【エール】セリフ書き出し16週79話|音は挺身隊、梅は作品持込禁止、吟は夫が出征

朝ドラ【エール】16週79話、音が参加した音楽挺身隊は軍需工場や戦時産業に関わる施設への慰問を通じて、戦意高揚に務める役割を担っていた。

そして顧問の神林康子は音曰く「何だかすごい迫力だったの。挺身隊っていうより軍隊みたいだった」という印象の人。

演じていたのは浅井企画所属の円城寺あやさん60歳。

円城寺 あや | 所属タレント | 浅井企画|タレント・芸人・文化人 芸能プロダクション

音たちの歌声に感謝の言葉を口にした人を演じたのは西野大作さん。

そして梅が信頼している編集者なのに、もうあなたとは関わりたくないという嫌な役を演じたのが大塚ヒロタさん。

音楽挺身隊のリーダーらしき蓮沼タツ江を演じるのは河井青葉です。
河井青葉|有限会社ブレス

【エール】16週79話のセリフ書き出し

●小山田家・書斎

(ノック)

猿渡:失礼します。

小山田:はい。

猿渡:明日は え~13時より慰問講演。15時より演奏家協会の定例会議。そのあと坂梨大佐との会食となっております。こちらは新たに参加した音楽挺身隊員の名簿です。

小山田:どれ…。古山音?

猿渡:古山裕一氏の奥様だそうです。

●音楽挺身隊

音:はっ!

潔子:音さん!?

音:潔子さん!

潔子:懐かしい~。元気そうね。

音:潔子さんも参加するんだね。

潔子:うん。ほかにもうちの卒業生 いっぱいいるみたいよ。

音:へえ~。

潔子:お子さんは? 大きくなったでしょう。

音:もう11歳。

潔子:あ~そっか~。

音:身長こんな もう…。

潔子:そんなに大きいの。

音:うん。

潔子:へえ~。

神林:初めまして。小山田先生率いる音楽挺身隊の顧問を務める神林康子であります。この度の志願 まことにご苦労に存じます。皆さんに心得ておいてほしいことがあります。それは 音楽は戦力増強の糧であるということです。我々が今日まで築き上げてきた日本の音楽を戦局のため祖国のために全力でささげることが我々の使命であると心に刻み 挺身活動に邁進して頂きたい!

●古山家・居間

裕一:その神林さんとは何か話した?

音:まさか…。とてもそんな雰囲気じゃなかったし。挺身隊もああいう感じだとは思っていなかったから少し驚いた。

裕一:うん?ああいう感じって?

音:何だか すごい迫力だったの。挺身隊っていうより軍隊みたいだった。

裕一:う~ん…。

音:音楽の話より戦争の話ばかりで…ついていけるかな?

裕一:まっ ほら まずわさ 慰問に行ってみて 先のこと そのあと考えたら?

音:うん…そうだね。

裕一:うん。

音:たくさん練習しなきゃ。歌うの久しぶりだし。

裕一:頑張って。

音:うん。

●慰問先の舞台

当時 音楽挺身隊は軍需工場や戦時産業に関わる施設への慰問を通じて戦意高揚に努める役割を担っていました。

蓮沼:本日はよろしくお願いいたします。


見よ東海の 空あけて
旭日高く 輝けば
天地の正気 溌溂と
希望は踊る 大八洲
おお晴朗の 朝雲に
聳ゆる富士の 姿こそ
金甌無欠 揺ぎなき
わが日本の 誇りなれ

(拍手)

●関内馬具店

岩城:針じゃなくて糸を押すんだて。

五郎:はい!

光子:五郎ちゃん 帰ってきてくれてよかったわ。

梅:次の試験は頑張ってもらわんと。

光子:東京までお迎え ご苦労さまだったわね。吟も音も元気にしとったら安心だわ。

梅:まあ みんないろいろあるみたいだけどね。

光子:そりゃああるでしょう 大人なんだから。でも大丈夫。私の娘たちだからね。

梅:そうだね。

光子:うん!

2人:フフフフ…。

梅:また来とるわ。

光子:毎日 熱心なこと。

●関内家・居間

光子:あっ…。東京の出版社の方ですって。

五郎:僕もこの前 ちらっと会いました。デビューの頃からお世話になってて すごく信頼できる人だって。

光子:へえ~そう。

梅:お忙しい中 ありがとうございます。

森脇:しばらくの間 作品は持ち込まないで頂けますか?

梅:えっ?

森脇:作品自体はすばらしい出来栄えです。ですが…ご一家に問題ありと耳にしました。監視されてらっしゃるでしょう?申し訳ありませんが 今度 関内さんとはおつきあいを差し控えさせて頂きます。

五郎:間違ってますよ…こんな世の中。

●古山家・書斎

弘哉:音楽挺身隊?

裕一:うん…最近ね 慰問で忙しいの。毎日ね でも楽しそうにやってるよ。自分たちの音楽で喜んでもらえるの 楽しいって。

弘哉:音先生の歌 僕も聴きたいです。

裕一:あっ そっか…結局 そうだよね 発表会できなかったもんね。でも…いつか絶対やろうね。

弘哉:はい。それまではハーモニカはずっと練習続けます。

裕一:うん。あっ! はい。これあげる。昔ね ハーモニカ倶楽部いた時使ってた楽譜。よかったら。

弘哉:いいんですか?

裕一:うん。

弘哉:ありがとうございます。

裕一:吹いてみる?

弘哉:はい。

裕一:うん!

(ハーモニカの音)

●慰問先の控え室

慰問先の人:ご苦労さまでした。あの…合唱 とってもよかったです。久しぶりに楽しい気持ちになれました。本当にありがとうございました。では お出口までご案内します。どうぞ。

潔子:よかったね。

音:うん。次も頑張ろうね。

潔子:うん!

●古山家・居間

音:ただいま。

裕一:お帰り! 今日 どうだった?

音:大成功。すごく喜んで下さった。

裕一:よかったね~。

音:これ 浩二さんからお手紙。

裕一:珍しいな。

浩二からの手紙「兄さん お義姉さん 華ちゃん お元気ですか? こちらはなんとかやっています。りんご農園は男手が皆 兵隊に取られてしまい 今は地域の子どもたちが手伝っていて 僕はその指導係として日々忙しくしています。母さんは兄さんのレコードを毎日聴いています。活躍を心から喜んでいるようです。ただ最近…」

●福島・古山家の茶の間

浩二:母さん お茶 入ったよ。

浩二からの手紙「体の調子を崩しがちなのが気がかりです。まだまだ元気と思っていても やはり親は年老いていきますね」

●古山家・居間

音:お義母さん 大丈夫かしら?

裕一:うん ねえ…いや 様子見に行けたらいいんだけどね。

音:近々 一度みんなで行ってみましょうか。

裕一:うん…そうだね。

音:うん…。

<<吟:ごめんくだ~い!

●古山家・玄関先

吟:うちの婦人会の班長さんが またあんたに来てほしいって。

音:最近 音楽挺身隊で結構忙しくて…。

吟:音楽挺身隊って小山田先生の?

音:そう。慰問の予定も詰まっとるし 歌の練習もしんといかんし…。

吟:あんたは そうやっていつだって好きなことしかやんないのよね。

音:好きなことをして何がいかんの? 好きなことで誰かの助けになるなら別にそれでもいいでしょう? 向いとらんことを無理してやるよりいいと思う。

吟:あんたって時々 とんでもなく残酷なこと言うわ。

音:うん?

吟:自分には音楽があるけど私には何もないって そう言いたいわけ?

音:お姉ちゃん?

吟:もういい。帰る。

●喫茶「竹」

音:姉とはずっと一緒だったし 何でも分かってるつもりでいたんですけど…知らない顔もあるんですね。

恵:うん…。

保:まっ これでも食べて元気出してよ。これはね 米ぬかのチョコレート。

音:米ぬか!

恵:フフッ 米ぬかって時点でチョコじゃないけど。

保:はい…。さあ。

恵:うん。

保:どう?

音:う~ん…。

保:う~ん…もうちょっと研究してみるわ。

恵:フフッ。あっ! 音さんって三姉妹だったっけ? 妹さんもいたわよね?

保:小説で賞を取った子だよね。えっと…梅ちゃん?

恵:ああ…妹2人が音楽や文学の道で活躍してるとなると 複雑なのも分かる気がするな。
保:ふだんは隠していた感情があらわになってしまう。これも戦争か。

音:う~ん…。

保:お水ね? うん。お水持ってきます。

●関内家・和室

智彦:世話になった。

吟:行ってらっしゃいませ。どうぞ ご無事で。

智彦:軍人の妻は 無事など願うな。

(つづく)

●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。