【エール】セリフ書き出し16週77話|婦人会班長の迫力と代用品でのデザート作り

朝ドラ【エール】16週77話、戦争が激しくなるにつれて、音が近所の子供たちを集めて開いている音楽教室は、一人また一人と生徒たちがやめていってしまう。そして、とうとう生徒は弘哉だけになってしまう。

そんなある日、音は吟に連れられて、さぼりがちな婦人会に半ば強制的に参加することになるが、婦人会の班長たちの熱心さに圧倒される。そんな音にある手紙が届く。

それは小山田先生が会長をしている報国音楽協会からだった。音楽学校出身の音に音楽挺身隊に参加を呼びかける内容だった。

ところで本日、一番気になったのが、喫茶「竹」でのデザート。戦時中での代用品でのデザートの研究といえば、「ごちそうさん」の馬介を思い出した方は朝ドラ通です。

【エール】16週77話のセリフ書き出し

●古山家・書斎

♪「時にあらずと」

佐智子:音先生 今までありがとうございました。

シズ子:私はやめたくなかったんだけど お母さんが…。

音:いいのよ。こちらこそありがとう。2人とも元気でね。

●世田谷区新屋町第二配給所前

配給員:次。

主婦:お願いします。

配給員:はい。

主婦:ありがとうございます。

配給員:次。

吟:音!

音:お姉ちゃん。

吟:ちょうどよかったわ。今からあんたのうちに行くとこだったの。

音:どしたの?

吟:(小声で)あんた…また婦人会サボったでしょ。

音:あっ…。うん…まあね。

吟:うわさになっとるわよ。婦人会に協力的じゃないお宅は 配給にも差をつけられるし いろいろと不利益が出てくるの。

音:はい…はいはい はいはい。

吟:本当に分かっとるの!? ねえ 裕一さんにだって迷惑かかるんだから! これから私が入っとる婦人会の会合があるから あんたも一緒に来りん。

音:えっ? 何でお姉ちゃんとこまで…。

吟:ほっといたら またサボるでしょう。それに…班長さんに妹も連れていくって言っちゃったし。

音:そんな勝手なこと…。

吟:いいから来りん! 少しはお国ために働きんよ。ほら…。えっ? はあ…。

●婦人会・会合

吟:皆さん 妹の音です。

音:古山音です。よろしくお願いします。

薫:これ どうぞ。

音:ありがとうございます。

克子:では皆さん…始めましょう! 一つ!

一同:私共は日本婦人であります。神を敬い詔を畏み 皇国の御為にご奉公いたしましょう。

克子:一つ!

一同:私共は日本婦人であります。誠をつくし勤労を楽しみ 世のため人のために努力いたしましょう。

克子:一つ!

一同:私共は日本婦人であります。身を修め家をととのえ 日本婦道の光輝を発揚いたしましょう!

克子:本日は竹槍作りをいたします。これからの日本婦人は銃後の守りだけではなく 共に戦うことが肝要です!では始め!

一同:はい!

吟:節を削るの。

晴恵:班長 これが完成したら次は竹槍演習ですね。

克子:ええ そうです。そのためには体力作りも必要です。皆さん! お国のために常に心身の鍛錬を心がけてまいりましょう!

一同:はい!

克子:お返事。

音:はい。

●喫茶「竹」

~♪(ラジオ)

音:はあ…疲れた。あそこの婦人会の班長さん すごい迫力で。

恵:熱心な人っているわよね。

音:私は なじめないかな…。

保:し~っ。外でそんなこと話したら駄目だって。

恵:婦人会を敵に回したら怖いからね。

音:裕一さんもラジオの仕事で忙しいみたいだし お国のためってことはわかってるんですけどね。

保:まあ これでも食べて一息入れてよ。

音:何ですか? これ。

保:里芋のババロア。

音:里芋!?

恵:今ね 代用品でのデザートの研究をしているの。

音:へえ~! 頂きます。ふ~ん。

保:うん! どう?

音:悪くはないですけど デザートっていうより…おかず?

保:うん…だよな。

音:発想は…発想はいいと思います! 発想は!

保:あ~じゃあさ もう一個作ったのを食べてみてくれない?

音:えっ?

保:里芋のツルを使った かりんとうなんだけど…。

音:あっ いや それは また今度…。

保:そう言わず 一口だけでも。

音:いや本当に。

保:いやいや 大丈夫大丈夫。おいしいから。

音:いやいや。

恵:おいしいの。

音:ううん…。

保:手に入る材料がどんどん減ってきてるから 知恵を絞るしかないんだよね。

音:少し前までは普通だったことが普通じゃなくなっていますもんね。

保:どう?

恵:うん ひとかじり。

保:ちょっと…。

恵:ちょっと…。

保:ちょっと…。

恵:うん かわいいでしょう?

保:ちょっとだけ。

●古山家・廊下

華:弘哉君 お教室 来ないのかな?

音:来ないのかな?

<<(走って来る音)

弘哉:遅くなりました!教練が長引いてしまって。

このころは国民学校でも軍事教練が義務づけられていました。

音:そんな急がなくてもよかったのに。

弘哉:でも音先生が心配するかと思って。さあ やりましょう。

●古山家・居間

裕一:気を遣ってた?

音:ええ。弘哉君 全員が教室をやめたら私が悲しむと思って 忙しいのに無理して通ってくれてたみたい。

裕一:うん…そっか。

音:だから これからは気が向いた時に来てくれればいいよって言っておいた。まあ…教練も忙しそうだし。

裕一:うん…。

華:優しいんだよね~弘哉君って。そういうとこ好き。

裕一:えっ?

華:弘哉君が来なくなったら さみしいな。

裕一:こな…ちょっと 華?

華:うん?

裕一:うん? えっ それ…ど…どういう意味?

<<ごめんください。

裕一:はい…。えっ? 今 好きって…好き? は~い。

●古山家・玄関先

トキコ:弘哉から お教室を閉じると聞いて ご挨拶をと思いまして。本当にお世話になりました。

音:これからは 弘哉君の都合のいい時に遊びにいらして下さい。

裕一:うん…いつでも遊びに来て。また一緒にハーモニカ吹こう。

弘哉:はい。

トキコ:よかったね。あっ あの…もしよかったら これ 召し上がって下さい。

華:かぼちゃ!

トキコ:うちの庭で採れたんです。

裕一:ありがとうござます。すいません。

トキコ:いえ…。

音:これ みんなで頂きません?

裕一:そうだね。いいね!

音:うんうん。

裕一:弘哉君 入って入って。どうぞどうぞ。どうぞ どうぞ…。

●古山家・居間

音:へえ~弘哉君は体育が得意なんですね。

裕一:すごいね~。僕はもう運動は本当に苦手。

華:弘哉君 勉強もできるんだって。佐智子ちゃんが言ってた。

裕一:へえ~。

トキコ:ただ 音楽はずっと苦手でね。でも音先生たちのおかげで克服できました。

弘哉:今は音楽が一番好きです。

音:本当に?

裕一:教室やってよかったね。フフフ。おいしそうだね~。

音:頂きましょうか。

華:頂きま~す!

一同:頂きます。

裕一:あ~おいしそう。

弘哉:華ちゃん そんな大きいの食べられるの?

華:うん。かぼちゃ大好き。

弘哉:じゃあ 僕のもあげよっか。

華:えっ 本当?

裕一:いや! いやいや…弘哉君 ねっ 育ち盛りだから 食べて。華にはね ほら…お父さんの…お父さんのあげる。はい 食べて。じゃあ 頂きましょうかね。頂きま~す!

一同:頂きます。

裕一:ほら 華 食べな。ほら 食べな 食べな…。

●関内家・居間

智彦:そうだ…ようやく転属が決まった。

吟:えっ?

智彦:大陸の第一線部隊だ。近々 出征する。

吟:おめでとうございます。

智彦:ああ…。

●古山家・居間

音:楽しかったね。久しぶりにかぼちゃ 食べられたね。

華:うん! おいしかった。

音:うん!

裕一:ねっ 家の庭で あんなに立派なかぼちゃ作れるんだね。

音:ね~。そうだ!

裕一:うん?

音:うちの庭でも何か作ろうよ!

裕一:ああ…。

音:よし…決めた!

●古山家・中庭

<<(戸の開閉音)

<ただいま~。

音:お帰りなさ~い。

裕一:お~やってますね。

音:フフフフ…。いろいろ考えたんだけど お芋がいいかなと思って。

裕一:よし…じゃあ 手伝おうかな。何すればいい?

音:じゃあ…石を桶に入れてくれる?

裕一:はい。任せて下さい。

音:はい お願いします。

裕一:はあ~すごいね。

音:はい…。

裕一:おお…。

音:石もすごいね。

裕一:ねっ!

<<(華)ただいま~!

裕一:おっ 華 お帰り~。

音:お帰り。華も手伝って。

華:うん。あっ ねえ これ…お手紙来てたよ。

音:ありがとう。

華:かばん置いてくるね。

裕一:誰?

音:「報国音楽協会」。

裕一:あれ? 小山田先生が会長やってるとこだね。

音:うん?

裕一:何て?

音:音楽挺身隊…。

裕一:あ~えっとね…軍需工場とか病院とか 慰問で回る楽団って聞いたね。音楽学校出身の人たちが集められてるって言ってたよ。

音:ああ…。「国民一致協力団結の精神を培い 戦いのために不撓不屈の気力を養うことが音楽に課せられた重要な任務であります」。一致団結か…。

<<ごめんください。

音:何?

裕一:あれ? えっ 何で? はい! はい!

●古山家・玄関

裕一:はいはい…はい。わっ 五郎ちゃん! 久しぶり!

五郎:先生…。

裕一:何だ 何だ? うわうわ…。うん?

五郎:会いたかった…。

裕一:えっ? 何だよ 何だよ…?

五郎:先生…。

裕一:ちょちょ ちょちょ…。

五郎:先生…。

裕一:何だよ! 何だよ!

五郎:先生…。

裕一:ちょっと! や…やめて!

(つづく)

●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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