朝ドラ【エール】14週69話、作曲家としての才能がないことを自覚した五郎は御詫状を裕一に差し出して…、
先生のそばにいて骨身にしみました。突然押しかけてきた僕はを受け入れてくれて…ありがとうございました。子どもの頃に売られて居場所のない僕にとって ここは初めて…心から安らげる場所でした。音さんにも華ちゃんにも優しくして頂いて…。
そんな五郎に好きだと告白した梅ちゃんは明日、大胆な行動に出るはずで、頑張れ若者とエールを送り、関内馬具店は安泰です&藤丸ちゃんもかわいい。
ひさし…^^
— 井上希美 (@Nozomi_Inoue) September 16, 2020
【エール】14週69話のセリフ書き出し
●古山家・書斎
五郎:梅さん…。
梅:あっ…どうぞ。
五郎:ありがとうございます。あ~。僕…梅さんが書いた小説 好きです。特にお父さんが娘の葛藤を知って気落ちするところ すごく共感できて。どうして梅さんはこんなにも人の気持ちが分かるんだろうって感動しました。僕は駄目な人間です。居場所なんてどこにもない。でも梅さんは違う。すばらしい小説を書く才能と人を慈しむ心がある。もっと…自分を好きになって下さい。
梅:五郎さん?
(いびき)
●古山家・中庭
華と五郎:笑ったら駄目よ あっぷっぷ!
五郎:ヒヒ~ン! ブルルル…。
華:フフフ…。
五郎:はい 華ちゃんの負け。
華:お母さんもやって。
音:え~? やだよ~。
(笑い声)
音:昨日はかなり飲んでたね。
五郎:すいません。もうあんな醜態は今回限りにします。
音:飲みたい時もあるよ。そういう時は飲んだらいい。
五郎:先生には音さんがいるから強いんですね。
華:お母さんの方が怖いからね~。
音:な~に~?
華:キャ~! フフッ。
音:ペンペン ペンペン…。
華:キャ~!
音:ペンペン ペンペン…。
(笑い声)
音:どうだ! どうだ! ペンペン ペンペン…。
華:アハハ 駄目…。
音:効かないな~これは。背中グリグリ…。
華:アハハハハハ…。
●おでん屋台
久志:いや うれしいな。梅ちゃんの方から会いたいなんて。
梅:あの 鉄男さんは?
久志:仕入れに行った。その間 番しててくれってさ。もう冗談じゃないよ!見てよ これ。僕 おでん屋に見える?
梅:結構 似合ってます。
久志:フッ もう勘弁してよ。はい 梅ちゃんが大好きなちくわ!
梅:頂きます。
久志:…で 相談って何?
梅:え~…。
久志:はい 分かった! 音さんに僕たちのことを反対された。
梅:へっ?
久志:もう全然関係ない! 周りは全く関係ない! 新しい物語をこれから2人で作っていこう。
梅:そういうことじゃなくって。
久志:うん?
梅:これ お返します。
久志:いやいや いやいや…。
梅:頂く理由がありませんから!
久志:これは これはささやかなお祝いなの。
梅:とにかく お返します。
久志:分かった! じゃあ 銀座で梅ちゃんの好きなものを買う。
梅:私 2人で会うのは金輪際ちょっと…。
久志:どうして?
梅:私 変なんです。
久志:変?
梅:もう…小説さえ書ければ一生独りでいいって思っとったのに あの人のことを思うと胸がこうキュッとなって 気になるっていうか ほっとけんっていうか…。
久志:梅ちゃん…それは恋だよ。
梅:恋? そっか…恋か…。
久志:一体 どこのどいつ?
梅:実は…。
久志:はい 聞きたくない 聞きたくない。いい。やっぱりいい。
梅:私 どうしたらいいですか?
久志:いや それを僕に聞く? いいから。
梅:だって…久志さん 詳しいんでしょう? 経験豊富なんでしょう?
久志:いやいや まあまあ…そう。そう 豊富…なんだけれども。
梅:ほかに頼れる人がおらん。ねえ 私 どうすればいいですか?
●コロンブスレコード・作曲家サロン
五郎:古山先生のお使いで伺いました!
廿日市:だから 声がでかいっつってんだよ 君は。これ 新しい歌詞。届けて。
五郎:はい。
廿日市:絶対 落とすなよ。
五郎:確かに。
廿日市:…で どうなの? 君。
五郎:「どう」っていうのは?
廿日市:大先生の下で何か学んだのかって聞いてんだよ。
五郎:それは…。
廿日市:この世界 才能だからな。一に才能 二に才能 三に才能! 技術は学べても才能はそうはいかないから。言ってる意味分かるな?
五郎:はい…。
廿日市:才能なかったら飯なんか食っていけねえぞ。
●古山家・書斎
五郎:僕って 才能ないんですかね?
裕一:えっ!? いや…そんな…そんなことないよ…ないよ うん。
●近所の公園
梅:五郎さん。
五郎:梅さん…。
♪
梅:才能か…。
五郎:言われた瞬間 目の前が真っ暗になって。努力しても…しょせん 自分は駄目なんだって。
梅:ねえ 五郎さんは本気で音楽で身 立てたいの?
五郎:えっ?
梅:「私たちの急務はただただ眼前の太陽を追いかけることではなく 自分らの内に高く太陽を掲げることだ」。島崎藤村先生の言葉。大事なのは五郎さんがどう生きたいかってことだと思う。
五郎:どう生きたいか…。
梅:私だって自分に才能あるかなんか分からんよ。でも…文学は私の太陽なの。人から才能ないって言われたっていい。五郎さんの太陽って何?
五郎:それは…。
梅:大丈夫。五郎さん 駄目な人なんかじゃない。駄目なだけの人 好きにならんもん。
五郎:えっ?
梅:私…五郎さんのことが…好き。先 帰る。
●おでん屋台
久志:何で僕が振られるの?あげくの果てに相談まで乗ってさ。
鉄男:梅ちゃんのお目当てって誰なんだ?
久志:予想が外れることを祈る。
裕一:知ってんの? 知ってんの? 誰?
客:ごちそうさん。
久志:お前 気付いてないのか?
裕一:全く。誰 誰 誰 誰?
久志:恐るべき鈍感さ! 本当 変わんないな そういうところ。
裕一:だ…誰?
藤丸:こんばんは~。
裕一:こ…こんばんは。あっ。えっ?
久志:おっ! フフッ。
鉄男:いつものでいい?
藤丸:あっ 今日はいいの。
鉄男:うん?
久志:やっと気付いたんだ…何が一番大事かってことを。
藤丸:ふふっ うれしい。
久志:じゃあな! さあさあ。
鉄男:えっ?
裕一:あう ちょっとねえ…誰 誰 誰 誰? ちょっと久志! ねえ…。
鉄男:久志?
裕一:…ってか 立ち直り 早いよね。
鉄男:ハハッ 本当だな。
裕一:はあ…。
鉄男:裕一。
裕一:うん?
鉄男:おめえもよ いつまでもウジウジしてねえで はっきり言ってやったらどうだ。
裕一:うん?何を?
鉄男:はあ…ごまかすな。このづぐだれが。
裕一:あっ…懐かしいね。
●古山家・2階の音の部屋
(秒針の音)
●古山家・居間
五郎:今日はもう。先生 食べ終わったら お話があります。
●古山家・書斎
五郎:先生…僕には才能がないんでしょう?
裕一:も…申し訳ない。
五郎:先生が謝ることじゃありません。先生のそばにいて骨身にしみました。突然押しかけてきた僕を受け入れてくれて…ありがとうございました。子どもの頃に売られて居場所のない僕にとって ここは初めて…心から安らげる場所でした。音さんにも華ちゃんにも優しくして頂いて…。
裕一:五郎君…。次の道 見つかるまでここ いていいいんだよ。
五郎:駄目です!これ以上 皆さんにご迷惑はおかけできません。
裕一:五郎君…。困ったらいつでも来てね!ねっ?
五郎:先生!
裕一:よしよし…。
●古山家・玄関
(華の泣き声)
音:五郎ちゃん 元気でね。
五郎:はい! ありがとうございました。
(泣き声)
五郎:華ちゃん…泣かないで。華ちゃん泣くと 僕も泣いちゃうから。
(華の泣き声)
五郎:お世話になりました!
華:五郎ちゃ~ん…。五郎ちゃん…。
音:もう泣かない。もう泣かない。
華:五郎ちゃん…。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。