朝ドラ「エール」14週67話、第十六回文藝ノ友新人賞授賞式で再会した梅と幼なじみの末吉 結こと幸 文子。
小学生の頃は梅の言葉に一生懸命に頷く純朴な女の子だったのに、22歳となった今では「この場所を譲るつもりないから」と梅に敵意むき出しの性悪女になってしまったような。
しかも「結ちゃん?」と呼びかける梅に対して「その名前は捨てたの。二度と呼ばないで」と吐き捨てる幸文子の人生に一体何があったのか?
スピンオフでぜひ末吉 結こと幸 文子を取り上げてほしいと書いて、演じていた森田 想さんは2000年2月11日生まれの20歳です。
ついに明日から再開する連続テレビ小説『エール』、最初の週である第14週「弟子がやってきた!」に幸文子役で出演します。率直にとても嬉しいです。是非、ご覧下さい。
あらすじ予告動画などhttps://t.co/X3n9rZhZNc#朝ドラエール pic.twitter.com/XLsi2Zc8Iw
— 森田 想 (@kokoromorita) September 13, 2020
【エール】14週67話のセリフ書き出し
●古山家・書斎
(鳥の鳴き声)
裕一の弟子として五郎の新しい生活が始まりました。
五郎:すごい…。
裕一:う~ん…。まあ 手直しとかはあるし 編曲もあるんだけど 大体はこんな感じでメロディーが降ってくる。
五郎:先生。
裕一:うん?
五郎:コツは何ですか?
裕一:コツ…う~ん…。あっ あっ… 頭じゃなくて心で感じること。
五郎:頭じゃなくて心。
裕一:そう 心! うん! そう…ここじゃなくてこっち。
五郎:あっ!
裕一:そう こっち!
五郎:あっ!
裕一:うん?
五郎:あっ! あっ!
裕一:来た? そうそれ! それだよ それそれそれ!
五郎:あっ あっ!
裕一:そうそうそう! そう!
(OP)
五郎:出来ました。
裕一:はい。おっ! 名曲かも!
五郎:おお…。
裕一:ハハハハ!
(せきばらい)
裕一:これ…あ…あれだね あの…「赤城の子守歌」と同じかな。
五郎:あれ? もう一度やってみます。
裕一:頑張って。
五郎:はい。
●古山家・居間
裕一:行ってきます。
音:行ってらっしゃ~い!
(饅頭を盗む華)
音:おい…。
<<(梅)ただいま。
音:こら~! 甘いものは ごはんのあとって言ってるでしょ! んっ!もう! 梅 見とって。
梅:食事のあとって言われたでしょう?
華:今 食べたいの。
梅:いかんでしょう!
五郎:華さん おまんじゅうを賭けてにらめっこしましょうか。
華:いいよ。
2人:笑ったら駄目よ あっぷっぷ!
華:フフフ…負けた。
五郎:じゃあ これはごはんのあとに召し上がって下さい。
華:はい!
五郎:ああいう時は うまく興味をそらしてあげるといいですよ。
梅:私 子守じゃないから。
五郎:ほら その顔。子どもが怖がっちゃいます。
梅:もともと こういう顔です!
●古山家・台所
梅:あいつ 何なの? 本当 失礼しとる!
(音のためいき)
●古山家・2階の音の部屋
回想・五郎:ああいう時は うまく興味をそらしてあげるといいですよ。
1か月後には2作目を書き終えなければならない梅でしたが…。
回想・五郎:ほら その顔。子どもが怖がっちゃいます。
梅:あ~いかん! 締め切り 迫っとるのに! んん~ 出てこ~ん!
●古山家・書斎
華:走れ~ 走れ~!
方や五郎の方は 作曲家の弟子というより 華ちゃんの召し使いでした。
五郎:ヒヒ~ン!
●古山家・2階の音の部屋
<<(華)ハイヤ~ ハイヤ~!
<<(五郎)ヒヒ~ン! ヒヒ~ン!
<<(華)ハイヤ~ ハイヤ~!
<<(五郎)ヒヒ~ン! ヒヒ~ン!
<<(華)五郎ちゃん もう一回。
(梅のせきばらい)
<<(五郎)ヒヒ~ン!
<<(華)ハイヤ~ ハイヤ~!
<<(五郎)ヒヒ~ン! ヒヒ~ン!
梅:もう!
<<(華)走れ~! 走れ~!
<<(五郎)ヒヒ~ン! ヒヒ~ン!
●古山家・書斎
五郎:パッカパッカ パッカパッカ…。
梅:うるさ~い!
五郎:すいません。
(泣き声)
五郎:華ちゃん…びっくりしたね。ほら…泣かないで ほら…。
(泣き声)
五郎:泣かないでよ…。
●古山家・玄関
裕一:ただいま~。
●古山家・夫婦の寝室
裕一:ただいま。
音:(小声で)お帰り。
裕一:うん? どうした?
(時報)
裕一:そっか…程よい距離感を期待してたんだけどな~。どうしようかな~?
音:まずは話す機会を作ることだね。お互いを知らないと何も始まらないし。
裕一:ねえ…五郎君の歓迎会する?
音:ああ…いいね。
裕一:ねっ?
音:華は恵さんにお願いしようかな。
裕一:そうしよう。
●おでん屋台
裕一:では 新しく仲間になった五郎君と梅ちゃんに乾杯!
鉄男:乾杯!
五郎:よろしくお願いします!
裕一:あ~! まずはじゃあ そこそこうまい おでんを食べよう!
鉄男:おい!「そこそこ」じゃねえ。何年 おでん屋やってると思ってんだ。
五郎:鉄男さんって「福島行進曲」の歌詞書かれたんですよね?
鉄男:おう。
五郎:僕 あの歌詞 大好きなんです!
鉄男:おっ! どこが?
五郎:「サラリと投げたトランプに」ってとこが。
鉄男:はあ~おめえよく分かってんじゃねえか!よ~し ほら食え!
五郎:ありがとうございます!
音:もう離れたわ。
裕一:大丈夫。僕が五郎を向こうに座らせっから。任せて。梅ちゃん! 梅ちゃんさ おでんで何が一番好き?
梅:ちくわです。
裕一:ちくわね。大将 ちくわ1つ。五郎君は?
五郎:僕もちくわ好きです!
裕一:ちくわ? ちくわ? 何かあれだね 2人とも気が合うね!フフフ…。ねっ?
鉄男:おい ちくわ。
裕一:えっ?
鉄男:ちくわ。
裕一:はい ちくわ。はい どうぞ。フフ…。
鉄男:はい どうぞ。
音:何 今の? 何がしたいの?
裕一:経験がなさすぎて 何をどうしたらいいのか全く分かんない。
音:私だってそうだよ。
裕一:何で久志来ないの? ちゃんと時間言ったよ…。
久志:お待たせ。
裕一:久志 もう遅い! 何してたの?
久志:いや ごめん。来る途中にさ 昔の知り合いに…。
裕一:いや いいんだけどさ…うん? 五郎君?
久志:あちらのお嬢さんは? 誰?
裕一:あ~梅ちゃん。音の妹。ねえ 早速で悪いんだけどさ…えっ?
久志:初めまして。コロンブス期待の大型新人スター歌手 佐藤久志です。
鉄男:まだデビューすらしてねえだろ。
裕一:あっ そうだ…久志 梅ちゃんはね作家なの。この前ね 文藝ノ友の新人賞取ったんだよ!
鉄男:文藝ノ友!
久志:何? そんなにすごいのか?
裕一:うん!
鉄男:すげえよ! プロの登竜門だぞ!
裕一:そうだよ! 久志 今日はね 2人の歓迎会なの! …で この五郎君 弟子にとったの!
久志:どうも。僕はね 常日頃からこう思ってたんだ。昭和の時代は女性がどんどん活躍すべきだって。ところで君は東京は初めてかい?
梅:はい。
久志:そう…。じゃあ 僕が案内してあげる。
(久志のウインク攻撃)
裕一:うん?
梅:目にゴミでも入りました?
裕一:久志 久志 久志…久志! ちょっとこっち来て!ちょっと…話を…話を聞いてくれよ ちゃんと。
久志:梅ちゃん いいよね。
モテる男は自分に興味を示さない女に恋心を抱いてしまう…さがでしょうか。
久志:彼女にも 大きなちくわ。
●文藝ノ友新人賞授賞式
梅:もうやめて。いつまで撮っとるの。
五郎:梅さんの晴れ姿を余すとこなく撮れと先生の指示ですから 僕は帰れません。
この日は梅の新人賞受賞式でした。
(ノック)
社員:社主が参りましたので こちらへどうぞ。
梅:はい。
♪
司会:文藝ノ友新人賞 関内梅様 どうぞ中央へ。
梅:はい。
(拍手とカメラのシャッター音)
社主:おめでとう。2作目も楽しみにしていますよ!
梅:ありがとうございます。
(カメラのシャッター音)
(拍手)
司会:では 関内様より 受賞のお言葉を。
梅:作家になることを夢みて 女学生の頃からずっとこの賞に応募し続けてきました。お選び下さり本当にありがとうございます!
(拍手)
五郎:すごいな~。すごいな。
梅:このまま そこで執筆しようかと。
編集長:これはこれは幸先生!
文子:関内さん この度は受賞まことにおめでとうございます。
梅:あっ…ありがとうございます。あの…私のこと 覚えてますか?小学生の頃 一緒に本を読んだ…。少し前にも手紙をくれましたよね?
文子:ええ! 覚えてるわ。私はいいと思わない。この場所を譲るつもりないから。
梅:結ちゃん?
文子:その名前は捨てたの。二度と呼ばないで。
編集部員:あの すみません…お話し中 申し訳ないんですが 今度 うちの雑誌でお二人の対談を組みたいのですが。
文子:喜んで。あなたもいいわよね?
梅:はい。
カメラマン:ああ…。お写真 よろしいですか?
編集部員:もちろんよ。ほら。
カメラマン:こちらに。
梅:いや あの…ごめんなさい 私 目立つのがあまり好きじゃないので。
編集長:関内さん 写真を嫌がっては困ります。あなたは容姿がいいことも売りの一つなんですから。ハハハ…さあさあ 撮って撮って。
カメラマン:では 撮りますね。
(カメラのシャッター音)
カメラマン:もう一枚 お願いします。
編集部員A:文子さんも最近落ち目だから。
編集部員B:今回の新人 かわいいもんな~。
編集部員A:潰しにかかるぞ あの人。
編集部員B:く~っ 女の嫉妬は怖え~。
♪
梅:失礼します。
五郎:梅さん!
文子:フフフフ…。フフフフ…。
五郎:笑うな! 大丈夫ですか?
梅:ほっといて。
●古山家・書斎
五郎はいつにも増して作曲が進まないようです。
裕一:五郎君 これ もう一回 読み直したら?
五郎:ありがとうございます。
裕一:うん! 頑張って。
五郎:はい。
裕一:あの…ち…力抜いて。
五郎:はい。
裕一:あの 正座もやめよう。
五郎:あっ…。
裕一:ねっ? 体をやわらかくして…。
五郎:はい。
●洋食屋
梅:うわ~きれい! でも…。
久志:受賞のお祝いだから。
ウエイトレス:お待たせしました。オムライスでございます。
一方 梅は久志とデートをしていました。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。