【エール】セリフ書き出し23週114話|リハビリで急接近した華とアキラ

朝ドラ【エール】23週114話、軽い女になるべく、夜の街に繰り出した華。そこで出会ったアメリカ帰りの外科医・城畑(本多力)からリハビリテーションの話を聞いた華は、これこそが看護婦の仕事だと院長に直談判。

ロカビリー歌手・アキラの祖父と小学生の時の同級生だという院長はすぐに許可を出し、アキラで実践してほしいと。

それから華とアキラは二人三脚でリハビリの日々。やがて2人の気持ちが近づき…。

華さん…。俺とつきあってくれない?君のことが好きなんだ。隣にいると落ち着くんだ。生半可な気持ちで言ってないから。君の気持ち 聞かせてほしい。

かくして、華の運命の人が見つかることになり、どうする裕一?という流れで明日につづくです。

参考までに、華が夜の街で出会った男たち三人です。

【エール】23週114話セリフ書き出し

●伊月総合病院・看護婦詰所

榎木:華 華…フフッ。休憩中にうたた寝なんで珍しいね。いつもカルテとか読んでるのに。
華:ちょっとね…。

榎木:何?

華:いや…いい。

榎木:えっ 言ってよ~。同期のよしみじゃない。

華:最近ね…夜の街に繰り出しているの。

榎木:華が?どうして?

華:私 軽い女になろうって思って…もっと気軽につきあえるような女になろうって。

榎木:…で?

回想・男:乾杯

回想:華:

回想:男:好きだ。

華:乾杯してすぐに好きって言う男に お酒吹き出しちゃったし… 手鏡見てる男に鳥肌立ってじんましんが出るし 自分からよさそうだって勇気出して声かけたら…。

回想・男:ママみたいな人と結婚したいって本気で思ってるんだ。

華:お母さんの話ばっかりする男で説教しちゃうし。

回想・華:あのですね あの…自立っていう言葉を知ってますか?

華:もうどうなってんの?今の日本男児は。

榎木:え~ん…もう少しマシな男はいると思うけど。

華:確かに一人だけアメリカの大学で医療の勉強をしてきたって外科医が声かけてきたの。
榎木:うん…いいじゃない!

華:それが自慢話ばっかりだし ちょいちょい挟んでくるアメリカンジョークもイライラしちゃって。

回想・城畑:患者がね「ドクター とても緊張します。僕 初めての手術なんです」って不安げに言うと そのドクターがこう答えたんだ。「心配いりません。私も初めてですんで」。フフッ ハハハハハ!

華:それに…。

回想・城畑:日本の医療は世界から100年後れてるよ。骨折した人をそのまんま放り出すなんて もうありえない。

華:…なんて とうとうとしゃべるから腹が立って。

榎木:ふ~ん。でも役に立ちそう。

華:そうなの!特にリハビリテーションの考え方はすっごく参考になった。

榎木:リハビリテーション?

華:骨折でも今はただ固めて退院させるけど 患者さんの予後の行動では運動障害が残ることもある。そうらないように病院で訓練して元の生活や仕事に戻れるようにするのがリハビリテーション。これこそ私たちの仕事じゃない?ねえ どう思う?

榎木:いいんじゃない?院長先生に相談してみたら?

●伊月総合病院・院長室

院長:いいよ。

華:ありがとうございます!

院長:ロカビリーのアキラ君でやってみてくれたまえ。

華:えっ? あっ…でもほかにも…。

院長:初めてのことで危険を伴う。若い人の方がいい。それに彼のおじいちゃんは私の小学校時代の同級生なんだ。彼の骨がくっついてもステージを飛び回れないじゃ申し訳が立たん。
(ため息)

華:よりにもよって…。嫌がるだろうな~。

●伊月総合病院・病室

アキラ:面白そう! やろう。

華:えっ?

アキラ:いつやる?今から?

華:すごくつらいんですよ。覚悟はありますか?退院も大幅に延びますよ。

アキラ:余計うれしいよ。華さんと一緒にいられるから。

(せきばらい)

華:明日から始めます。よろしくお願いします。

アキラ:華さん ありがとう。正直 前みたいにステージに立てなかったらどうしようって不安だったんだ。俺 頑張るから応援頼みます。

華:はい。

●伊月総合病院・廊下

華:では 壁を頼りに杖なしで歩いてみましょう。

アキラ:いきなり!?

華:杖に頼る時間が長いと 身体のバランスが崩れます。可動域を広げるかめにも なしで挑戦してみましょう。

アキラ:えっ?

華:はい。よし…じゃあ いきますよ。

アキラ:うん。

華:せ~の! 123…。

アキラ:あ~いってえ!ああ…。

華:最初はつらくても だんだんよくなってきます。頑張りましょう。せ~の! 12…。
アキラ:あ~いてててて…!ああ…。

華:リハビリテーションは地道な努力の積み重ねなんです。

アキラ:あ~それは分かるけど…。君さ ちゃんとした知識持ってやってる? まあ いいや。肩貸して。

●古山家・華の部屋

華:あいつの言うとおりだ。アメリカ野郎の話だけでやろうとするなんて…。

(ノック)

<<音:華。

音:お茶入れたわよ。

華:ありがとう。

音:軽い女計画はやめたの?

華:早々にね。

音:ふ~ん。

2人:(菓子を食べながら)フフフフ…。

華:ねえ お母さん 結婚した方が幸せだと思う?

音:う~ん…。そうね。

華:どうして?

音:どうしてって…う~ん…。お父さんと駆け落ちして 二十歳で一緒にここに住んでいろんなことがあった。華が生まれて…戦争が始まって 喜びも悲しみも全部 お父さんと分かち合ってきた。フフッ…うん…。一緒だと楽しいわよ。華のことを理解し愛し そばにいてくれる方がいれば私は安心。フフッ。

華:こんな重い女 受け入れてくれる人いるかな?

音:フフフフ…。

●伊月総合病院・廊下

華:このパイプがゴールの目印です。ここまで自力で歩けるようにリハビリ頑張っていきましょう。

アキラ:遠いな~。

華:少しずつで大丈夫なので 一緒に頑張りましょう。

アキラ:うん。

華:じゃあ まずは一歩ずつ。せ~の!123…。123…。

アキラ:あ~いってえ…。

華:上手です。123…。

アキラ:ああ…ハァ…しんどい。

華:休みながらで大丈夫です。ゆっくりいきましょう。

アキラ:うん。

華:はい 曲げます。

アキラ:ハァ…。

華:そう 息吐いて下さいね。はい もう一度。

アキラ:あ~いってえ…ハァ…。

華:曲げます。

アキラ:要らない。

華:えっ?

アキラ:あっ…。

華:あっ…すごい!アキラさん すごい! 

アキラ:うん。

華:そろそろ時間です。

アキラ:俺 もう少し一人でやる。いいよね?

華:無理しないで下さいね。

アキラ:うん。ああ…ハァ…。よし…。

●伊月総合病院・病室

華:お変わりありませんか?

チエ:最近 気分がいいみたい。

華:食欲も出てきましたしね。

チエ:それもあるかもしれないけど…アキラ君が明るい空気出してくれるからかな。気配りできる優しい子だよ。この前もね 丁寧に白い筋取ったみかん くれたのよ。あんなにきれいなの見たことない。私ね 毎日華さんとアキラ君がうまくいきますようにって仏様に拝んでるからね。

華:私は何も…。

チエ:あら そう?

●伊月総合病院・外の庭

アキラ:うめえ! これ普通じゃないね。

華:お母さんのお薦めのお店なの。

アキラ:銀座までわざわざ?俺のために買ってきてくれたの?

華:頑張った患者さんへのご褒美です。それなりのものじゃないと失礼ですから。

アキラ:んっ 華さんのお父さんって有名な作曲家なんだってね。びっくりしちゃった。俺でも知ってるもん。「露営の歌」とか「長崎の鐘」とか。はあ…すごいな~。家ではどんな人なの?

華:優しい普通のお父さんです。

アキラ:ふ~ん。会ってみたいな。

華:フフ…会ってどうするんですか?

アキラ:娘さんを下さいって言うの。華さん…。俺とつきあってくれない?

華:えっ?

アキラ:君のことが好きなんだ。隣にいると落ち着くんだ。

華:そ…そういうのよくあるんです。患者さんの一時の感情で。でも…退院するとそういう気持ちはなくなります。

アキラ:生半可な気持ちで言ってないから。君の気持ち 聞かせてほしい。

●帝劇シアター・楽屋

池田:おう…後半出来た。

裕一:はい。

池田:あ~。早めに頼む。

裕一:早め…はい。

池田:よっしゃ…。

(ドアが閉まる音)

(ノック)

裕一:はいどうぞ。

音:失礼します。

裕一:あ~音。きれいだね。

音:フフフフ…あら まだ必要なんですか?

裕一:うん…次の公演のやつ。

音:本番前なのに大変ですね。

裕一:うん。その次も詰まってるんだよ。もう少し早く台本書いてくれたらいいんだけどね。
音:これ 皆さんに。

裕一:あ~ありがとう。あっ 舞台楽しんで。

音:はい。フフッ。

(ドアの開閉音)

●古山家・居間

<<音:ただいま~。

華:お帰り。どうだった?

音:満員のお客様がドッカドッカ笑って楽しかった。音楽性もすごく自由で。

華:私も行こう。

音:指揮者のお父さん かっこよかったわよ。ほれ直した。

華:はいはい。

音:何かいいことあった?うん?

華:お母様…。

音:うん?

華:ご心配おかけしました。運命の人…見つかりました~!

音:ええ~っ!?

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。