朝ドラ【エール】22週109話、福島を盛り上げたいと浩二から「高原列車は行く」の作曲を頼まれた裕一は、しばらく福島の実家に滞在することに。
そんなある日、畠山林檎園での会合で、りんご農家・畠山の娘まき子が親戚の会社の経理の仕事をするために東京に行くことを知った浩二は…。
今までずっと断り続けていたお見合い話を承諾し、まさとともに席に座るのだったが、目の前に出されたりんごで、まき子を思い出し…。
暇を持て余した音が、福島にやってきて、そんな浩二とまき子の様子を観察。浩二がまき子に恋していると思った音は、まき子を東京に行かせてもいいのかと浩二に問いかけて、明日に続くです。
それにしても、浩二のお見合い相手ですが、名前くらいつけてあげてもいいじゃないかと。
見合い相手
佐生 雪
オープニングのクレジット表記がこれだけで、佐生 雪(さそう ゆき)ちゃん頑張れ!とエールです。
【エール】22週109話セリフ書き出し
浩二は役場の担当者として りんご農園に足しげく通っていました。
●福島・畠山林檎園・作業場
浩二:まきちゃん。
まき子:あっ 浩二さん!
浩二:これ 頼まれてた資料 持ってきたから。他県の果樹園の飼料成分について書かれてる。
まき子:ありがとう!助かる!
浩二:勉強熱心だね まきちゃんは。
まき子:りんごの実のつきがやっと安定してきたからね。土よくすれば 収穫量ももっと増えるんじゃないかと思って。
浩二:あんま 根詰めねえでね。焦る必要ねえがらさ。
まき子:うん。
畠山:まき子。お~浩二。
まき子:お父さん どうしたの?
畠山:あっ 関根さん来たら このりんご渡しといてくれ。
まき子:分かった。
畠山:なっ。じゃあ 浩二 後でな。
まき子:ねえ ちっとここ教えて。
浩二:うん?あ~…肥料の三要素っつうのがな 窒素 リン酸 カリのことなんだけど まあこれがいい肥料には欠かせねえんだけど…。
●福島・古山家・裕一の部屋
裕一:う~ん「高原列車は行く」いいタイトルだね!
浩二:俺 やっぱし明るい曲がいいな。福島さ 行ってみたくなるようなさ。福島盛り上げるためにもよろしくお願いします。
裕一:任せて下さい!
●福島・畠山家・居間
そうか。坂下の相樂さんがりんごやるってか。
んだ。興味ねえの一点張りだったんだけどよ 浩二が説得してくれてよ。
おお~!
畠山:やるじゃねえか。
浩二:いや…僕は何にも。僕はただ 皆さんの業績と将来性についてお話しただけですから。
いやいや…。
畠山:福島のりんごが全国さ知れ渡んのは時間の問題だな。
だな!
んだんだ!
全国ってか!
(笑い声)
あ~そういや まきちゃん いつ東京行くんだ?
畠山:うん。月末にはな。
浩二:東京?
寂しくなんな…。
畠山:な~に清々してるわ。二言目には経費削減ってやかましいんだから。
(笑い声)
浩二:あの…東京って何ですか?
畠山:ああ 親戚の会社で世話になんだ。経理が辞めて困ってんだと。
浩二:えっ?
畠山:2~3年で戻ってくっぺ。
フッ そだこと言ってあっちでいい男めっけたら 帰ってくるわけねえべな。
畠山:ハハハハハ! そんならそれで御の字よ。えっ? 建築会社の息子だの 議員の息子だの あれこれ見繕ってやっても うん? 全部断りやがって。ここいらさ いい男なんてはあ 一人も残ってねえわ。
ほだな。
んだんだ。
(笑い声)
●福島・畠山林檎園・作業場
(回想)
浩二:畠山さん 本当にまきちゃん 東京さ行かせていいですか?今までずっと一緒に頑張ってきたのに。
(ため息)
畠山:まき子のやつ 戦死した男 いまだに引きずってっぺ。ここさいたらいつまでも忘れらんにぃ。区切りつけるためにも一度 福島出た方がいいんだ。
(回想閉じ)
●福島・古山家・玄関
浩二:ただいま~。
まさ:お帰り~!お勤めご苦労さま。
裕一:浩二 お帰り! 曲 いい感じになりそうだよ。
浩二:そう。よかった。
裕一:どした?
浩二:ちと 疲れただけだ。
裕一:うん…。
<<音:ごめんくださ~い!
まさ:は~い。音さん! よかった 無事着いて。
音:ご無沙汰しております。お義母さんも元気そうでよかった。
裕一:音…どうしたの?
まさ:今朝 音さんも来るって連絡もらったの。
音:私も皆さんに会いたくなってしまって。
裕一:ちょっ ねえ…華は? 置いてきたの!?
音:それがね…。
回想・華:私 もう19だよ。一人で大丈夫だからお母さんだけで行っといでよ。
音:まあ…あの子 学校あるし。
裕一:そうね…うん…うん。
まさ:来てくれてうれしい。さあ入って!
音:お邪魔します。
●福島・古山家・居間
(まさが電話中)
まさ:あっ…。
裕一:浩二 何してんのかな?
音:お忙しいのかしら。
まさ:ええ…お見合いの件ですよね。もう少しお待ち頂けますか?すみません。
裕一:お見合い? 浩二の?
まさ:そう。
裕一:ああ…ねえねえ…。
音:うわ~すてきな方ですね!
裕一:ねえ!
まさ:いろいろ お話頂くんだけど お断りしてばっかりなの。あの子 まるで興味がないんだから。
音:そうなんですか? 前に3年以内には見つけるからって…。
(回想)
音:どんな方がいいんですか?いい人がいたら紹介しますよ。
浩二:原節子みてえな?
(回想閉じ)
裕一:原…原…?そんなこと言ってたの!? 原節子…。
浩二:音さん 久しぶり。元気そうだね。
音:浩二さん ご無沙汰してます。お元気そうで。
まさ:谷口さんがね 浩二にどうかって。気立てがよくっていい方なんだけど…どう?
浩二:うん…分がった。
まさ:えっ?いいの?
浩二:母さんの顔もあんだろ?
まさ:どういう風の吹き回し?えっ?
裕一:ちょっ…見せて 見せて…。はあ~。
●福島・料亭
お見合い当日
見合い相手:それで お裁縫なんか始めたんですけど なかなか上達しなくて。
まさ:そんな ご謙遜ばっかり。ねえ 浩二。
浩二:そうだね。
●福島・古山家・居間
音:浩二さん うまくやってるかしら。
裕一:うん?う~ん どうだろうね?フフフ…。
<<こんにちは~。
音:は~い!
●福島・古山家・玄関
音:あっ…。
まき子:畠山林檎園の畠山まき子です。浩二さんにお借りしてた資料をお返しに。
音:あっ 浩二さんがいつも送って下さるりんごの。私 浩二さんの義理の姉の音と申します。裕一さん 裕一さん!
<<うん? はい。
裕一:はいはい…。
音:こちら 浩二さんが一緒にお仕事なさってる畠山林檎園のまき子さん。
裕一:あっ 浩二がいつもお世話になってます。兄の裕一です。
まき子:こちらこそ!
裕一:あっ 今 浩二いないんですよ。あっ よかったら 中でお茶でも。
まき子:あっいえ! 資料返しに来ただけですから。
音:あっ…。
裕一:どうも。
まき子:あっ よかったら こっちいる間にうちの農園 遊び来て下さい。
2人:是非!
●福島・料亭
見合い相手:あの…一つお伺いしてもよろしいでしょうか?
浩二:はい。
見合い相手:失礼ですが 古山さんは なして今までお一人だったんですか?
浩二:えっ?
見合い相手:立派なご経歴ですし きっといいお話たくさん おありになたっと思うんですけど…。
<<失礼します。
中居:福島のりんごでございます。
まさ:ありがとうござます。
●福島・畠山林檎園・作業場
音:そうですか…ここまでくるのにいろいろあったんですね。
まき子:浩二さん いなかったら父もとっくに諦めてたと思います。困った時はいっつも助けてくれたから。
裕一:ふ~ん このりんごはみんなの努力の結晶なんだね。
まき子:父も私もうちのりんごを日本中の人に食べてもらうのが夢なんです。
音:きっとかないますよ。だってすっごくおいしいですもん。
まき子:うれしい~! ありがとうございます!
裕一:お~浩二! うわさすれば!
浩二:書き置き見て驚いたよ。何で2人がここにいんの?
音:林檎園 見せて頂いたんです。楽しかった。
裕一:で で で? どうだったんだよ? お見合いの方は。
浩二:あああ…あとは俺がやっとくから。なっ? 2人はもう帰って。はいはい…。
まき子:あっ ちと りんご持って帰って下さい。
裕一:あっ ありがとうございます!
●福島・古山家・居間
まさ:浩二がまき子さんを!?
音:間違いありません。恋 してます。
裕一:そうかな~?
音:絶対 絶対 絶対そうよ!
まさ:言われてみればそうかもしんない。お見合いん時もね りんごをこう じ~っと見たりして…。
裕一:なら よかったじゃない。浩二にもやっといいお相手が見つかった。
まさ:そんな簡単にはいかないわよ。何年も一緒にいんのに 一つも進展しなかったんだから。
裕一:そうか…そう…そうだね。
●福島・畠山林檎園・作業場
まき子:浩二さん お見合い行ったんだ。
浩二:うん…頼まれて行っただけ。
まき子:ふ~ん。
浩二:まきちゃん 東京さ 行くんだって?
まき子:うん。
浩二:水くせえな…話してくれればよかったのに。
まき子:ごめん。そのうち言うつもりだったんだけど…。
浩二:まきちゃん 行っちったら 畠山さん さみしいべな。
まき子:フフ…どうだろうね? 私が林檎園継ぐっつったら大反対して 東京行きの話だって勝手に進めちゃうんだから。
浩二:それは まきちゃんのこと心配してのことだよ。ここにいたら昔のこと引きずっちまうからって。
まき子:東京行けば…忘れられんのかな?浩二さん…私…。
浩二:うん?
まき子:東京行ったら 動物園でも見に行こうかな。新しいゾウがいんだって。
●福島・古山家・居間
音:浩二さん。
浩二:音さん。何? こんな夜中に。
音:目が覚めてしまって。
浩二:アハハハ…。
音:ねえ 浩二さん。
浩二:うん?
音:まき子さんって すてきな方ね。彼女がいると農園がパ~っと明るくなって…。
浩二:まきちゃん 家 出て 東京さ行くんだ。
音:浩二さんはそれでいいんですか?
浩二:いいも悪いもねえよ。まきちゃんが決めたことだし。
音:まき子さん このりんごを日本中の人たちに食べてもらうのが夢だって言ってた。彼女…本当に東京に行きたいのかしら。
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。