朝ドラ「おかえりモネ」第2週「いのちを守る仕事です」7話、耕治が登米へやってきた週末の土日、林間学校の小学生たちが森林組合を訪れて百音が説明役を担当。
娘がいきいきと働く姿を見た耕治は、連れ戻すことを諦めて…。
耕治:じゃあ サヤカさんの言うごどよぐ聞いてな。しっかり働げよ。
百音:お父さん。
耕治:ん?
百音:あのね…。
耕治:うん。
百音:お父さんが俺はこっちだって自分で決めたように 私もこっちだって自分で決めたい。そういうものを見つけたい。だから…。ごめんなさい。
耕治:おばあちゃんの初盆には帰ってこいよ。
もどかしい親子の関係。でも親としての優しさに溢れる耕治の姿を見ながら、前作「おちょやん」のテルヲを思い出しております。
「おかえりモネ」セリフ書き出し第2週7話
百音:おはようございます。
おはよう。
娘が心配のあまり 様子を見に来た耕治ですが 本音では百音を連れて帰りたいと思っていました。
●登米 米麻町 新田家
(かしわ手)
百音:あっ お父さん おはよう。
耕治:おう おはよう。
百音:サヤカさん 私 もう出ますね。
<<サヤカ:はいよ 行っといで!
百音:は~い。
耕治:えっ あれ…今日は日曜だろ?
百音:あっ 今日 林間学校の生徒さんたちが来んの。じゃあね。
耕治:ああ…。
サヤカ:ちょっと職場見学でも行ぎますか?
●旧登米尋常小学校
翔洋:この建物が建でられだのは およそ120年前です。
子供たち:え~!
翔洋:でも柱も床もゆがんだりズレたり全然してません。
子供たち:え~!
圭輔:木! 全部 木!
翔洋:そうだね。木だね。
圭輔:でも ガラスもあるよ。
翔洋:なぬっ!?
谷口先生:圭輔 はしゃがないの!
翔洋:窓はガラスだね。木の建物はね 上手に作っと と~っても長もじすんだよ。
●米麻町森林組合
翔洋:さっき見でくた建物 木で出来でだよね。その材料となる木材は山の木がら作られます。
子供たち:へえ~。
翔洋:山に木を植えで何十年もかげて育でで 大ぎぐなったら切って 皆さんのおうちや家具の材料にする それが林業の基本の仕事です。
子供たち:へえ~。
翔洋:山ではいい木を残して周りの木は切るどいう 間伐どいう作業を行います。切った木も決して無駄にはしません。はい。ああいった食器や小物にしたりして大事に使います。あっ 割り箸どがね。あど…。
百音:はい。
翔洋:これは組手什どいうんですが この説明は永浦さんにお願いしようかな。
百音:あっ…はい。えっと…この組手什は長さ2メートル で 8センチごとに切り欠きっていう出っ張りがあります。これはセルといってセルは一本につき20個ほど…。
翔洋:いやいや…その前に…。
圭輔:それ何ですか?そこ大事だから。
(笑い声)
百音:そ…そうですよね…。
翔洋:永浦さん ツッコまれてますよ。
百音:あっ これは えっと…何にでもなる魔法の材料です。
子供たち:魔法?
百音:例えば 谷口先生が座ってらっしゃる椅子 それはこれで出来ています。
谷口:えっ?これ?
百音:あと そっちの本棚もこれで出来ています。
川村:ああ 本当だ。
谷口:おお~。
百音:この組手什は組み立て家具のパーツみたいなものです。
子供たち:へえ~。
百音:アイデア次第で自由に何でも作ることができます。
♪
サヤカ:家族に見せる顔とは違うでしょ。
耕治:はい。
♪
百音:はい こんなふうに避難所で整理棚を作ったり仮設図書館ほ本棚にもなってたりするんです。
圭輔:へえ~!すごい! 作ってみたい!
翔洋:そうだね。今日はこっちの材料を使ってお土産を作りましょう!
子供たち:お~!
百音:みんな見て。こんなのが作れます。みんな選んでください。
翔洋:はい じゃあ早速 好きなもの作ってみましょう。
(拍手と歓声)
耕治:たまんねえなあ。こんぐらいの頃が一番かわいい。
サヤカ:今だって かわいくてたまんないんでしょ。他人の子であんだげかわいいんだがらねえ。自分の子供だったら どんなにがって思いますよ。
耕治:ええ。
(せきばらい)
サヤカ:んでもねえ どんなにかわいくても ずっと手元に置いどくのは違うど思いますよ。
耕治:分がってます。でも…何が 可能性を見つけたいって顔じゃなかった。
(回想|気仙沼 亀島 永浦家)
2か月前
亜哉子:もう一年 大学受験頑張ってもいいのよ? 無理にうちの仕事やらせようなんて おじいちゃんも思ってないし。ねえ。
龍己:ああ。
百音:違うの。うちの仕事が嫌とかそういうんじゃないの。
亜哉子:じゃあ 何で? 今すぐ うち出たいなんて…。
耕治:やりたいごどでもあんのが?だったら 言ってくんねえと。ほら 急に歌手になりたいどが言われても困るし…。
百音:ごめん そういうものがあるわげでもない。とにかく 私は…。この島を離れたい…。
(回想閉じ)
耕治:あん時の百音の顔を思い出すと 何て言うんですかね 親としては…何が何でも その手を離しちゃいげながったんじゃないがって。
♪
百音:このスギは木目に沿って縦に割れやすいから気を付けて。
♪
耕治:でも 違ったんおがも。すいません 私もこれ 作っていいですか?
サヤカ:ああ…。ハハ。
●気仙沼 亀島 永浦家
龍己:耕治 結局 登米さ 行ったのが?
亜哉子:やめなさいよって言ったんですけど この土日は何も予定がないからって。
龍己:ああ どうせね サヤカさんに追い返されっぺ。ハハ。
亜哉子:おじいちゃん。賛成なんですよね モネがサヤカさんとこで働くの。
龍己:あいつ笑ってだがらな。電話で。
亜哉子:え?
龍己:話してながったな。
亜哉子:はい。
龍己:この間 サヤカさんどごに電話したら あいづのすげえ笑い声が聞こえだんだわ。なあ? ハハハ。だから俺もよがったんでねえがなと思った。
亜哉子:おじいちゃん。
龍己:うん。
亜哉子:それ早く言ってよ。
龍己:え?
●米麻町森林組合
百音:お疲れさまです。わっ!
圭輔:ごめん! これ めっちゃ飛ぶ!
百音:おお~! あ~壊れちゃうよ。
圭輔:これ すげえ 弟にやろっかな。
百音:アハハハ。
みよ子:ごめんなさいよ~。
百音:危ないから。
千代子:お昼は おいしいもの食べさせてやっからね~。
サヤカ:ああ 来た来た。田舎の料理食べんのも いい体験だからね。
里乃:もう みんな張り切りすぎ!
百音:ああ 里乃さんも?
里乃:一応 食品衛生管理者なので…。
みよ子:よいしょっと。
里乃:あっ ちょっと それ 明日のです。
みよ子:分がってっから。
里乃:分がってないよ。
みよ子:分がってっから!
里乃:おっ 出だ! みよ子さんの妙技!
翔洋:はい。これはね はっと汁どいって 登米の郷土料理です。その昔 お殿様はそのあまりのおいしさに庶民が食べるごどを禁じだごどがらご法度の汁ど呼ばれで はっと汁どなったんです。
子供たち:へえ~。
翔洋:はい 以上です。
千代子:おいしそうでしょう? こごさ 入ってるキャベツどトマトね 今朝 うぢの畑で取れだもんだがらね。
文子:ハンバーグの豆腐はうぢのだがら。手作りだよ~。
みよ子:このナスはうぢのだよ。
サヤカ:はい とにかぐ食べましょう。はいはい 頂きます。
子供たち:頂きます!
サヤカ:たくさん食べてね。
うん!
モチモチしてる?
うめえか?
はあ いがった。
圭輔:耳みたい。
谷口先生:ほら 圭輔 遊んでねえで早く食べろ。
川村先生:すいません これ子供が持ってきたみたいなんです。
百音:大丈夫です 戻しておきます。
♪
百音:先生 お帰りなさい。
菅波:どうも。
百音:手伝いましょうか?
菅波:あっ 大丈夫です。
百音:お疲れさまです。
菅波:ありがとうございます。でも1週間って早いですね。
百音:先生? 来たくなかったって顔に出てます。
菅波:正直者なので。
(にごわう声)
菅波:にぎやかですね。
百音:林間学校の生徒さんたちが来てるんです。
菅波:えっ じゃあ その方も先生なんですか?
百音:あっ…あの…あれは…私の父です。
菅波:え?
百音:何やってんだろ…。
菅波:あっ あの…あの…! 挨拶とか苦手なんで。じゃあ。
♪
百音:何やってんの?
耕治:え? ああ 悪い 勝手に。
百音:お父さんも作ってだの?
耕治:うん。よし。これでどうがな。
(笛の音)
百音:うわっ!
耕治:うわ~鳴った!
百音:結構 鳴るね。
耕治:鳴るなあ これ。
(笛の音)
百音:ん?え?
耕治:さてと帰っかな。
百音:サヤカさんなら まだこっちにいるよ。一緒に戻れば?
耕治:いやいや 亀島に帰るよ。まあ 時々 それ吹いでな お父さんのことを思い出してくれぃ! そご黙んなって。電話したら出てくれよ?メールでもいいがら。こっちは心配なんがだら。
百音:うん。
耕治:じゃあ サヤカさんの言うごどよぐ聞いてな。しっかり働げよ。
百音:お父さん。
耕治:ん?
百音:あのね…。
耕治:うん。
百音:お父さんが俺はこっちだって自分で決めたように 私もこっちだって自分で決めたい。そういうものを見つけたい。だから…。ごめんなさい。
耕治:おばあちゃんの初盆には帰ってこいよ。
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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