朝ドラ「おかえりモネ」第9週「雨のち旅立ち」43話、2016年3月10日、登米市米麻町にある樹齢300年のヒバの木がついに伐採された。
残された問題は、能舞台の柱用の木の保存場所。でも百音はすでに過去の水害記録などを調べて、うってつけの場所を見つけていた。
それは過去数百年 浸水被害にも土砂災害にも全く遭っていない場所である「よねま神社」。
宮司のクラちゃんを説得し、全ても問題が解決。そして未知の気象予報士試験合格の件。サヤカに落ちたと嘘を言った理由がこちら。
ほとんど島を離れたごどなんてなかったのに。あの時だけ…いなくて。島も家族も友達もすごぐ大変だったのに…。妹に言われたんです。「お姉ちゃん 津波みてないもんね」って。そんなの しかたないですよね。でも ずっと刺さっててて。
それを言ってしまった未知も今は後悔しているはずで、子供というのは時に真っ正直すぎて残酷なことを口にするという事実です。
「おかえりモネ」セリフ書き出し第9週43話
●登米 米麻町 樹齢300年のヒバの木の前
(チェーンソーの音)
熊谷:離れで!
(OP)
(チェーンソーの音)
(ホイッスル)
回想・サヤカ:ヒバは雨風 雪に耐えながら長~い時間かげでゆっくり成長すっから この子はもんのすごぐいい木なのよ。
回想・サヤカ:焦らなくてもいい。ゆっくりでいいんだ。
(くさびを打ち込む音)
サヤカ:ありがとうございます。
●米麻町森林組合・事務所
翔洋:いや~まずは無事に切れでよがったですね!
サヤカ:そうね。
川久保:姫 案外 さっぱりした顔してますね。
サヤカ:ん? まあね。ハハハ。でも まだ問題が残ってるでしょ?
翔洋:あっ そうでした 柱の木の保管場所を探さないど。
百音:あっ それなんですけど…私 今 一つお願いしてるところがあって。
♪
サヤカ:何かすごいね。
百音:このハザードマップにつけた丸印は この町に残っている木蔵の位置です。
翔洋:ああ。
川久保:木蔵って あの水害に備えた蔵ね。翔洋さんちにもある。
百音:はい。雨量の記録や 過去の水害の記録と合わせて見ると やっぱり 被害に遭いやすい場所っていうのがあって…。
山崎:ああ 反乱しやすい場所にはちゃんと木蔵がある。
百音:でも この木蔵のある場所を見てたら 過去数百年 浸水被害にも土砂災害にも全く遭っていない場所があるごどに気付いたんです。
サヤカ:ん?どご?
百音:神社です。
一同:あ~!
サヤカ:あっ!
翔洋:あっ!
川久保:クラちゃん。あっ!
♪
翔洋:お願いでぎませんか?
宮司:何?
翔洋:木は もうね 自然乾燥でいいんで。
川久保:ほら クラちゃん みこしを入れどぐ倉庫があっただろう。みこしも木だ。似だようなもんだ。なあ?なあ?
宮司:ちょちょちょ…圧がすごいな。話は永浦さんから聞いでましたげどそれだげ大切なものを50年って言われっと…。
百音:分かります。でもサヤカさんも言ってました。別に能舞台の柱にしなくたっていい。50年後10年後 誰かの役に立てばいいって。そういう 私たちのためにって残しておきてくれたものが この土地のどこかにある。そういうの いいな安心するなって…思うんです。
宮司:分がりました。いや…そもそも神社だって 土地を守る役割を担ってんですよ!?
百音:ありがとうございます!
川久保:クラちゃん どうもな。
翔洋:ありがとうございます!
♪
サヤカ:よぐやってくれだね ありがどね。
百音:いえいえ よねま神社のごどはたまたま…。
サヤカ:もう十分だよ。だがらもう気を遣わないで。何でうそなんかつぐの。気象予報士試験 合格したんでしょ? それで やりたい仕事もある。朝岡さんのどごろに行ぎたいのよね?それなのに どうして うそなんかつぐの。
百音:そ…それは…。
サヤカ:私に同情した? 70手前で 何の因果が ずっと独りぼっちで。お金持ぢがど思ったら もうそうでもない。そんなばあさんをほっとげないどでも思った?
百音:いや…。
サヤカ:バガにしないでね。
●森林組合内カフェ「椎の実」
菅波:もう勉強する必要はないと思いますが。永浦さんがうそをついた気持ちは分かります。多分 サヤカさんも分かってる。でも…一緒に喜びたかったと思いますよ。あなたが一生懸命頑張って やりたいと思う仕事をできる資格を手に入れたんです。自分の力で。そばで見ている人間も それはすごく…うれしい。たとえ それで離れることになったとしても…。サヤカさんなら喜んで送り出してくれます。分かるでしょ?
百音:分かってます。私が 怖くなりました。私が自分の夢を追って 離れてしまっている間に また…大切な人が何か…つらい目に遭ったらって。それで怖くなりました。ちょっと明日ですね。震災。5年前…。私 島にいなかったんです。高校の合格発表の日で父と仙台に行ってて。
菅波:そうでしたか。
百音:それまで ほとんど島を離れたごどなんてなかったのに。あの時だけ…いなくて。島も家族も友達もすごぐ大変だったのに…。妹に言われたんです。「お姉ちゃん 津波みてないもんね」って。そんなの しかたないですよね。でも ずっと刺さっててて。すみません こんな話。
菅波:いえ。サヤカさんと話をしてみたらどうですか?
百音:はい。
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
NHK連続テレビ小説第104作「おかえりモネ」のネタバレとあらすじ、そして感想を最終回まで書き続けています。朝ドラ「おかえりモネ」は令和の今を生きる人々に元気と希望を与える現代ドラマ。ヒロインのモデルとなる人物が存在しないオ[…]