朝ドラ「おかえりモネ」第9週「雨のち旅立ち」41話、2016年(平成28年)3月、3度目の受験でようやく気象予報士試験に合格した百音。
そしてサヤカが大切にしてきた樹齢300年のヒバの木の伐採は3月10日で、それに合わせるかのように、サヤカが4月の登米能の定例会で仕舞を舞うということで、そのお囃子隊に百音を誘う翔洋課長。
しかし、4月になった時に、もしかしたら百音は登米にはいないと察しているサヤカが機転を利かせてお囃子隊の話はなかったことに。
こういう空気の読み方こそが、大人の知恵というもので、なんでもかんでも空気を読むのとは大違いだぞと自分に言い聞かせて今週もよろしくお願いいたします。
「おかえりモネ」セリフ書き出し第9週41話
百音:私…何もできなかった。
ふるさとを離れ サヤカさんのもとに身を寄せた百音は…。
百音:すごい! 天気予報って 未来が分かんですね!
気象が科学で未来を予測するものと知ってのめり込みました。
百音:私が天気のごどを勉強したら おじいちゃんの仕事や誰かの役に立てるかな?
ところが…。
百音:落ちました。
(不合格)
百音:合格したからといって 何ができるなんて本当は思ってないです。誰かを助けられるとか…。でも今はこれをやるしかないです。私 絶対に合格します!
百音は3度目の予報士試験に挑みました。同じ頃 サヤカさんが愛する樹齢300年のヒバの伐採の日が迫っていました。
●森林組合内カフェ「椎の実」
2016年(平成28年)1月
百音:はい。
里乃:ありがど。モネちゃんもよがったら食べで!
百音:ああ すいません 今日 お弁当持ってきちゃいました。また今度…。
里乃:うん。
千代子:あら モネちゃん帰っちゃうの?
百音:ああ はい。
みよ子:んで これ持っていがいん!ほ~い。
(拍手)
百音:ん~いい香り ありがとうございます!
みよ子:先生も ゆず。お風呂さでも 入れらいん!
菅波:あっ いや…僕は…。
みよ子:ほ~い!
(拍手と歓声)
菅波:どうも。ああ てか どうぞ。
百音:え…。
♪
百音:先生は何で飛んでくるものが取れないんですか?
菅波:恐らく 僕は右脳の働きが極端に弱いんでしょう。諸説ありますが 右脳は身体感覚をつかさどり 左脳は論理的思考をつかさどると言われています。
百音:たまには何も考えず 動いていたらいいのに。
菅波:え?
百音:あっ すいません。じゃあ 急ぐので。
サヤカ:えらくご機嫌だね。フフフ。
菅波:試験に手応えがあったんでしょう。分かりやすい人ですから。
サヤカ:試験…。ああ 先生 あの子 先生に何が言ってませんでしたが?
菅波:え?
サヤカ:気象予報士試験合格したら どう…どが。
菅波:ああ え~。
回想・百音:でも 出会ってしまって…。ものすごぐ心引かれるものに。そんな仕事があるんだ やってみたいって気持ちが…引っ張られるんです。
菅波:いや…何も。
サヤカ:そう。
3度目の気象予報士試験も終わり 百音はいつもの生活に戻っていました。でも心はどうしても気象会社に引き付けらてしまうようで…。
●米麻町森林組合・事務所
川久保:今日の雨は実に絵になるなあ。先生の誕生日にふさわしい…。
百音:ああ 今日 石ノ森先生の?
川久保:そう 1月25日生まれ 生ぎでらっしゃれば78歳…。
翔洋:いだだだだ…。
百音:あっ おはようございます。
翔洋:二日酔い…ごめんなさいね。ごめんなさいね まだ酒臭がったら!ねえ。
山崎:課長 登米能のあど いっつも飲み過ぎですよ。
川久保:ったぐ 情緒のない。能ってのは わびさびの世界でしょうが。どんちゃんやって 世阿弥は怒んねえのが?
翔洋:川久保さん ご機嫌斜め?
百音:ああ いえ 今日 石ノ森先生のお誕生日なんです。
川久保:先生の雨の絵は美しいんだ。今日みだいな日は先生の描ぐ自然の情緒さに思いを…。
翔洋:あっ 永浦さん お囃子隊に入んない?
百音:ん?お…お囃子隊…。
川久保:聞いでねえな…。
木村:僕は分かりますよ。
翔洋:お囃子を支えてんのは 我が町では何と言っても女性。あっ お囃子というのは 登米能で笛どが太鼓どが 鼓どがやんの。若い人がながながいないんですよ。そしたら永浦さんが吹奏楽やってだって。
百音:ああ…。
菅波:姫が定例会で仕舞と舞うって言いだしたんですよ。
百音:サヤカさんが?
翔洋:うん。そん時に 永浦さんがお囃子で入ってくれだら姫 喜ぶだろうなあど思って。
山崎:あら いいじゃない。
翔洋:次の定例会 4月だし それまでに練習すれば…。
百音:4月…。
翔洋:ん?
百音:おはようございます。
サヤカ:おはよう。
ヒバの木を能舞台の柱や床材にするためには 50年もの乾燥が必要です。その間 どこで保存するか 百音はその計画を任されていました。
百音:床用の柾目材は…。
翔洋:あっ。せん越ながら うぢでお預かりします。
サヤカ:そうなの?
木村:課長のうぢ 大きな蔵があんだよね?
翔洋:いやいやいや…そんなじゃないよ。ただね 登米能保存会の人間どしては こごは一肌脱がないわげにはいがないがら。
サヤカ:それはありがとね。
翔洋:んでもねえ 柱の芯去材の方がねえ。
百音:保存期間が50年ってなると なかなか…。
川久保:森林組合で管理できればいいんだげどなあ さすがに50年置いどげる場所はないしなあ。
サヤカ:まあ あちこち頼んでみるしかないね。じゃあ 今日はまあ この辺がな。ね。
百音:はい。
翔洋:あっ そうだ 姫 登米能のお囃子の件なんですけど 永浦さんに入ってもらうってどうでしょう?
百音:ああ…。
サヤカ:この子は まだ…ねえ 笛や太鼓は駄目なんじゃないかしらね。
翔洋:えっ どうして?
サヤカ:この子 前に音楽コース進学しようどして 入試に失敗してんのよ。以来 楽器はトラウマみだいよ ハハハハハ ねえ。あっ ああ ああ…これ言っちゃ駄目なやづだった!?
(笑い声)
百音:別にいいですけど…。
翔洋:ごごごご ごごごご…ごめんなさいね 知らなくて!
百音:いえいえ 課長 大丈夫ですから。
翔洋:悪い 悪い。
♪
百音:そうですよね 50年後のごどなんて分かんないですよね…。ありがとうござます。はい 失礼します。どうしよう…。
●登米 森林組合内「よねま診療所」
菅波:それは僕がここをやめるっていう意味ですか?
中村:やめるかどうかは菅波先生次第ですよ。この診療所を手伝ってもらってもう2年です。医局内ではぼちぼち ほかとキャリアに差がついてくる。私もさすがにあなたの将来を犠牲にするつもりはないので。
菅波:よく言いますよ 無理やり連れてきておいて。
中村:戻りたくないですか? あっ もしかして訪問診療に目覚めたとか!? 意外だな!
菅波:目覚めてはいません。
中村:でも? まあ いいや 向こうに戻るなら4月。代わりの若いやつをとっ捕まえなきゃなんないから 返事はなるべく早くしてくださいね。
菅波:分かりました。
●登米 米麻町 新田家
2016年(平成28年)3月
百音:サヤカさん! サヤカさん! サヤカさん! サヤカさん! サヤカさん サヤカさん…。ああ どこ行ったんだろ…。あっ。
●森林組合内カフェテラス
菅波:で 何で僕なんですか。
百音:サヤカさんがいないんです。で 一人で見るのが怖くて…。
菅波:もう三度目ですよ 慣れたもんでしょ?
百音:前の2回は見る前から結果分かってましたから…。でも今回は…。
菅波:まあ…確かに。今回はどちらに転んでもおかしくはない。見ましょう。見なければ始まりません。
百音:はい。
菅波:ガッといきましょう ガッと。
百音:はい!いきますよ。
菅波:どうぞ! 永浦さん 永浦さん 目 目! 目閉じてたら 見えません 見えません。
百音:あっ はい!
菅波:開けて。
百音:はい。
菅波:お…。
百音:ああ…。あ~! やった! あっ…あっ…。先生…先生!
菅波:はい。まあ いい方向に転びましたね。
百音:はい! あ~やった~!
菅波:おめでとうございます。
百音:ありがとうございます! 本当にありがとうございます。先生のおかげです!信じらんない…5%ですよ!? えっ うそみたい! ゆ…夢じゃないですよね?
菅波:夢じゃないです。ほらほら 早くサヤカさんにも教えてあげましょう。
百音:そうだ。行ってきます。
菅波:行ってらっしゃい。
百音:ありがとうございます。
●登米 米麻町 新田家
百音:サヤカさんサヤカさん サヤカさん!
(ノック)
百音:サヤカさん!
●登米 森林組合内「よねま診療所」
菅波:よしよし よしよし…よっしゃ…! ああ ごめんなさい 大丈夫です 大丈夫です ごめんなさい。やった!
●登米 米麻町 新田家
百音:サ…。サヤカさん!サヤカさん…私 合格した!
おめでとうね 本当によく頑張ったね。
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
NHK連続テレビ小説第104作「おかえりモネ」のネタバレとあらすじ、そして感想を最終回まで書き続けています。朝ドラ「おかえりモネ」は令和の今を生きる人々に元気と希望を与える現代ドラマ。ヒロインのモデルとなる人物が存在しないオ[…]