朝ドラ「おかえりモネ」第6週「大人たちの青春」28話、2015年(平成27年)1月、百音は初めて気象予報士の試験を受験。
平成26年度 第2回 気象予報士試験
09:45~10:45 予報業務に関する一般知識
11:05~12:05 予報業務に関する専門知識
13:10~14:25 実技試験1
14:45~16:00 実技試験2
試験当日、百音の携帯には菅波のアドバイスが書かれたメールが着信するも、百音曰く「ああ もう ほっといてって!」。
その合否の通知が来るのは3月。そしてトムさんこと田中が、突然、オーダーしたテーブルと椅子の制作をキャンセルしてきたので、状況を確認するために田中の喫茶店を訪ねる百音。
そこには吸引器をつけて体を動かすのもしんどそうな田中の姿が。
蓮の花って 極楽浄土に咲く花。なんて言われてたりしてるの知って 急に親近感沸いてね。ああ…あんなとこに行けるなら もう思い残すことねえなって…。このまま何もしないと 今度の夏はもう蓮は撮りに行けねえらしいんだ。悪いね。だからもうテーブルも椅子も要らないんだわ。課長さんと職人さんに謝っといてね。
半年後には動けない、あるいは死んでいるかもという田中の告白に動揺する百音。そして、患者の事情に深入りしたくないと頑なな菅波。
それぞれの抱える闇が浮き彫りになってきて俄然、深みが増してきた「おかえりモネ」です。
「おかえりモネ」セリフ書き出し第6週28話
社会人になると お正月も のんびりはしていられません。すぐに登米に戻って仕事始めです。
2015年(平成27年)
(かしわ手)
●森林組合内カフェ「椎の実」
菅波:時間になりました。
百音:はい。
菅波:では始めます。「気象庁以外の政府機関 地方公共団体が 気象の観測を行う場合 国土交通省令で定める技術上の基準に従って行わなれればならない。ただし 次の場合はこの限りではない。〇〇のための気象観測と〇〇のための気象観測。この〇〇に入るものは? 」。
百音:え~…えっと…。
菅波:「研究」と「教育」です。
百音:そうでした。
菅波:こんなの即答してください。あと5日ですよ。
百音:やってもできない人の気持ちは 先生には分かんないですよ。
菅波:はい?
百音:挫折とかしたごどなさそうですもん 先生。
菅波:負けたことのある人間の方が強いとか 傷ついたことのある人間の方が共感性が高いとか それも一理あるとは思います。…が 自分の怠惰の言い訳にその論理を持ち出す人間のことは 僕は許せ…。
百音:ああ やります。やります 先生。やりましょう。
そうこうしているうちに ついに初めて気象予報士試験を受ける日がやって来ました。
●登米 米麻町 新田家
サヤカ:お弁当持った?
百音:持った。
サヤカ:あっ 受験票は?高速バスのチケットは?
百音:うん ある。
サヤカ:うん。んで 頑張って。
百音:はい 行ってきます。
サヤカ:うん。
(通知音)
百音:おっ。ん? あっ…。
サヤカ:ん?
百音:菅波先生。
サヤカ:お~。
菅波のメール「9時45分に一般知識の試験が始まったら まず気象業務法に関する問題を先に解いてください。記憶の定着の最近のものの方が時間がかからずに解答することができます」。
サヤカ:何 何 何よ~励ましメール?意外に情にあづいんでないの?
百音:違います ほら。
菅波のメール「30問を2時間かけて解くと考えると 余裕があるように思いがちですが 実際は1問につき5つの解答例から正解を洗濯しなければなりません。120分で150問の時間を解く意識で臨んでください」。
サヤカ:「選択」が洗濯物の「洗濯」になってるよ。
百音:うん。
菅波のメール「選択」でした。失礼
百音:もう! ああ もう行ってきます!
サヤカ:はい 頑張って!
百音:はい!
サヤカ:はい!
(通知音)
百音:ああ もう ほっといてって!
サヤカ:ハハハハハハ!
●仙台 試験会場
平成26年度 第2回 気象予報士試験
09:45~10:45 予報業務に関する一般知識
11:05~12:05 予報業務に関する専門知識
13:10~14:25 実技試験1
14:45~16:00 実技試験2
一般知識に専門知識 実技試験まであるの?いろんな人が受けてるのねえ。頑張れ モネ。
試験官:始めて下さい。
●森林組合内カフェ「椎の実」
<<(足音)
百音:あれ?先生 何してるんですか?
菅波:ああ ちょっと コーヒーを頂いてました。
百音:ああ。
菅波:どうでしたか?
百音:意外とできた気がします。もしかしたら奇跡が…。
菅波:奇跡は試験には起きません。
百音:でも 頑張りました。
菅波:お疲れさまでした。
百音:はい お疲れさまでした。
●米麻町森林組合・事務所
川久保:そういや モネちゃん。気象予報士試験って どうなったの?
山崎:川久保さん そういうのは…。
川久保:あれ? 聞いでは駄目なやづだった? ごめんごめん。
百音:ああ いいんです合否の通知は3月にならないと来ないんです。でも多分 駄目ですけど…。
翔洋:永浦さん。
百音:はい。
菅波:永浦さん これ どういうごどがな?田中さんからメールが入って テーブルと椅子 キャンセルさせでくれって。
百音:キャンセル?
木村:え~っと! 先月 デザイン オーケーもらって もう木も製材したよわ?
翔洋:電話してんですけど 出ないんだよね。
川久保:そういえば 田中さん こごんどご顔見ねえな。
山崎:診療所の方にも来てないっぽいですよね。
木村:翔洋さん これ どうなるんですか?
●登米 森林組合内「よねま診療所」
中村:田中さんには 先月から訪問診療にしてるんですよね。あっ 私が行って診ています。大丈夫ですよ。
百音:田中さん ぜんそくって そんなに悪いんですか?
中村:う~ん…個人の症状については ちょっと…。
百音:すいません。
中村:ああ いやいや ごめんね。
百音:菅波先生も…?
中村:菅波先生は 訪問診療については どうしても「うん」と言ってくれなくてね。彼には力になってもらいたいと思ってるんですけど…。
●東京 東成大学附属病院
(中村先生と菅波の電話)
菅波:ですから 田中さんが積極治療を選択するなら 往診だってしますし中村先生にも協力します。でも痛みと息苦しさを取り除く以外 何もやらせてもらえないなら 診療所での診察以外 僕にできることはありません。失礼します。
(ため息)
●登米 ジャズ喫茶「Swifty」
百音:入ります。こんにちは。あっ…。
田中:ああ…ありがとう…助かる。ここんとこ…体動かすのがしんどくて。
♪
田中:ああ…ありがとう。はあ…はあ…うまい。ちょっと落ち着いてきたわ。
百音:よかった。あの写真もトムさんが撮ったんですか? きれいですね。伊豆沼の蓮ですか?
田中:うん。蓮の花って 極楽浄土に咲く花。なんて言われてたりしてるの知って 急に親近感沸いてね。ああ…あんなとこに行けるなら もう思い残すことねえなって…。このまま何もしないと 今度の夏はもう蓮は撮りに行けねえらしいんだ。悪いね。だからもうテーブルも椅子も要らないんだわ。課長さんと職人さんに謝っといてね。
●森林組合内カフェ「椎の実」
菅波:この3つの力が 傾度風のポイントになります。じゃあ 今日はここまで。次は数値予報の問題を徹底的にやりましょう。
百音:はい。ありがとうございました。
♪
百音:先週 田中さんの喫茶店に行ってきたんです。テーブルの件で。
菅波:そうですか。
百音:体調…よくないんですね。
菅波:田中さん本人が言ってたんですか?
百音:はい。歩くのも つらそうで…。どうして先生は 家に診察しに…。
菅波:医療は医者が一人いたところで成立しません。病院という設備があって 薬や検査機器があって 専門スタッフがいて初めて治療できるんです。田中さんには入院してもらうしかない。
百音:でも 中村先生は看護師さんと一緒…。
菅波:じゃあ それでいいじゃないですか。田中さんの希望どおりになってるんですから。僕は深入りしたくありません。
●登米 米麻町 新田家
サヤカ:みよ子さんや千代子さんが一生懸命作った今年の新米だよ。うわの空で食べないで。
百音:ごめんなさい。サヤカさん このテーブル すごぐ大きいですよね。
サヤカ:ん? ああ 何 急に。
百音:やっぱり 誰か来た時に 一緒にごはん食べられるようにって 大きなテーブルを買ったんですよね?
サヤカ:うん…そりゃ まあ 人の出入りの多い うぢだしね。
百音:そうですよね…大きなテーブルは…やっぱり そうですよね。
サヤカ:フフフ 何? フフフフ。
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
NHK連続テレビ小説第104作「おかえりモネ」のネタバレとあらすじ、そして感想を最終回まで書き続けています。朝ドラ「おかえりモネ」は令和の今を生きる人々に元気と希望を与える現代ドラマ。ヒロインのモデルとなる人物が存在しないオ[…]