朝ドラ「おかえりモネ」第5週「勉強はじめました」22話、気仙沼のカキを食しながら、山の現状を憂う川久保。
40年 森を守りながら 手ぇかげで 育でできてぇ 1600円って…。森林伐採は悪だどか紋切り型で言うやづ マジで水ど空気止めでやりだいですわ!
そこを聞いたサヤカが、カキが一個300円になるという海の人間の努力を讃え、山の人間も負けちゃいられないと、使い道に困っている広葉樹の木を使った新事業を考えろと。
海外から安い木材を輸入しているおかげで、年々痩せ細る日本の林業。山の産業が消滅するということは何を意味するのか? このドラマを通して勉強していきたいと思います。
「おかえりモネ」セリフ書き出し第5週22話
●登米 森林組合内「よねま診療所」
菅波:こう…ただ目の前にあるものを不思議がったり面白がったり そういうところから深めていった方がいいじゃないですか?純粋で。
百音:うわっ!
菅波:あっ。
中村:語るねえ。
百音:中村先生!
菅波:何ですが…中村先生はもう東京に戻る時間でしょ?
中村:ああ。そうでした そうでした。今日は日曜でした。
百音:ハハ…あっ だったら 先生 戻る前に これ食べてってください。
中村:何?何? いやいや…。
百音:カキです。
中村:カキ! あっ これ気仙沼って モネちゃんとこ?
百音:そうです。
中村:へえ~。
菅波:ちょっと…。
中村:中見せて 見せて。お~。
●森林組合内カフェ「椎の実」
里乃:うわ~おいしそう!
百音:はい。
里乃:はい。蒸しあがりましたよ~!モネちゃんちの殻付きカキ!
(歓声)
中村:お~!これは立派ですねえ。
百音:どうぞ食べてください。あっ 皆さんもどうぞ。
翔洋:うんまっ!
川久保:うん! やっぱ違うな! 気仙沼のカキは。
サヤカ:こごまで大きいのは3年ものでしょ?あれがらちゃんと育ってよがった。
百音:はい。
みよ子:いや~海の人たちも頑張ってんだねえ。
サヤカ:でも うぢら 山の人間のふんばりも忘れでもらっちゃ困んだけどね。
川久保:おお そうだ そうだ!山がきれいな水と空気 作ってっから だがら海だってちゃんと戻る。いや~本当 世の中の人はね 分がってねえですよ。山の偉大さを 林業の大切さを。水ど空気はタダじゃねえんだ!
百音:どうしたんですか?
山崎:こないだ 丸太の入札があってね…。
木村:まだ だいぶ 買いただがれだんですよねえ。
翔洋:直径20センチでも一本1600円。それでも全部は売れながったんです。
百音:安いですね…。
川久保:40年 森を守りながら 手ぇかげで 育でできてぇ 1600円って…。森林伐採は悪だどか紋切り型で言うやづ マジで水ど空気止めでやりだいですわ!
サヤカ:フフフ…。で このカキ 一個いぐら?
百音:えっ?
サヤカ:だがら このカキ 一個いぐら?
百音:えっ…え~っと…。
サヤカ:いいがら 教えなさいよ。
百音:300円ぐらい…。
翔洋:1個で!? 出荷の値段で!?
百音:はい。
川久保:くそ~!いいなあ!水産業は!
サヤカ:バガだね。そりゃ モネんちの海のじいさんが それだげ努力してるって証しだよ。手間賃だって相当かがってる。それでも もうがってんでしょ?
百音:まあ…なんとか…。
サヤカ:ほらね いろいろ考えでやってんだ。山の人間もうかうかしてらんないよ!知恵絞って金稼がなぎゃ 林業は本当に消えるよ。モネ。
百音:はい。
サヤカ:今 広葉樹が使いみぢがなくて困ってんの。何が商品を作って利益を上げで。お土産みだいなチマチマしたもんじゃないよ?新事業どして成立するようなやづね。
百音:え?
サヤカ:え?「え?」じゃないよ。あなた こごの職員でしょ?仕事だよ。
百音:はい。
みよ子:頑張れ!
(拍手)
百音:頑張ります!
サヤカ:商品開発担当。
百音:商品開発担当。
♪
中村:みんな試行錯誤してんだなあ。なあ?
菅波:そうですね。
中村:訪問診療を始めたいんですよね。ここを立ち上げて2年 患者さんの中には通院が難しくなった方も出始めてる。経過のよくない人もいる。そういう人たちを病院に預けるよりも…。
菅波:僕はお手伝いできません。僕はまだ 治す医療にこだわりたいです。ごちそうさまでした。
百音:はい。
●登米 米麻町 新田家・百音の部屋
(呼び出し音)
百音:もしもし お母さん 連絡遅れてごめんね。
●亀島 永浦家 居間
亜哉子:いいのよ。こっちも一日バタバタだったから。
未知:腕がぁ…上がんない…。
百音:そうだよね カキ300個送れた?
亜哉子:うん 200個は送った。あとは水揚げして 無菌水につけてるから 明日ね。といっても もうみんな クタクタだから 明日できるか分からないけど。
耕治:ほら 飯食って 元気出せ。俺 今日でお盆休み終わりだからな。明日は銀行 行っちゃうからな。手伝えないぞ?
龍己:うるせえな 全く…。
未知:うるさいってば。
亜哉子:こんな調子だから大丈夫よ。そちらはどう?
百音:うん あのね お土産のカキ みんな すごくおいしいって食べてくれた。
亜哉子:そう よかった。
百音:300円は羨ましいって。
亜哉子:ん?
百音:殻付きガキ 一個300円は羨ましいって。こっちの…山の人たちが言ってた。おじいちゃんの努力の証しだって。
亜哉子:そう。
うれしいね そんなふうに言ってもらえるの。
亜哉子:フフフ…ありがと。みんなに伝えるね。
百音:うん。
●登米 加山木材センター
山崎:はい 次の山行ぐね。はい 赤 チェック。
ここは木材の市場です。山から切り出された木は 直接買い付けられたもの以外は ここに運ばれ入札にかけられ 地域の製材所や木工所に買い取られていきます。入札されずに売れ残った木は 直接交渉で安く買いたたかれてしまったりもするようです。
翔洋:え~…思い切って2000円!
1800円だな。
伊藤:翔洋ちゃん ちょっと曲がりがあっけど うまぐ使ってやっから 売っちゃうなさいよ。
♪
百音:ん?あの方は?
山崎:木工職人の伊藤さん 腕がいいのよ。
川久保:登米には昔から優秀な職人さんが山ほどいだのよ。もういいがら 伊藤さんに預げろっでば。
翔洋:んでもう 1800 売ったぁ!
伊藤:どうもね。
川久保:ああ まだ生ぎでだが。
伊藤:細々やってますよ。まあ 木の仕事は半年ぶりだげどね。
川久保:いつ生まれんだ!
伊藤:バカ言ってんでねえよ!
(笑い声)
♪
百音:川久保さん。
伊藤:あれ 広葉樹のナラだよ。値段がつがなくてね。 結局 粉砕してチップにするらしいよ。
百音:砕いちゃうんですか?
伊藤:いい木なのに もったいねえよなあ。んでね。川久保さん またね!
川久保:おう!行くぞ。
百音:はい。
●米麻町森林組合・事務所
百音:ああ…新事業なんて 考えつきません…。
木村:大体 この辺の人間は 新しいごどやんの得意でねえしなあ…。
百音:あっ 薪!薪はどうでしょう!各家庭に薪ストーブをおすすめするとか!広葉樹のクヌギは薪としては貴重品なんですよね?
木村:うん でも薪ストーブなんか 一台設置すんのに100万よ?薪割りも今の人 そんなでぎねえしさあ…。
百音:ですよねえ…。
翔洋:皆さん 皆さん 皆さん! 朗報です!皆さん 朗報で~す!
山崎:新事業のアイデアですか?
百音:思いついたんですか!?
翔洋:あっ それじゃないんですけど…以前 林間学校に来てくくれだ 迫川小学校がら 図書室の本棚に組手什を使いだいって連絡がありました!
百音:あっ あの圭輔君とこの?
翔洋:そうです。総合学習で 生徒さんだぢがらそういうアイデアが出だそうです。
●迫川小学校・入り口
翔洋:ありがとう。
百音:はい。
山崎:行ぎますか?
百音:はい。おっ…おお…。あっ。
圭輔:おう 久しぶり。
百音:圭輔君 元気?
圭輔:元気 元気!
百音:あっ 弟さんは?
圭輔:生まれたよ! めちゃくちゃ かわいいよ!
百音:へえ~よかった!
圭輔:あっ 組手什だ!一個持つ。
百音:うそ! えっ 大丈夫?
圭輔:一緒に持とう。
翔洋:いいのが?いいのが?
百音:ありがとう。
●迫川小学校・図書室
翔洋:こっち いいね!おお! グッド!
♪
回想・菅波:漫画とか絵本から始めた方がいいんじゃないですか?永浦さんの場合。
♪
翔洋:はい 大事に使ってくださいね。
子供たち:は~い!
谷口先生:はい ありがとうございました!
子供たち:ありがとうございました!
翔洋:どうもね。
●迫川小学校・廊下
児童:さようなら。
翔洋と百音:さようなら。
百音:あっ またね。
圭輔:またね。
●迫川小学校・教室
百音:小学校って こんなでしたね。懐かしい。
翔洋:永浦さんなんか ついこないだでしょ。
山崎:ハハハ そうよ。
♪
圭輔:先生 土田君の机が ついに壊れました~!
谷口先生:あ~ガタガタいってだがらなあ。圭輔悪い これ多目的室 運んで よさそうなやづど交換してきて。
圭輔:は~い。よいしょ。まだ いたの?
百音:それだ…。それだ!課長! これ…これです!
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
NHK連続テレビ小説第104作「おかえりモネ」のネタバレとあらすじ、そして感想を最終回まで書き続けています。朝ドラ「おかえりモネ」は令和の今を生きる人々に元気と希望を与える現代ドラマ。ヒロインのモデルとなる人物が存在しないオ[…]