朝ドラ【おちょやん】第20週「何でうちやあれへんの」99話、千代が先に離婚届を渡すが、一平もどうしても最後に言いたくて、千代と面会。
俺はほんまにどうしようもない あほや。けど…生まれてくる子を守ってやりたい。この気持ちだけは どないしてもごまかせん。ほんまに申し訳ない。
そんな一平に対して、灯子のこともしっかり守れと言う千代だったが…。
うちなんて40過ぎて またおんなじこと繰り返してしもた。30年前と一緒や。あの時はお父ちゃんと栗子さんで…今度は一平と灯子…。勝手に子供作って うちは邪魔者や。
竹井千代の人生を象徴する事実がここにあり、【おちょやん】史上、最も心に染みたセリフとして記憶したいものです。
【おちょやん】セリフ書き出し第20週99話
みつえ:もっぺんだけ話がしたいて。明日の朝10時に稽古場で待ってるて。
●うどん屋「岡福」
シズ:明日 千代と会うて 何 話するつもりだすのや? ボンやんの心を聞いてますのや。
●天海家
千代:ほな ちょっこと行ってきます。
寛治:行っといでやす。千代さん。今日はきれいやなあ。
千代:あほ。今日もや。
●灯子の家の前
一平:黙って行くつもりなんか? 行き先 決まったら教える言うてたやないか。どこにも行かんといてくれ。
●鶴亀株式会社・稽古場A
熊田:急用が出来たさかい 家で待っといてくれて。
千代:そうだすか。分かりました。熊田さん お忙しいのに おおきに。
熊田:ええんや そないなことは。ほな。
♪
(ドアが開く音)
千代:えらい遅刻だすな。
一平:熊田さんから聞いてへんのか。
千代:何とのう ここにいてたかったん。ほんで話て何?
一平:堪忍。俺と離縁してください。
千代:うん ええで。大体 うちの方が先に離婚届渡してますねんで。今更 してくださいも何もあれへんわ。
一平:千代。
千代:何も言わんかてええ。 みんな分かってるさかい。分かりとうのうても 分かってしまう。やっかいやわ。
一平:それでも言わしてくれ。俺はほんまにどうしようもない あほや。けど…生まれてくる子を守ってやりたい。この気持ちだけは どないしてもごまかせん。ほんまに申し訳ない。
千代:確かにあほやな。生まれてくる子だけやのうて 灯子のこともしっかり守ったげ。それからもう一つ 新喜劇は辞めへんで。よろしな。
一平:ああ もちろんや。
千代:ほな また明日。
一平:ああ またな。
(ドアの開閉音)
●天海家
千代:ただいま。
♪
千代:うん おいしいわ。あんた いつの間に料理できるようなったん?
寛治:満州では自分でなんとかせな 生きていかれへんかったさかいな。
千代:すごいなあ ちゃんと成長してるやん。
寛治:フッ…そらそや。僕かて いつまでも子供やあれへん。
千代:うちなんて40過ぎて またおんなじこと繰り返してしもた。30年前と一緒や。あの時はお父ちゃんと栗子さんで…今度は一平と灯子…。勝手に子供作って うちは邪魔者や。
寛治:おんなじやあれへん。今は僕が一緒にいてますやんか。
千代:子ができたて分かった時からな こないなるて分かってたんや。うちがどんだけ引き止めようと泣きわめこうと 一平は灯子のとこへ行ってしまう。あないなやつのことなんか さっさt忘れたると決めたのに どこもかしこも匂いが染みついてるもんばっかしや。何が2代目天海天海や。うちがいてへんかったら何もできへんかったくせに。あんたの着物 どんだけ洗濯した思てくれてんねん。ごはんも作って掃除もして劇団員の面倒も見て…。せやのに…何で…。何でうちやあれへんの…。
(すすり泣き)
寛治:一平さんの どあほっ!あんたなんかいてへんかってもな 千代さんは幸せいなれるんや! 絶対いなったんねん この どあほっ!
千代:ハハ…。
(はなをすする音)
寛治:千代さんも やろ。
(泣き声)
寛治:どあほっ!どあほっ!どあほっ!
(泣き声)
千代:どあほっ! どあほっ!
(翌朝)
千代:はい。
寛治:おおきに。後で片づけときます。
千代:もうしばらく このままでええ。この方が気持ちええ。
寛治:せやな。
千代:ほな 頂きます。
寛治:頂きます。
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
NHK連続テレビ小説・第103作【おちょやん】のネタバレあらすじと各回の全セリフ、そしてキャスト紹介を最終回まで書き続けています。朝ドラ【おちょやん】は女優・浪花千栄子さんをモデルに、その生涯を再構成してフィクションとして作られたド[…]