【おちょやん】セリフ書き出し第18週87話|僕は誰かの役に立ちたいんです。そう思えるようになったことがほんまにうれしいて。

朝ドラ【おちょやん】第18週87話、満州で慰問団に入って誰かの役に立ちたいと言い出した寛治。

日本の敗戦を予感している一平は必死に止めるが寛治の想いは強く…。一平と同じく満州行きに反対する千代だったが、寛治はその決意を変えることはなく、一人朝方に家を出ていくのだった。

別れ際、千代が出した条件は、お給金が出たら日本に送金すること。これがあれば寛治の無事を確認できると。

しかし、寛治がお給金を送ったのは最初のひとつきだけで、あとは満州・新京の賭場で女と博打にうつつを抜かして、明日に続く&本日の新しいキャストの紹介です(敬称略)。

警官:櫻木 誠
鶴亀の稽古場跡で一人芝居をする千代を注意した警官

近所の男たち:高見 健、たなかつよし、竹村晋太朗、東山龍平
鶴亀の稽古場跡で一人芝居をする千代に嫌みな言葉をかけた男たち

【おちょやん】第18週87話セリフ書き出し

一平:この戦争 多分 日本は負ける。

寛治:満州行くわ。役者といて満州への慰問団に志願しよう思てます。

一平:頼むさかい 行かんといてくれ。

寛治:僕のためにそない本気になってくれはって…。

一平:当たり前やろが。

寛治:当たり前やない!前は僕の周り そないな人一人もいてへんかった。僕もずっと自分のことだけしか考えてけぇへんかった。けど一平さんと千代さんにここ置いてもろて 家庭劇のみんなにようしてもろて 僕は変わった。僕は誰かの役に立ちたいんです。そう思えるようになったことがほんまにうれしいて。わがまま言うてすいません。

(OP)

●天海家

数日後の朝 1人出ていく寛治君の姿がありました。

寛治:千代さん…。

千代:何も言わんかてええ。何言われても うちの反対する気持ちは変われへん。けど あんたもそないだすやろ。ええか。毎月 必ずお給金送ること。もし でけへんようなったら すぐに戻っといで。それが行かしたる条件だす。

寛治:はい。

千代:これ お握りや。白いごはんは無理やったけどな。

千代:うちの気ぃ変わる前にさっさと行きなはれ。

寛治:行ってきます。

千代:寛治。ちょっとでも危ない思たら真っ先に逃げ出しや。誰にもあんたのこと責めさせへん。責める人いてたら うちが守ったげる。堂々と胸張って逃げ帰ってきますのや。絶対生きて…ええな。

みつえ:行ったんか?

千代:うん。行ってしもた…。

みつえ:ほんまに もう…あの親不孝者が。

千代:あの子の人生や。うちが力ずくで止めることなんかでけへん。せけて 毎月 お給金送られてきたら 無事な証拠や。

みつえ:そやったら これからは楽ができますなあ。

千代:みつえ 堪忍な。うちは今になって ようやっと あんたの気持ちが分かった気ぃするわ。福助が出征してから今までよう頑張りはったな。

みつえ:あほ。今は うちがあんたを励ましてるんやで。そないなこと言われたら…。今日はうちが朝ごはんの支度したげる。そこでしばらく落ち込んでき。

千代:おおきにな。

●鶴亀家庭劇・稽古場跡地

千代:おおきにな。加兵衛殿~。えらいこっちゃ えらいっちゃ~。 どないしまたんや 2人ともそない慌てて。 ご寮人さんが私の手の動き見て 旦さんが浮気してはんのに気ぃ付いてしまいはった。もうすぐここへ乗り込んできはりまっせ。何やて。どないしよ どないしよ。ここは わしに任せてお前は隠れとけ!ご寮人さん どうか落ち着いとくれやす。うちの人はどこだす?どこにいてますのや 出しとくなはれ。ご内儀。加兵衛殿はここへは来てはおらん。先刻 帰ったはずやが。嘘言いなはれ。どこぞに隠れてるに違いない。おきん 奥見といで。へえ 承知いたしました。

警官:おい! そこで何してる。

千代:何て 芝居だす。

警官:この非常時に不謹慎な。すぐにやめ!聞いてんのか。

千代:芝居の何が不謹慎なんだす?

警官:何?

千代:うちらはずっと芝居してて 兵隊さんや銃後を守る人たちを励ましてきたんだす。命懸けで慰問に行った役者かて ぎょうさんいてますのやで。

男A:ええ気なもんやな こないな時に芝居て。

男B:役者っちゅうのは お気楽でよろしいなあ。

男A:ほんまやで。

男B:そうや。

警官:ここは本土や。今は決戦に備えて一億玉砕の覚悟を持たねばならん。浮かれてる場合やない。

千代:浮かれてなんかおりません。うちはただ芝居を…。

警官:お前 敵国の思想にかぶれてんのやないやろな!

(柝の音)

万太郎:えろう すんまへんなあ。

警官:何や貴様は。

万太郎:火の用心とちゃいまっせ。この人な 空襲で逃げる時にこけて頭打ってしもて それからたまにこないなりますねん。こやって柝ぃ鳴らしたら正気に戻るんですわ。

(柝の音)

万太郎:どや 目ぇ覚めたやろ。ん?ハハハハハ。せやさかい 堪忍しとっとくなはれな。病院行こな。

万太郎:相変わらず 面白いなあ 自分。わての次やけどな。ハハハハハ。

千代:すんまへん。芝居のこと悪う言われて つい…。

万太郎:まあ 気持ちはよう分かるわ。人もものも劇場も み~んな消えていきよる…。 道頓堀が道頓堀dのうなってしもたわ。あんた 外国の舞台見たことあるか?

千代:いや。万太郎さんはありはりますの?

万太郎:前にいっぺんな。エゲレスに行った時に見た。ごっつうおもろかったわ。

千代:どないな話やったんだす?

万太郎:さあ 分からん。言葉分かれへんねから。けどな そやのに何や知らんけどおもろかったんや。ちゅうことはやで わてらかて おんなじことがでけるはずなんや。あの外国にやつらにかて わてらの芝居見せて おもろいて思わせられるはずなんや。この戦争がいつまで続くか分かれへんけどな 世界中の人がおんなじ芝居みて おんなじように笑える日がいつか来るやろ。そん時こそ わてらの出番や。

●天海家

それから3か月が過ぎた昭和20年7月。寛治君から手紙とお金が届いたのは最初のひとつきだけでした。

みつえ:大丈夫やて。うちの福助かて 毎月手紙書く言うてたくせに 今ではみつきにいっぺん 来るかどうかや。

千代:せやけど 約束したんだす。給金送られへんようなったら すぐに戻ってくるって。
みつえ:きっとな 平和過ぎて 貰たお金 女とか博打に使てもうてるんやないの?

千代:寛治はそないな子やあれへん。テルヲのあほと一緒にせんといて。

(テルヲ)な…何や いきなり 何や いきなり 何や いきなり。

千代:あの子 誰かの役に立ちたい言うてたし…。

(テルヲ)何や いきなり。

●満州・新京

(笑い声)

寛治:うわっ…猪鹿蝶!

そんな千代ちゃんの寛治君を信じる思いはあっさり裏切られました。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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