【おちょやん】セリフ書き出し第18週86話|昭和20年3月13日、大阪大空襲で福富楽器店の冨川福松と菊が亡くなる

朝ドラ【おちょやん】第18週86話、昭和20年3月13日深夜 とうとう大阪も大空襲に見舞われ 恐れられていたことが現実のものとなってしまいました。死者の数はおよそ4000人。

疎開先で荷物の整理をしていた菊は、福富ののれんを忘れてきたことに気付き、急遽、福松とともにそれを取りに福富楽器店に戻ったところで大空襲に遭遇。

お義父さんは お義母さんのこと守るみたいにして 亡うなってはったんやて。

菊と福松を演じたいしのようこさん、岡嶋秀昭さん、お疲れ様でしたと感謝の気持ちを贈り、今週は大変な週ですがどうかよろしくお願いいたします。

【おちょやん】第18週86話セリフ書き出し

寛治:昨日の夜 大阪に大空襲があって…。道頓堀もやられてしもたて…。

(空襲警報)

昭和20年3月13日 深夜 とうとう大阪も大空襲に見舞われ 恐れられていたことが現実のものとなってしまいました。死者の数はおよそ4000人。

千代:ご寮人さん…。

●福富楽器店と岡安の焼跡

千代:ここて…。

一平:福富のあった場所や…。

一平:おい。

千代:ご寮人さん…。ご寮人さん!

一平:まだ危ないって!入ったらあかん。

千代:そやけど ご寮人さんが…。

一平:大丈夫や。きっとどっかの防空壕に避難してはる。無事や。

千代:あっ…岡安のご寮人さん どないしたはるか分かれしまへんやろか?

男:ああ…町外れに出来た遺体の安置所やわ。

●遺体安置所

(泣き声)

宗助:千代…。2人とも無事やったんやな。何よりや。

一平:俺らは京都におったんで…。それより…。

宗助:菊さんと福松さんや。菊さん 何べんもうち来て 疎開するようシズ 説得してくれはってなあ。やっと決心して道頓堀離れたやさきに この空襲や。菊さんがいてへんかったら わてら どないなってたか…。せやのにな…。

千代:何で こないなことに…。

みつえ:この これんのせいやねん。こないなもんのために…。

シズ:みつえ。

みつえ:堪忍。

みつえ:だんない…。一福もいてるし うちがしっかりせな。

みつえ:昨日…疎開先で荷物の整理してたんやけどな…。

(回想|疎開先の部屋)

みつえ:お義母さん おおきに。

菊:何だす? 

みつえ:シズお母ちゃんのこと 疎開するよう説得してくれはって。

菊:ああ…。相変わらず頭の固い面倒くさい女やよってなあ。

みつえ:すんまへん。

菊:ほんでも 昔話でケンカできんのは もうシズぐらいなもんだす。いてへんようになったら張り合いあれへんがな。

みつえ:フフフフ…。手伝います。

菊:もう けったいやな…。あんさん あれ どないしました?

福松:あれ? あれて?

菊:のれんだす 福富の。

福松:その行李の中に入ったあるやろ。

菊:去年 虫のつかん箱にしよ言うて 替えましたやんか。

福松:あっ…あの桐箱か。しもた 置いてきてしみた。

菊:ええっ!?

福松:堪忍や!

菊:あんさん肝心なもんを!

(回想閉じ)

みつえ:福富は楽器店に変わってもお茶屋やった頃のあの のれんだけはお義母さん 大事にしてずっとしもてはったんや。せやさかい どないしても取りに帰る言うて…。

<<(空襲警報)

みつえ:お義父さんは お義母さんのこと守るみたいにして 亡うなってはったんやて。

シズ:死んだら しまいや。そない言うたんは姐さんだすで…。

回想・菊:死んだら しまいや。まだ諦めてへんねやったら 何が何でも生き延び。

シズ:偉そうに言うてたくせに 何だすね このざまは! 何とか言い! あほ! あほ…。この のれんは わてが守っていきます…。道頓堀に福富と岡安いう芝居茶屋があったこと 忘れさせやしまへん…。いつまでも語り継いでいきますさかい…。

みつえ:お義父さんとお義母さんを守ってあげられへんかった…。堪忍な 福助…。堪忍。
(泣き声)

●天海家

(子供たちの声)

近所のおばちゃん:こんにちは。

みつえと一福:こんには。

それから数日後 みつえちゃんと一福君は 千代ちゃんたちと一緒に暮らすことになりました。

一平:狭いけどな。

道頓堀から少~し離れた場所にあったこの家は 幸いなことに空襲の難を免れたのでした。

みつえ:なあ。

一平:ん?

みつえ:ほんまに迷惑やあらへんの?

一平:俺らは構へんけど…ご寮人さんたちと疎開した方がよかったんとちゃうか?

みつえ:福富の後始末もせなあかんし それに福助が帰ってきた時 こっちにいてた方がはよ会えるしな。

●鶴亀家庭劇・稽古場跡 

寛治:みんな大丈夫やろか…。

千代:しぶとい連中やしな。きっと だんない。

家庭劇の劇団員たちは 京都から戻ったあと みんなバラバラになり連絡も取れなくなっていました。

●天海家

千代:ほな 頂きます。

4人:頂きます。

千代:堪忍な。配給少のうて ろくなもん用意でけへんかってん。

みつえ:その割にはうれしそうやな。

千代:あんたと一平と こないしてごはん食べてたら 何や岡安におった頃 思い出してな。
みつえ:あのころとは逆やな。まさか うちがあんたらの家に居候するやてな 夢にも思えへんかったわ。

千代:ほんまに 人生は何が起きるか分かれへんな。よっしゃ 一平 台本書き。

一平:何や いきなり。

千代:簡単な台本でええさかい あんたとうちと寛治の3人ででける芝居をやりますね。

一平:またそれかいな。あの道頓堀見たやろ。今はそないな状況やあれへん。

千代:こないな時やからこそ みんなを励まさなあかんのだす。なあ 寛治。

寛治:うん 千代さんの言うとおりやな。

千代:ほれ見いな さすが寛治や。

寛治:僕 満州行くわ。役者として 満州への慰問団に志願しよう思てます。

千代:あんた 急に何言いだすねんな。

寛治:ちょっと前にな 知り合いの役者に誘われてん。一緒に満州行って 芝居せえへんかて。お国が軍隊を慰問する役者集めてんのやて。その時は家庭劇のこともあったし 断ったんやけど今の状況やったらそれも悪ない思て。

一平:あかん! 家庭劇を勝手に辞めることは許さん。

寛治:けど もう 今の道頓堀で芝居すんのは無理やて一平さん 自分で言いはりましたやん。

千代:うちも反対だす。せっかく一緒にいてられんのに 何で自分から進んで満州なんか行かなあきまへんのや。

寛治:慰問団入ったら芝居で兵隊さんら励ますことができる上に 結構ええお給金が貰えるんやて。そのお金 向こうから送るさかい。

一福:僕たちが来てしもたから…。

寛治:そやないで。一福君とみつえさんがここにいててくれるさかい 行く決心ができてん。
●天海家・二階の書斎

一平:芝居のネタになるかと思って記録してるもんや。東京 名古屋 神戸 大阪…。今年に入ってから本土が次々 大きな空襲に遭うてる。大阪の空襲警報も相変わらずひっきりなしや。大陸や南方の戦況もええように書かれてるけどな…。それやったら 本土にこんだけ敵機が来んのはけったいやろ。この戦争 多分 日本は負ける。そないなことになったら満州かてどないなことになるか分かれへんのやで。せやさかい 行ったらあかん。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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