【おちょやん】セリフ書き出し第16週78話|百合子「北へ向かうわ」小暮「ソ連に亡命するつもりだ」

朝ドラ【おちょやん】第16週78話、高城百合子と小暮真治はすでに結婚していて、芝居をできる場所を探しながら全国を回っていたが、芝居の内容が検閲にひっかり、もうこの国では私たちのやりたい芝居はできないと嘆く百合子。

そして、

私はいつだって命懸けで演じてきた。だからこそ本当に自分がやりたいと思う芝居以外はやりたくないの。あなたはどうなの? 今の劇団が本当に自分にふさわしいと思ってるの?ウケればそれでいいの? あなたが女優として望むものは本当にそんなちっぽけなものだったの?私は違う。だからソ連に行くの。

ということで、ソ連に亡命するという危険な賭けにでる2人の行く末はどうなる?の答えは次週以降に明らかなるはずです。

【おちょやん】第16週78話セリフ書き出し

●天海家

小暮:夜分に突然申し訳ない。

千代:小暮さん?

百合子:お久しぶりね。

千代:小暮さん お酒飲めるようになりましたんやな。

小暮:あっ…あの時 千代ちゃんをどうしても1等にしたくて しこたまビール飲んだからね。

千代:うちのせいだすか?

小暮:いや「せい」じゃなくて「おかげ」だよ。僕が映画の世界に戻ろうと思ったのも 何があっても女優を諦めなかった千代ちゃんの姿を思い出したからだよ。

千代:一平 今の聞いた?

一平:何やて?

千代:聞いてへんのかいな。小暮さん 今の もっぺん言うてもらえます?

小暮:ああ いいとも。何度でも言おう! 僕が今こうしていられるのは全部 千代ちゃんのおかげだよ。ハハハハハハハ。

一平:何や酔うてるだけやがな。

私には神聖な義務がほかにあります。どんな義務だというのだ。私自身に対する義務ですよ。どないだすか? 百合子さん どないだすか? ちょっと一緒にやっとくなはれ。お願いします。

一平:よっ!

小暮:おっ!

●天海家・二階

<<一平:どんな義務だというのだ。

<<千代:一平! 邪魔せんといて。

●天海家・一階

小暮:久々に楽しい夜だった。こんなに楽しいと 決心が揺らいでしましそうだ。

百合子:そうね。

(OP)

千代:どないだす?

小暮:大丈夫。明日には動きそう。

千代:次のお芝居は どこでやりはんのだす?

小暮:あっ それがまだ決まってなくて。

千代:それやったら 急いで帰らんかて よしろやん。 あっ そや うちらの舞台 見ていっとくなはれ。

小暮:そうしたいんだけど 僕らもいろいろ忙しくて…。

千代:そうだすか。そら残念やなあ。

小暮:うん。

千代:お帰りなさい。熊田はんさんからの呼び出し 何やったん?

一平:聞きたいことがあります。

<<千代:特高!

<<一平:しっ! 声が大きい。あなたたちを捜しているそうです。監視されてはるんですか?

小暮:すまない…。以前から目をつけられていたんだが…。

百合子:私たちのやろうとしてるお芝居がお気に召さないのよ。だから 力で押さえようとする。そんな横暴には絶対に屈しない。

小暮:日が落ちたら ここを出ていく。

千代:出ていくて どないしはるおつもりだす?

百合子:北へ向かうわ。

一平:えっ…。

小暮:ソ連に亡命するつもりだ。

●天海家・二階の書斎

千代:なんとか止められへんの?あの2人が何したいうねんな。何で この国 逃げ出さなあかんねん。

寛治:通報した方がええのとちゃいますか?

千代:あんた 何言うねん

寛治:千代さんや一平さんまで仲間や思われてしまう。

千代:ええかげんなこと言わんといて。あの2人がそないなことしはるはずあれへん。

寛治:そないなこと本気で信じてはりますの?

<<小暮:あの…。

千代:はい。

小暮:切手があったら 売ってもらいたいんだけど。

小暮:せめて両親には詫びたくてね。僕は親不孝だ。

一平:そない思いはんのやったら もっぺん考え直しはったらどないですか?

小暮:僕の家は代々 病院を経営していてね 生まれた時から何不自由ない暮らしをさせてもらった。当然 僕も後継ぎになることを約束されてた。でもある日 見てしまったんだ。一人の患者が病院から追い出されるのを。昔から顔見知りで子供を抱えて真面目に一生懸命働いてる人だった。でもある時 体を壊して仕事を失って治療費が払えなくなった。

(回想)

(せきこみ)

子供:お父ちゃん。

小暮・父:こちらも慈善でやってるわけじゃないんだ。申し訳ないが これ以上はほか当たってください。

(回想閉じ)

小暮:それで病院から追い出されたんだ。一生懸命働いてる人が救われないんだと思って…。僕はね もう全てが嫌になった。どうしたらいいのか分からず途方に暮れてる時に映画に出会ったんだ。この世には いくら頑張っても日の目を見ない人がたくさんいる。そういう人たちを励まし 勇気づけられるような作品を僕は作りたい。芝居の力で一生懸命生きてる人たちが平等に報われる。そういう世の中に変えたいんだ。僕は諦めないよ。

百合子:それが現実よ。もうこの国では 私たちのやりたい芝居はできないの。

千代:百合子さん うちの劇団来はったらどないだす?

百合子:えっ? 今 どんなお芝居してるの?

千代:「頑張れ!集配婆さん」いうて 戦地行った孫の代わりに懸命に働くおばあさんの話なんだすけど えらいお客さんが喜んでくれはって。

百合子:最低なお芝居ね。戦争に乗じてお涙頂戴するような客にこび売るような芝居 私はしたくないの。私はいつだって命懸けで演じてきた。だからこそ本当に自分がやりたいと思う芝居以外はやりたくないの。あなたはどうなの? 今の劇団が本当に自分にふさわしいと思ってるの?ウケればそれでいいの? あなたが女優として望むものは本当にそんなちっぽけなものだったの?私は違う。だからソ連に行くの。もう一度…もう一度 この命を燃やす尽くすような芝居をするために。あなたも一緒に来ない?

千代:堪忍しとくなはれ。うちには無理だす。百合子さんみたいな覚悟 とてもやないけど でけしまへん。けど これだけは言わせとくなはれ。うちは喜劇役者だす。せやさかい お客さんに喜んでもらえたらそれでよろしねん。お涙頂戴やろと こび売ろうとそれでお客さんが喜んで笑てくれはったら うちは満足してしまいますねん。ちっぽけな望みかも分かれへんけど それがうちのやりたいお芝居なんだす。せやさかい ソ連には行きまへん。 うちは家庭劇のみんなとこの道頓堀で芝居を続けます。

百合子:あなたとは分かり合えないわね。

千代:すんまへん…うち 高城さんに向かって何 偉そなこと…。

百合子:それでいいのよ。女優同士が分かり合う必要なんてないわ。あなたはあなたの信じることを貫きなさい。

千代:はい。

(戸をたたく音)

<<荒木:警察です。開けなさい。

(戸をたたく音)

千代:そっちから逃げとくれやす。

小暮:いや 恐らく周囲は見張られてる。逃げたら 君たちに迷惑をかけることになる。

<<荒木:開けなさい。

(戸をたたく音)

小暮:おとなしく出頭するよ。

千代:そんな…。

百合子:私たちが強引に隠れていたことにするから大丈夫。

一平:ご苦労さんです。うちに何か?

荒木:高城百合子と小暮真治がここにいるな。

一平:誰ですて?

荒木:とぼけるな。2人がこの家に入ったという目撃情報がある。

一平:そないなこと言われましても…。

荒木:あらためさせてもらう。

千代:ご苦労はんだす。ご苦労はんだす。ご苦労はんだす。

荒木:2人暮らしの割には食器が多いな。

千代:そら あれだすわ 劇団の人間がよう出入りするもんで。あっ それで勘違いしはったんと違います? 高城さんと小暮さんによう似た団員おりますねん。

荒木:ほう しばらく会ってないのに よく外見覚えてるな。

部下:1階にはいません。

部下:底にはいません。

部下:書斎おりません。留意すべき書籍もありません。

一平:せやさかい 何も知らん言うてるやなりませんか?

●天海家・二階

千代:この中はガラクタがぎっしりで なんぼなんでも人なんか入られしまへん。開けたら崩れてくるさかい やめた方が…。

(物音)

荒木:ネズミがいるようだ。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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