【おちょやん】セリフ書き出し第16週77話|結婚して全国の舞台を回っている高城百合子と小暮真治が天海家を訪ねてきた

朝ドラ【おちょやん】第16週77話、寄りのない松島寛治をひと月ほど預かることになった千代と一平。

実の母親のことは全く知らないという寛治に対して、この家にいる間は‘お母ちゃん’と呼んで欲しい千代だったが、一筋縄ではいかない寛治の性格(?)

そんな時、あの高城百合子と小暮が天海家を訪れ、列車が動くまで泊めてほしいと。一方で特高警察がある人物を追ってるということで、結婚した小暮と百合子は逃亡者確定で、明日に続くです。

特高警察で思い出したのが「花子とアン」の時の宮本龍一。昭和13年に反戦運動の罪で吉太郎が率いる憲兵隊に逮捕されたものです。

宮本龍一を演じていた中島歩さんですが、現在放送中の大河ドラマ「青天を衝け」で慶喜の兄・慶篤役で出演中です。

【おちょやん】第16週77話セリフ書き出し

●天海家

一平:う~ん…。

千代:どないしよ。

一平:ん?

千代:寛治にお使い頼んだんやけど まだ帰ってけぇへんねん。大事あれへんやろか?

一平:何時に出たんや。

千代:4時半くらい。

一平:まだ1時間もたってへんがな。じき戻ってくるて。

千代:せやけど すぐそこやで。20分もあったら帰ってこられんのに。

回想・寛治:松島寛治いいます。

回想・熊田:ほかに身寄りらしい身寄りがいてへんのや。 すまんけど あんたらでひとつきほど面倒見たってほしんや。

千代:うち ちょっと捜してくるわ。

一平:えっ?

千代:あっ…。

寛治:ただいま。

千代:お帰り。えらい遅くかったな。

寛治:道迷ってしもて。

寛治:おあげさんと…。

千代:はい。

寛治:おみとやろ ほんで お釣りが…。あれ…。小銭入れ 走り回ってるうちに落としてしもた。

千代:ええっ?

寛治:すいません すぐ捜してきます。

千代:もうええもうええ。うちが行くさかい。

寛治:せやけど…。

千代:慣れてへんのに行かしたうちが悪いんや。気にせんといて。

千代:うちもお母ちゃんにこない心配ばっかりかけてたんやろか?

テルヲ:お父ちゃんもいつも心配しとったんや。ふげっ!

千代:どこがや!

(OP)

千代:一平 朝やで 起きて。はい。起きて。おはようさん。ほら 寛治も起き。

千代:はい。

一平:おおきに。頂きます。

千代:何や ニンジン嫌いやの?

寛治:まずいやん。

千代:好き嫌いはあかんで。何でも食べな。

寛治:何や急に お母ちゃんみたいなこと言うて。

千代:そない言うたら あんたのお母ちゃん どないしてはんの?

寛治:知らん。ずっとお父ちゃんと2人やったし。会うたことあらへんし 行きてんのか死んでんのかも分かれへん。

千代:そうか…。よっしゃ。ほな ここ いてる間はうちがあんたのお母ちゃんや。うちのこと お母ちゃんて呼び。

寛治:えっ? ええわ そんなん。

千代:何で?

寛治:何でて…お母ちゃんと違うやん。

千代:せやさかい お母ちゃんの代わりや言うてるやろ。これから  ひとつき 一つ屋根の下で一緒に暮らすねさかい 家族も同じや。なっ? お母ちゃんて呼んでみ。

寛治:無理や そんなん。

千代:恥ずかしがることあれへんやろ。

寛治:恥ずかしがってんのとちゃう。お母ちゃんはもっときれいで優しい人がええ。

一平:おっ…。

千代:何て~!?

寛治:ごちそうさんでした!

千代:何やねん 人がこんだけ心配したってんのに。

一平:あんなあ 昨日今日会うたばっかしで 親の代わりなんかなれるはずあれへんやろ。どうせ ひとつきだけのつきあいなんや。

千代:そやな。

一平:せや。

千代:よっしゃ。ほな ここいてる間に 絶対 お母ちゃんて呼ばしたる。

一平:はあ?

●福富楽器店

千代:お食べ。

寛治:おおきに。

千代:はい。

寛治:頂きます。ウフフフ…ウフ…。

みつえ:それで あんたがこの子の面倒 見てんの?

千代:そやねん。どないそてもホットケーキ食べたい言うさかい 連れてきたげてん。なあ 寛治。

寛治:うん。

千代:うち 優しいなあ。お母ちゃんみたいやんな。うちのこと お母ちゃんて呼んでもえで。

寛治:う~ん…これ まずいし あかんわ。

2人:はあっ!?

みつえ:まずいて何やねんな!

千代:まずうても ホットケーキはホットケーキやで!

みつえ:はあっ!? まずい?

千代:いやっ あっ いやっ…。

みつえ:まずい?

千代:いやっ あっ う… うちは…。

寛治:ああ~!軍歌や! かっこええな~!

みつえ:あれは手ごわいで。

千代:ちょっことくらい お母ちゃんて呼ぶくらい ええやんねあ。減るもんやなし。

みつえ:まあ 子供なんて あないなもんや。思い通りになんかなれへんわ。

千代:そないなもん?

みつえ:うちの一福かて 福助がトランペット教えようとしても全然やりたがれへん。 戦争ごっこの方が楽しい言うてな。

福助:あ~すごいなあ。よろしですね。

福松:せやろ。これなんかもええで。

一福:嫌や!

福助:おい 一福! どこ行くねん 一福。ほら もっぺん吹いてみ。

一福:嫌や。面白ない。

福助:練習して吹けるようになったら楽しいで。 なっ。

一福:音 出えへんもん。

福松:それは お前のやり方が間違うてるよってや。 口はこないや。

一福:もう やりたない!

寛治:うわ~!トランペットや かっこええなあ。

福松:そやろ。

福松:僕も吹いてみたいなあ。ちょっと貸してもろても よろしだすか?

福松:ええで。

寛治:おおきに。

福松:おう。

寛治:えっと こないして…。あっ!

福松:あっぶな!

寛治:ほんま すんません!

千代:あんた 何してんねな!大事ないか?

福松:大事あらへんけど 大事あるわ。危なかったわ。

寛治:すんません。

福松:あっ… あっ!

千代:えっ?

福松:あっ! 傷いった!

千代:えっ?

福松:どけ! 修理せな~!

千代::堪忍な。福助。

寛治:すんません。

●道頓堀・街中

千代:もうええで そないな芝居せんかて。

寛治:何や…バレてたんか。

千代:もう 一福が嫌がってんの見てわざとやったんやろ。

寛治:でけへん言うてんのにあんな無理やらしたら 好きなことかて嫌いになってまう。そんなん かわいそうや。子供は大人には勝たれへん。大人はみんな勝手や。

寛治:嘘です嘘です! 僕が悪かったです。

千代:あんた 優しいんやな。

寛治:えっ?

千代:晩ごはん 何でも好きなもん こしらえたるわ。

寛治:ほんまに!?

千代:何食べたい?

寛治:え~どないしよう。

●鶴亀株式会社・社長室

熊田:これ 次の公演の準備金や。

一平:ありがとうございます。

鶴蔵:次もまた 愛国もん やんのやろ。

一平:そのつもりです。

鶴蔵:それでええ それでええ。今 客はな ああいうもん 求めてんねや。客も喜ぶ お国のためにもなる わしらももうかるて 一石三鳥やがな。ハハハハハハハ!

一平:ご期待に沿えるよう頑張ります。

熊田:ああ それはそうと 寛治はどないや?

一平:ああ やかましいて かないません。おかげで台本が手につけへん。

鶴蔵:そら あかんなあ。無理せんかてええで。

一平:いや 千代が何や知らんけどやけに張り切ってるんで。

●天海家

千代:さっ 召し上がれ。

寛治:こんなん 絶対無理や。食べられへん。

千代:もし まずかったら何でも好きなもん買うたげる。

寛治:ほんまに?

千代:その代わり おいしかったら うちのこと お母ちゃんて呼ぶんやで。

●鶴亀株式会社・社長室

熊田:大丈夫ですやろか。寛治のせいで 次の家庭劇の芝居に支障が出たりしたら…。

(ノック)

(ドアが開く音)

鶴蔵:どうぞ。

秘書:失礼します。社長 警察の方が…。

荒木:失礼する。

熊田:何でございますやろか。

荒木:人を捜してまして。

鶴蔵:で どなたをお捜しですか?

荒木:以前 こちらの会社にいた人物なんですが…。

●天海家

千代:どない?

寛治:まっず!

千代:ええっ!? あかんか。しゃあない ほな カレーだけ食べ。

寛治:うん。フフフ…う~ん うまい! ニンジンあれへん方が100倍おいしいわ。

千代:今 何て言うた?

寛治:せやさかい ニンジンあれへん方がおいしい言うてんねや。

千代:ほう~ニンジン おいしいんやな。

寛治:はあ?

千代:このカレーの中にもな すったニンジンがたっぷり入ってんねんで。

寛治:そんなん ずるいわ!

千代:何もずるいことなんかあれへん。目先のニンジンに気ぃ取られて油断したあんたの負けだす。ニンジン食べておいしい言うたわな。うちのこと お母ちゃんて呼び。ほら 呼んでみ。

<<(戸をたたく音)

寛治:お帰りなさい!

千代:何やねんな もう せっかく ええとこやったのに。

寛治:どなたですか?

小暮:夜分に突然申し訳ない。

千代:小暮さん?

百合子:お久しぶりね。

千代:高城さん?

一平:え?

千代:結婚? えっ お二人 結婚しはったんだすか!?

小暮:ああ そうなんだ。

千代:何がどないなって そないなことに…。えっ 百合子さん 確か 映画で共演してはった方と駆け落ちしはったんと違いますか?

百合子:さあ…過去は振り返らないことにしてるの。

<これやこの感じ 間違いのう 高城百合子さんや>

千代:小暮さんは東京戻ってご実家の病院 継ぎはったはずや?

小暮:うん 一度はね。でもどうしても映画が諦められなくて。自分が本当にやりたい映画を作れる場所を探して あちこち回っていた時に偶然 旅回りの劇団にいた百合子さんと再会したんだ。

百合子:私にとっては再会ではなく それが始まりだった。

小暮:まあ つまり僕のことを全く覚えてなかった。

千代:あ~。

小暮:それからは僕も 表現の場を舞台に変えて 今は2人で全国を回ってる。

一平:へえ~。

千代:そないだしたんか。

小暮:うん。あっ それでね 実は大阪から東京に戻る予定だった列車が雪で足止めを食ってしまって…。年の瀬で宿はもうどこもいっぱいだし 困り果てた時に君たちのことを思い出したんだ。家庭劇のことは噂に聞いてたから。

千代:それで来てくれはったんだすな?

小暮:うん。千代ちゃん 一平君 ぶしつけにすまないが 列車が動くまでここに泊めてくれないか? 

一平:そら 構へんのですけど…。

千代:実は今 もう一人おって。

小暮:あっ さっきの?

千代:はい。

百合子:お二人のご子息?

千代:あってんちゃいます ちゃいます。大山社長のお頼みで ひとつきほど 預からしてもろてます。

小暮:ああ そうだったのか。

千代:はい。

小暮:そんな時に僕らまで押しかけてしまって本当にすまない。

千代:気にせんといとくれやす。ただちょっと狭なりましけど 堪忍しとくなはれな。

小暮:うん。

百合子:できれば広い方がうれしいけど まあ しかたないわね。我慢するわ。

<この人 相変わらず気持ちええな>

小暮:それから 僕らのことはここだけの話にしてもらいたい。

千代:何でだす?

小暮:百合子さんは鶴亀を解雇されたままだし 僕もクビになったも同然の人間だ。誰にも合わせる顔がない。

千代:そないなこと気にせんかて…。

一平:分かりました。黙っときます。

小暮:ありがとう。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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