朝ドラ【おちょやん】第15週75話、警察署の接見室でこれまでの恨みつらみをテルヲにぶつける千代。
テルヲは過去の数々の非道を詫び、誠心誠意、頭を下げて必死に謝罪すると…。
自分がどうしたいのか、心と頭が追いつかない千代はお母ちゃんの写真を取り出して、
お母ちゃんにも謝り。うちはあんたを許すことなんか絶対にでけへん。お母ちゃんだけは 許してくれるかも分かれへん。
やがて「もっぺん笑て お父ちゃんて呼ばしてみ」「上等や…やったろやないけ」と邂逅したかに見えた父と娘だったが、
その日の晩 テルヲさんは静かにこの世を去りました。
テルヲの鼻水がリアル過ぎて、そのセリフが今一つ頭に入ってこなかった本日の【おちょやん】。
でも、朝ドラ史上最悪のゲス父ちゃんという称号に揺らぎはなく、演じたトータス松本さんに拍手を送り、テルヲの退場を心静かに見送りたいと思います。
しかし、これから多くのキャストが亡くなるという波乱の展開と戦争という時代背景も加わり、視聴率なんか気にするなと杉咲花ちゃんにエールです。
【おちょやん】第15週75話セリフ書き出し
(回想)
千代:うちは捨てられたんやない。
テルヲ:もちろんや。お父ちゃんが そねなこと…。
千代:うちが あんたらを捨てたんや。さいなら。
テルヲ:うう~っ!うう~っ!うう~っ!
(回想閉じ)
●警察署・接見室
テルヲ:堪忍…堪忍…。
<お母ちゃん…うち どないしたらええ?>
サエ:千代。
(OP)
千代:お母ちゃんにも謝り。うちはあんたを許すことなんか絶対にでけへん。お母ちゃんだけは 許してくれるかも分かれへん。
テルヲ:サエ…サエ…すまんかった…。
(はなをすする音)
千代:うちはな これまでしんどいことある度に この写真に救われてきた。お母ちゃんがそばにしてくれるような気ぃしてな。あの時 うちにこれを渡してくれたことだけは感謝してる。悔しいけど…あんたは うちのお父ちゃんや。ほんまに どないしようもあれへん お父ちゃんや。
(泣き声)
テルヲ:そねなこと…そねなこと言わんといてくれ。いつ死んでもええ思てたのに 未練湧いてしまうやないけ。
(泣き声)
千代:しぶといだけが あんたの取り柄やろが。どない えげつない手ぇ使てでも うちにもっぺん笑て お父ちゃんて呼ばしてみ。しっかりせえ!
テルヲ:上等や…やったろやないけ。病気なんど あっちゅう間に治して おまんらの芝居 見に行ったるわ。いっちゃん ええ席 用意しとけ。
千代:今まで見たことないような面白いもん見せたるわ。嫌なことも全部忘れさしたるさかい 楽しみにしとき。
テルヲ:千代。おまんは ほんまにお月さんみたいやあ。
千代:何や それ。
(ドアが開く音)
警官:お前にも身内おったんか。
テルヲ:あほ。わいの自慢の娘やど!
●天海家の前
隣の奥さん:みんな ごはんやで。
子供2人:は~い。
隣の奥さん:ああ 千代ちゃん お帰り。
子供:お帰り。
千代:ただいま。
●警察署・留置場
(荒い息遣い)
妄想・千代:お父ちゃん。
その日の晩 テルヲさんは静かにこの世を去りました。
●天海家
一平:ヨシヲ君には連絡取れたんか?
千代:神戸のツテ頼って捜してみたんやけど居所分からへんかった。
<<シズ:ごめんやす。
千代:ご寮人さん 旦さん お二人でどないしはったんだす?
宗助:テルヲさんには助けてもろたお礼 ちゃんと言われへんかったさかいな。
シズ:わてらだけと ちゃいまっせ。
(話し声)
千代:あの~! みんな どないしはったんだす?
みつえ:あんたのこと よろしゅう頼むて 言われてもたさかいな。
福助:うん。
菊:千代のこと頼むて 何べんも何べんも頭下げられてな。
みつえ:ほんま ひどい人やったけど ああ この人も親なんやなて思てしもてな。
福助:そやな。
富士子:うちらもだす。ほんまに何べんも 頭下げはって…。
かめ:今 思たら あの人なりに 必死やったんやな。
ルリ子:うれしそうだったわね。
香里:何が?
ルリ子:稽古場であなたを見ている時の あの人の顔。
小山田:せやった せやった。せやった。娘が頑張ってる姿見たら まあ あないなるに決まってるがな。
千之助:わしは あのおっさんに泣かれてしもたんやど。
天晴:えっ?
千之助:いやまあ ちょっとや ほんのちょっとやで。あいつのこと褒めたら 目の前でおいおい おいおい…参ったわ。
天晴:千せんが…?
千之助:という夢を見た。
百久利:ええ~!
天晴:夢? いや 今のは現実やから!今の現実や。
徳利:せやけど あの人 たまらん臭さやったな。
(話し声)
千代:最後に…最後に 芝居見せて 思いっきり笑かしたるって言うたんだす。ほんまに口先だけだしたわ。あいつ。 フフッ…。
一平:それやったら もう笑てるやないか。ほら。
漆原:ええ顔してるな。
(笑い声)
宗助:えらい笑てるわ。
(笑い声)
千之助:よっしゃ 弔い酒じゃ。地獄のテルヲはん 乾杯。
♪
千代:ちゃんと話 せな 思てたんやけど。
一平:うん。
みつえ:みつえから言われた。今のまま 芝居のことばっかりでほんまに幸せなんかて。うちはあんたと一緒になれてよかった。 けどな…けどやっぱり 芝居も役者も辞めたない。それでもええ?
一平:当たり前や。
千代:おおきに。
一平:なあ…たまには 温泉でも行かへんか。
千代:そうやな。
テルヲ:あか~ん!
一平:どないした?
テルヲ:おい 千代 あかん あかん あかん。あかんて 千代。ニヤニヤすんな。あかん 一平。われ 何さらしとんね コレ。
千代:フフフ…。
<お父ちゃん…>
テルヲ:千代…千代て!
<うちは幸せになんで>
テルヲ:ニヤニヤすな!千代 聞け聞け わしのこと! おい!
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
NHK連続テレビ小説・第103作【おちょやん】のネタバレあらすじと各回の全セリフ、そしてキャスト紹介を最終回まで書き続けています。朝ドラ【おちょやん】は女優・浪花千栄子さんをモデルに、その生涯を再構成してフィクションとして作られたド[…]