【おちょやん】セリフ書き出し第15週73話|テルヲ「千代を幸せにしたってくれ。頼む」

朝ドラ【おちょやん】第15週73話、鶴亀株式会社の大山社長、千之助、そして岡安のお茶子に一平を訪ね歩いたテルヲは最後に「千代のことをよろしゅう頼んます」と頭を下げ…。

特に一平に対しては、

天海はん…千代のこと よろしゅう頼んます。いや こねなこと わいが言えた義理やあれへんのはよう分かってんねんけど…。わしができひんかったことを あいつにしたってほしいんや。千代を幸せにしたってくれ。頼む。

すでに死亡フラグが立つテルヲに対して同情すら感じる本日の【おちょやん】ですが、でも最後の最後でまた借金取りが現れて、やっぱり嘘をついていたテルヲ。

その借金取りも【べっぴんさん】の玉井こと土平ドンペイさんで、栄輔の松下優也はどこで何をしているんだろうと余計なことを書いて明日に続くです。

【おちょやん】第15週73話セリフ書き出し

千代:あんたが死のうが生きようがうちには関係あれへん。

千代:憎いとか嫌いやとか そんなんとっくに通り過ぎてな 心の中には何や妙に冷たい干からびたもんしか残ってへんのや。

●鶴亀株式会社・社長室

<<熊田:いきなり来られても困りますて!

<<テルヲ:じゃかあしい!邪魔しくさったら…。

<<熊田:あかん!

テルヲ:ご無沙汰しとります。

鶴蔵:どなたさんでしたかな。

テルヲ:竹井千代の父親です。

鶴蔵:ああ…前にもこないなことがありましたなあ。

テルヲ:いてててててて!あっ…あいつ ク…クビにしてもらわれへんやろか。

鶴蔵:はあ?

テルヲ:これまでいっぺんも主役やらしてもろとらへんねやろ。役者としてもうあかんのちゃうますの。せやのに座長 いててて…座長の嫁やいうだけで ええように働かされて…。このままやったら あいつ 自分の人生 棒に振ってまうやろが!頼むわ!このとおりや!

鶴蔵:断る。あんさん な~んも分かったはれへんわ。

●居酒屋「水月」

千之助:千代をしごいてくれ?

テルヲ:そや。鬼みたいにしごいて もう役者なんか辞めたるって そね思わしたってえな。

千之助:無理じゃ。とっくの昔からしごき倒しとるわい。せやのに いっこもめげへん。それどころか もっとええ芝居したい言うて食らいついてきよるわい。あいつはな 相手の魅力を引き出すことができる役者なんや。あいつと芝居するとな 何やいつの間にか楽しゅうて 心地ようなってるわしがおるんや。あいつはな 自分からこうギラギラと輝くような役者やないねん。せやけど 何やこう妙にあったこうて優しい。何ちゅうかな…う~ん…お月さんみたいな役者やな。あんたの娘はええ役者や。なっ…泣くことあれへんがな!

テルヲ:千之助はん これからもあいつのこと よろしゅう頼んます。

●鶴亀家庭劇・稽古場

熊田:今日はみんなに大事な話がある。心して聞いてくれ。あのな…。あの…東京の「演劇月報」が君ら鶴亀家庭劇を取材してくれはることになりました~!ん?ん?ん?

(拍手と歓声)

徳利:ほんまですか! おいおいおい! 有名どころしか相手にせえへん一流誌やぞ!

香里:やっぱり うちのことが目に留まったんちゃう。

百久利:いやいやいや…。

小山田:いや わしやな。先月の芝居の出来は最高やった。

テルヲ:あ~ほ~か~!千代のおかげに決まっとるやろが!千代がおまんらのええ芝居を引き出したってんねんぞ。なあ 千之助はん。

千之助:あほか…。

千代:ええかげんにさらせ。

●岡安・玄関先

富士子:来月の書いて劇を見たいやて?

テルヲ:いっちゃん ええ席で頼んます。

シズ:芝居代はツケにしといたげます。

節子:ご寮人さん…よろしのだすか?

シズ:旦さん 助けてもろたしな。

テルヲ:おおけに。ああ皆さん 末永う 千代と仲ようしたってな。よろしゅう頼んます。
●天海家

(戸が開く音)

一平:お帰り。

テルヲ:ただいま。

一平:何や またあんたか。千代やったら まだ稽古場や。

テルヲ:いやいや おまんに用事があって来たんや。

一平:えっ?

テルヲ:あっ それ何や。キャメラやないけ。えっ? お~。いや 昔な いっぺんだけ家族で写真館行ったことあってな。千代がキャメラの前に立つの嫌がりよってな。懐かしいわ~。ハハッ うん。ちょっ ちょっ 見して。

一平:何で?

テルヲ:男前に頼むで。

一平:じっとしといてください。

テルヲ:天海はん…千代のこと よろしゅう頼んます。いや こねなこと わいが言えた義理やあれへんのはよう分かってんねんけど…。わしができひんかったことを あいつにしたってほしいんや。千代を幸せにしたってくれ。頼む。

一平:顔上げてください。写真 撮られへん。笑てください。もっとや。もっと。

テルヲ:フッ…。

一平:もっと!

テルヲ:フフフ…。

一平:もっとや!

テルヲ:ハハハハハ! アハハハハハハハハハ!

(シャッター音)

テルヲ:アハハハハ! ハハッ ハハッ…。

一平:芝居 見に来てください。千代のこと 見たってください。

(はなをすする音)

テルヲ:おおけに。

●道頓堀・道端

(せきこみ)

テルヲ:はあ…。見たいなあ 芝居。

小次郎:きれいなお月さんやなあ。

●天海家

(回想)

テルヲ:千代~!千代~! お母ちゃん お前が持ってた方が喜ぶ。ほれ。

千代:ええやんけ。あねなやつ ほっといたら。みんな みんな あいつのせいなんやさけ。
(回想閉じ)

千代:フッ…。

(すすり泣き)

●鶴亀家庭劇・稽古場

熊田:遠い所をわざわざ ご足労いただき…。

そして翌日 演劇雑誌の取材がやって来ました。

ルリ子:ちょっと あなた お化粧 濃すぎじゃない?目立とうとしてるの 見え見えよ。
テルヲ:記者の皆さ~ん! 千代を 竹井千代をきれいに撮ったってや!

記者:あの方は?

熊田:ああ…。ちょっとあんた! しっ しっ!

徳利:懲りへんなあ あの人も。

熊田:あっ 失礼いたしました。どうぞ。

一平:そないな新しい喜劇を 家庭劇ではやっていきたい思てます。

記者:なるほど。さすがは2代目天海天海さんですね。では 次は女優さんたちに聞きます。

借金取り:ここか?

借金取り:はい。テルヲの娘がおるそうです。

借金取り:ふ~ん 鶴亀家庭劇。フフフっ ええやんけ。

借金取り:行こか。

借金取り:はい。

テルヲ:ちょっと待て。今 取り込み中や。

借金取り:お前 まだ生きとったんか!

テルヲ:し~っ! おかげさんでな。

借金取り:テルヲ! もう逃がさんぞ。

<<テルヲ:うるさい 声が大きい言うてるやろ。

<<借金取り:お前 コラ こっち来い!

天晴:何や何や何や何や…。

熊田:何にもありません。どうぞ続けてください。

記者:え~それでは まず高峰ルリ子さん。

ルリ子:はい。私が高峰です。

<<借金取り:手間かけさすなや。

<<テルヲ:すまん すまん。すまん すまん。もう逃げへんさけ 向こう行って話しよ。
熊田:ちょっと あなたら 何やってんねん!

借金取り:誰や お雨。邪魔すな!

香里:あっ…そしたら 一曲歌いますね。♪「ら~」

借金取り:どうせ お前 もう長ないんやろ。しゃないのう。代わりに娘から金 取り立てるわ。

記者:では 次は竹井千代さんに聞きます。

千代:はい。

記者:女優を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

テルヲ:待て! あいつは関係あれぃん。

借金取り:関係ないことあるか。

<<借金取り:おう! お前の娘やろが。

借金取り:あっ?

<<テルヲ:うわ~!うわあ~っ!

<<(殴る音)

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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