【おちょやん】セリフ書き出し第14週70話|15人の差で 万太郎一座の勝ちとなりました。

朝ドラ【おちょやん】第14週70話、鶴亀家庭劇全員で作りあげた新作「丘の一本杉」と万太郎一座との客数対決、その結果は…。

熊田:万太郎一座の来場者 3万2778人。家庭劇の来場者…。3万2000… 700… 63人。15人の差で 万太郎一座の勝ちとなりました。

かくして、千之助も万太郎と酒を酌み交わす仲となり、これまでの確執を忘れて切磋琢磨することを千之助なりの言葉で表現。

そんな2人を冷静に分析する千代のセリフを明記して来週に続くです。

いつも誰かが見てくれてはるいうのは うれしいのと同時に身の引き締まる思いがする。ひょっとしたら万太郎さんは 千之助さんとそないな関係になりたかったさかい 別れるようにしはったんと違うかな。

【おちょやん】第14週70話セリフ書き出し

●鶴亀株式会社・稽古場

ルリ子:お父ちゃん 落ち着いて。

千之助:何やと…。

一平君と千之助さんが書き上げた「丘の一本杉」。万太郎一座との大一番 いよいよ幕開きです。

●えびす座・舞台

2人:おおっ!

一平:勝手にやってんねがな!

千之助:勝手にて お前な どう考えても この刃はもっと薄い方がやりやすいやろがい!

百久利:あ~あ~ またやってる。

漆原: ほんまに ほっといてよろしいんでっか?

天晴:よろし よろし。この辺りで喧嘩の鍛冶屋いうたら えらい評判だっせ。

となる村に 腕はええけど年中喧嘩ばっかりしてる 鍛冶屋さんの親子がおりました。

百久利:うわ~!

漆原:怖い怖い。

一平:バカにしやがって。

香里:悪気で言いはったことやなし。何もあない ムキにならんかえて。

千代:お兄ちゃんはこのごろ 神経衰弱になってるわ。

一平:神経衰弱にもなるやろ。あないしたらあかん こないしたらあかん。

ルリ子:幸太郎 辛抱して。お父ちゃん 2~3年前と違て めっきり弱ってはる。もう長いことあらへんわな。

一平:そやな。

千之助:誰が長いことないのや。ああ? 何や お前ら。取って付けたよいうな…お前は何をやっとんのじゃ。あほばっかり ほんまにもう。

一平:それやったら 昨日 夜なべして 仕上げてあんで。

千之助:誰がそないなことせえ言うた。

一平:おやじさんの方は 仕事が手いっぱいやて思たよってな。

千之助:仕事がどんなにつかえてもな お前に手伝ってもらわなあかんほど わいは老け込んどらんわい!出直せ この三下が!

一平:何やと コラ!

千代:あ~!兄ちゃん やめて!

このあと いさかい 言い合いが続き 父 良助の度重なる理不尽な仕事のしかたに ついに息子 幸太郎は家出をしてしまいます。

一平:さあ 直りましたで。

小山田:おおきに おおきに。いや助かりましたわ。ハハッ。ほんで 先前の話やけど あんた 村を出ていきなはんのか? 

一平:はい。もうこないなとこ こりごりですわ。

小山田:おお…ハハッ。いや もしも わしのせがれが手元離れるっちゅうようなことにでもなったら わしは10年生きられる寿命が5年も のうなってしまいますわ。

一平:親て そないなもんですかいな。

小山田:ほれ この古い杉の木 見なはれ。年取って 何の役にも立てへんように見えるけども この辺り一帯に根張ってますさかいな どないな嵐が来ても崖崩れもおまへん。まあ 目に見えんところで年寄りには年寄りのよさがあるもんですわい。ハハハハハ。ほな ぼちぼち行きますかいな。さあ よっ…。ほな ごめんやす。うっ…お~! あ~先前より だいぶ軽なるましたわ。えらいもんでんな。ハハッ おおきに。

<<千之助:幸太郎~。

千之助:幸太郎~。幸太郎~。若いもんの足には追いつかんわ。こっちの方が速い。

(笑い声)

千之助:幸太郎~。今となっては もうやり直すことはできへんのやなあ。せめて 体だけは丈夫になあ。幸太郎…立派な職人になって帰ってくんのやで。子供に捨てられた親が こないに寂しいもんやとは知らんだ。幸太郎…。

(一平の泣き声)

千之助:ああ? 誰や わしの代わりに泣いとんのは。木の裏に隠れとるやろ 出てこい。あっ 逃げたな 待てコラ。待て 追い抜いとる おい… 追い抜いとる 追い抜いとる…。あ~! 幸太郎~! お前は親に逆らいやがって!

一平:おやじさん…すんませなんだ。

千之助:わしも頑固が過ぎたわい。

一平:俺 親不孝やったわい。

千之助:幸太郎…。

一平:おやじさん…。

千之助:幸太郎…。

一平:おやじさ~ん!

(拍手)

(柝の音)

一平君と千之助さんが2人で書いた「丘の一本杉」は これまでにない大盛況となりました。 

●鶴亀株式会社・社長室

鶴蔵:いや~ハハッ。ここまでやるとは思わなんだ。ハハハハ。あいつら利用して万太郎一座を盛り上げようなどとは失礼なこっちゃった。ハハハハハ。

熊田:社長…。

鶴蔵:あいつらには言うたらあかんで。すぐ つけあがるさかいな。

熊田:はい。

鶴蔵:千之助に伝えといてくれ。ええ兄弟喧嘩 見してもろうたってな。

そして…。

●鶴亀家庭劇・稽古場

熊田:万太郎一座の来場者 3万2778人。家庭劇の来場者…。3万2000… 700… 63人。

どっちや?

熊田:15人の差で 万太郎一座の勝ちとなりました。

天晴:たったの15人。

百久利:ちゃんと数えたんか!?

熊田:当たり前や。僕かて悔しゅうて 6回数え直したわ!

千代:けったいやわぁ。

香里:どないしたん?

千代:うち あんまり悔しないねん。何でやろ。

香里:ほんまはな うつもやねん。

ルリ子:私も。今できること みんなでやったさかい。

漆原:せやな あの万太郎一座との差がたったの15人。上出来や。うん。

一平:それでも負けは負けや。

熊田:そのとおりや。たった15人…されど15人や。負けた事実から目ぇそらして 美しい思い出になんてするんやない。…と大山社長からお言葉や。以上や。

千之助:言うとけ。次はわしらが勝つて。

香里:せやな。次はうちらは絶対負けへん。

百久利:1万人以上の差つけて勝ったるで!

小山田:その時こそ チャップリン殿に会う!

百久利:ハハハハ!

漆原:もうええて。

百久利:千さん どこ行くんですか?

徳利:よっしゃ! ほな 負けてしもたけども ちょっと景気づけに胴上げいっとくか!おい 一平。せ~の…。

<何や チャップリンに会えるより ずっとええもん手に入れたみたいやな>

●居酒屋「水月」

千之助:ハロー。

万太郎:人違いちゃうか。話しかけんといて。

千之助:ノーノーノーノー。ユーが呼び出したんやで。

万太郎:今 むちゃくちゃ後悔してる。

千之助:フフ…何や聞いたで。結局 チャップリンには会われへんかったみたいやな。日本の喜劇王を無視するて あいつ ほんま ふらちなやっちゃのう。

万太郎:わしが断ったんや。

千之助:はあ?

万太郎:まだ この国でやり残したことができたさかいな。世界は二の次や。この道頓堀で決着つけなあかん連中がおるよってな。たった15人…そんなもんはな ただの運や。次こそは圧倒的に差をつけて道頓堀一の芝居を見したる。

千之助:けど まあ久々にええもん見せてもろたわ。にいさんのほんまにうれしそうな顔よ。
万太郎:フッ…まだまだやな。もっと楽しましてもらわな お前を切り捨てた意味があらへん。

(笑い声)

●天海家

一平:また贈られてきたんか。

千代:うん。

一平:誰なんやろなあ 送り主は。

千代」分かれへんのやけど…いつも誰かが見てくれてはるいうのは うれしいのと同時に身の引き締まる思いがする。ひょっとしたら万太郎さんは 千之助さんとそないな関係になりたかったさかい 別れるようにしはったんと違うかな。

●居酒屋「水月」

万太郎:ほな また 20年後に。

千之助:それまで せえだい 長生きしいや。

万太郎:お互いさんにな。

(何がが潰れる音)

千之助:ハハハハハハハハハハ! ハハハハハハハハハハ! ざまあ見さらせ。これで貸し借りチャラじゃい。ハハハハハ。

(何がが潰れる音)

万太郎:ハッハッハッハッハッハッハッハッ!ハッハッハッハッハッハッ!

女将:ほんまに もう この ごんたくれ! 食べもん粗末にしたら罰当たるんや!百たたきや。さあ おいど出し!

万太郎:オホホホホホ。

女将:コラ!コラ!

千之助:オホホホ。

万太郎:痛いて もう~。

千之助:女将…。

女将:コラ!コラ!コラ!コラ!

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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