【おちょやん】セリフ書き出し第14週68話|お前と一緒に芝居してても退屈や。うちの一座にお前はもう必要ない。

朝ドラ【おちょやん】第14週68話、万太郎一座に忍び込んで、次の演目は何かと探っていた小山田が万太郎一座につるし上げられて…。

助けに来た千代に対して万太郎は手の内を全て見せて、それでも家庭劇はうちには絶対に勝てないと自信たっぷり。

そして、何でも聞いていいという万太郎に、なぜ千之助は万太郎を目の敵にするのか?という疑問をぶつける千代。

渋りながらも万太郎の口から出た言葉は…。

おもろない。お前と一緒に芝居してても退屈や。うちの一座にお前はもう必要ない。

という理由で千之助を、当時一緒にやっていた須賀廼家兄弟一座から切り捨てたと。

千代ちゃん曰く「しょうもないなあ」で明日に続くです。

【おちょやん】第14週68話セリフ書き出し

●万太郎一座・稽古場

小山田:この小山田 覚悟はできておる。

万太郎:えらい賑やかやなあ。そない おっきな声で俺のこと 褒めんといて。今のは冗談や。

(笑い声)

万太郎:鶴亀家庭劇の竹井千代さんやったな。

(OP)

千代:はい。名前 知っててくれはったんだすか?

万太郎:当たり前やがな。息子がいつもお世話になってます。冗談や。

(笑い声)

小山田:座長が冗談言うたら 座員は笑わなあかんねんな。

千代:難儀なこっちゃなあ。

一二九:座長 笑かしとったら 話が一向に進まへんさかい 今日はもうこの辺で。この件 どないしましょ?

千代:相すまんことだす!うちのもんが えらいご迷惑を…。

万太郎:こないなもん 好きなだけ見たらええがな。

一二九:座長…。

万太郎:これで全部やな。万太郎十八番…。次の公演はこれだ。日替わりでぜ~んぶ やりまんねん。

一二九:言うてもうた。

万太郎:ええやないかい。分かったとこで それ以上のもん やれるもんやったらやってみいてとこや。ほかに知りたいことあったら 何でも答えたるで。あんたらはうちの一座には絶対勝たれへん。

千代:何でだすか?

万太郎:「鶴亀勝てん劇」やからや。

(笑い声)

小山田:はあ…須賀廼家万太郎 とんでもなく男やな。まさか万太郎十八番を全部ぶつけてくるやてなあ。このわしが 体を張って聞き出したことはまあ 礼には及ばぬ。家庭劇の一員として…。

千代:ちょっと先帰っといとくれやす。

小山田:いや 千代殿…。塩ほしいな…。

●居酒屋「水月」

千之助:おら~!

女将:百久利はん 大丈夫か! 千さん なんちゅうことすんねんな!

千之助:黙れ コラ! もういっぺん言うてみい。

百久利:何べんでも言います。俺もあの台本は面白ない思います。

千之助:お前に何が分かるんじゃ。

百久利:分かるわ!

(頬を叩く音)

千之助:誰に口利いとんじゃ。ああっ!?

百久利:ずっと千さんと一緒におったんや。今までかて 確かにむちゃくちゃなとこもあったけど 気持ち籠もってておもろかった。こんなんでは 万太郎には到底勝たれへんわ。

千之助:じゃかあしい!

(泣き声)

千之助:万太郎がなんぼのもんじゃ。

●万太郎一座・楽屋

万太郎:千之助とのこと?

千代:千之助さんは何であないに 万太郎さんを目の敵にしはりますのや?

万太郎:ええっ!? わて そない あいつに恨まれてんの?

千代:何があったんか教えとくなはれ。

万太郎:嫌や。面倒くさい。

千代:嘘つき!

万太郎:何やと?

千代:さっき 言いはりましたやんか。知りたいことがあったら何でも答えたるて。やっぱし 答えられへんぐらい えげつないこと千之助さんにしはったんだすな。許婚を寝取ったんか? お金だまし取ったんか?お父さんを自殺に追い込んだんか?

万太郎:待て待て待て待て待て。何の話や。

千代:教えとくれやす。

万太郎:う~ん…。面倒くさいなあ。大した話やあれへんのやで。 千之助という使えん役者を切り捨てた。ただ それだけや。

万太郎と千之助 2人の因縁は20年以上前に遡ります。

(回想)

(皿が割れる音)

客:おお…。

万太郎:次はハムエキス…。

千之助:海軍大将やな。やってまえ~!

(皿が割れる音)

万太郎:うわ~!

(拍手と笑い声)

千之助:次~!

(皿が割れる音)

このころ 千之助は万太郎と共に始めた須賀廼家兄弟一座が軌道に乗り 人気を二分する看板役者でした。

(拍手と笑い声)

一同:万歳! 万歳!万歳!万歳!万歳!万歳!

2人は兄弟のように息もぴったりで 道頓堀に須賀廼家の喜劇ありと大評判を呼んでおりました。

鶴蔵:いや~今回も全日 大入り満員やったわ。さすがは須賀廼家兄弟や。この調子で次もあんじょう頼みましたで。

2人:へえ おおきに。

鶴蔵:ハハハハハハ!

(皿が割れる音)

一同:おおっ…。

2人:万歳!

全てが順風満帆かと思えたそんなある日…。

万太郎:佐吉役は蝶丸。

蝶丸:へえ。

万太郎:六兵衛役は蝶介や。

蝶介:おおきに。ありがとうござます!

千之助:やったな。

万太郎:配役は以上や。

千之助:ちょちょちょちょちょちょちょ…万太郎にいさん わしわしわし まだ名前呼ばれてへん。

万太郎:ああ すまんすまん。

千之助:びっくりしたわい。

(笑い声)

万太郎:今回 千之助は出番なしや。

千之助:よっしゃ 出番なしやて。ほた 空いた時間で何して遊ぼ…。ちゃうちゃうちゃうちゃう ちゃうがやな にいさん。かなわんなあ にいさん 突然 冗談かますさかい ツッコむの えらいこっちゃ。

万太郎:ハハハハ。

千之助:ハハハハ ほんま。

万太郎:冗談やあらへんで。

千之助:まだ引っ張るか~。ネタは長なったら おもろないて。そないな顔されたら 何や ほんまのことみたいやろが。笑われへんて ほら わし外すて そんな…。どういうことじゃ。

万太郎:おもろない。お前と一緒に芝居してても退屈や。うちの一座にお前はもう必要ない。
千之助:ふざけるんやないわい。わしにどんだけ客がついとる思とんじゃい。

万太郎:勘違いすな。お前にやない 兄弟一座の千之助に客はついてるんや。独り善がりの芝居しかでけへんお前に わしがうまいこと合わしたってるからやろが。けどな それももう飽きた。わしはお前と一緒に芝居する気ぃあれへん。須賀廼家兄弟は幕引きや。

千之助:おうおうおうよう分かったわい。ほたら 見せてもらおやないか。わし抜きでおもろい芝居 やれるもんやったらやってみい!

結局 千之助さんは出る役のないまま 初日を迎えることになりました。

千之助:おい…。おいて。お前よ 大丈夫? まあ 無理もあらへんわな。わしの代わりをやる初めての大役やもんなあ。こら 皆もわしと比べよるさかいな かわいそうに。ほんまにできるか?

一二九:はい。

千之助:ああ やっぱりあかん。やめとけ 無理せんとけて お前。 なっ? さっきから見たら震えてるわ。わしがやっぱ 代わりにやったるわい。セリフは入っとるさかい 心配あれへん。

一二九:いえ 大丈夫です。

千之助:代われて! 芝居台無しにする気、にいさん ええやんな?

万太郎:しゃあないやっちゃなあ。

千之助:おおきに。

(何かが潰れる音)

万太郎:ハハハハハ!ハハハ~! それで大爆笑 間違いなしや! ハハハハハハハ!ハハハハ!ハハハハ~!おもろいなあ。

千之助:にいさん 何でですの…。わし ちょっとでもにいさんの役に立ったら思て これまで…。

万太郎:そら おおきに。けど期待外れやったわ。

千之助:上等じゃ…。そないに わしが目障りなにんやったら こっちから出ていったるわ!

(回想閉じ)

万太郎:どや しょうもない話やったやろ。

千代:ほんまや…しょうもないなあ。

万太郎:せやさかい 言うたんや。

千代:すんまへん 万太郎さん…。もし今の話がほんまのことやったら あんさんの根性がしょうもない。確かに身勝手でむちゃくちゃです。せやけど 芝居に対しては真面目な人や思います。そないな切り捨て方しはらんかてよかったやあれしまへんか。恨まれて当たり前や。何でそないなこと しはったんだす?

万太郎:おもろいからや。千之助に伝えてくれるか? 相変わらず 期待外れやなあて。

千代:うちも失礼を承知でひと言だけ言わしてもらいます。鶴亀嘉永劇は万太郎一座には負けしまへん。絶対に。

万太郎:無理やな。

●千之助の定宿

(息を吹きかける音)

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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