【おちょやん】セリフ書き出し第13週62話|天海天海の名前 継ぐ気あらへんのやったらな お前なんぞ雇ってる価値ないわ!

朝ドラ【おちょやん】第13週62話、社長の大山鶴蔵から二代目天海天海を襲名するように言われた一平だったが、母親を捨てた父親の名前など継げないと断るも…。

お前を家庭劇の座長に任したんはな お前が天海天海の息子やからや。おやじさんがかなうことがでけへんかった天海天海一座と須賀廼家万太郎一座の対決をな 何として実現してこの道頓堀を盛り上げてもわらなあかん。そのための2代目襲名や。天海天海の名前 継ぐ気あらへんのやったらな お前なんぞ雇ってる価値ないわ!

大山社長から厳しい言葉を投げつけられた一平。

一方、千代は母親の頼みなら一平も納得するはずだと考え、京都の街で一平の母親・夕を捜すが、手掛かりもなく…。

そこで頼ったのがあのカフェー「キネマ」で明日に続くです。

【おちょやん】第13週62話セリフ書き出し

●鶴亀株式会社・稽古場

天晴:どや。落ち着いて考えたら 気ぃ変わったやろ?

一平:俺の考えは変わりません。襲名はしません。

天晴:大山社長の言葉 聞いたやろ。

回想・鶴蔵:この襲名は必ずやってもらう。新聞発表は3日後。来月のえびす座を襲名興行とする。これは社命やからな。

(OP)

天晴:どないすんねんな。これ以上 逆ろうたら ほんまに鶴亀辞めなあかんで。そないなったら鶴亀家庭劇かて しまいや。

あかんがな。

一平:おやじみたいな人間にだけは死んでもなれへん。天海天海になるくらいやったら役者辞めるわ。

天晴:ボン。

千之助:まあ 好きにしたらええのとちゃうか。どのみち お前ごときが天海天海名乗んのは100億年早いんじゃ。

天晴:どこ行くねんな。

一平:もういっぺん 大山社長に断ってきます。

百久利:ええっ!? ちょお待ちや。

小山田:そんなことしたら あかん…。えらいことになったぞ これは。

(回想)

天海:ハハハ。いや ほんまに ほんまに…。

一平:お母ちゃんは? お母ちゃん! 

天海:あんな辛気くさい女はな…。お前 こん中から 好きなん選んだらええで。お前の新しいお母ちゃんじゃ。役者の女房には合うてへんのじゃ。

(笑い声)

(回想閉じ)

小山田:家庭劇どないなんねや!

徳利:やかましい。

漆原:どないなんねや ほんまに。

百久利:大変やけど。

小山田:えらいこっちゃで!

●福富楽器店

天晴:わても あん時はほんまにびっくりしたで。先代は確かにむちゃする人やったけど まさか嫁はん追い出すてな…。そやけど ええ役者さんっていうのは そういうのを 芸の肥やしにするもんなんやな。

千代:都合のええ言葉だすな 芸の肥やして。それで何でも許されてええはずあれへん。

漆原:こら厳しいなあ。

千代:一平のやつ お父ちゃんのこと嫌てる割には 自分かて大概 女好きや。

漆原:それはな 男の悲しい さがっちゅうやつや。

千代:何やね それ。

菊:旦さん!

天晴:まあまあまあ。なんしか このままやったら全部しまいや。なんとかして一平をなんとか説得せなあかんな。

福助:ああ…ああ…あっあっあって…あああ…。ああ千代! 千代! 頼む 助けてくれ!
千代:何! 何何何…。今度は何やの。悪いけど こっちも今 それどころや…。

福助:みつえが出てってしもた。

天晴:ええ?

千代:はあ!?

●岡安・帳場

宗助:あと もなかもあるで。食べるか?

みつえ:後でええ。

宗助:ほうか。ほな 晩は久々に 柴富の鰻にでもしよか。

みつえ:ええなあ。

シズ:ええことあれしまへん。さっさと帰りなはれ。

みつえ:せやけど母ちゃん。福助があんな女たらしやて思えへんかったわ。

シズ:お客さんとお茶飲んでただけだすやろ。

みつえ:タダにしたんやで。下心 見え見えやん。

(ため息)

千代:ただいま戻りました。やっぱし ここいてたんやな。福助が慌ててたで。

みつえ:知らん。今頃 後悔しても遅いわ。千代も食べ。

千代:ほんまに 男っちゅうんは 口先ばっかりやな。

みつえ:せやろ。

千代:ちょっと きれいな人いてたら すぐ鼻の下 伸ばして。

みつせ:せや せや。

千代:あんだけ 死んだお父ちゃんのこと嫌てるくせに 女好きて。

みつえ:せや。…ん?

千代:しょうもないこと こだわってんと 名前くらい さっさと継いだらええねん。

みつえ:誰の話?

●鶴亀株式会社・社長室

一平:お願いします。

熊田:何べん来ても おんなじやで。襲名を取りやめることはでけへん。

一平:俺はこの名前で役者続けたいんです。

鶴蔵:お前を家庭劇の座長に任したんはな お前が天海天海の息子やからや。おやじさんがかなうことがでけへんかった天海天海一座と須賀廼家万太郎一座の対決をな 何として実現してこの道頓堀を盛り上げてもわらなあかん。そのための2代目襲名や。天海天海の名前 継ぐ気あらへんのやったらな お前なんぞ雇ってる価値ないわ!

●岡安・帳場

宗助:ほうか…そら 一平君も気持ちも分かるけどな。

千代:ご寮人さん…一平に 話 してもらわれしまへんやろか。

シズ:あてが何言うたかて そない簡単にはいけしまへんで。

みつえ:う~ん…おばあちゃんやったら どない?

宗助:お義母さんははっきり もの言いはるさかいなあ。

みつえ:しゃあない。何やかんや言うても ちっちゃい頃から つきあいの長い…。

シズ:みつえ~! あんたは人のことより 自分のことだすやろ! あっちゃの家に迷惑かける前に はよ お帰り。

みつえ:そやな…。お母ちゃんに言われたら 聞くしかあれへんな。帰ります。

千代:今 何で?

みつえ:ん? 帰りますて。

千代:その前。

みつえ:お母ちゃんに言われたら…。

千代:聞くしかあれへん! それや! 

●居酒屋「水月」

千之助:はあ?一平のお母ちゃんのいてるとこってか?

千代:天晴さんに聞いたら 千之助さんやったら知ってはんのやないかて。

千之助:今更どないするつもりや。

千代:決まってますやん。会うて 一平を説得してもらうんだす。いろいろあるかも分かれへんけど お母さんかて 一平が立派になった姿見んのはうれしいと思うんだす。せやさかい お願いします。知ってはんねやったら教えとくなはれ。

千之助:ああ 知ってるで。

千代:ほんまだすか?

千之助:ほんまだす。けど教えたれへん。

千代:何でや。

千之助:天海に言われたんや。絶対に一平には教えるなて。

女将:はい 千さん。熱々やで。

千之助:おうおう…。

千代:捨てた女に息子 会わしたないてことだすか。

千之助:コラ 偉そなこと ぬかすな。何も知らんくせに。

千代:あっ 分かった。千之助さん やいてはりますのやな。

千之助:あ?

千代:もう ほんまはご自分が天海天海の名前 継ぎたかったんと違います?

千之助:あほか お前は。何でわしが天海にならなあかんねん。ほな 千之助はどないすんねん。

千代:そんなん 徳利さんか百久利さん辺りが継ぎはったら…。

千之助:しばくぞ コラ。どついたろか コラ。

千代:うわっ!

千之助:何でこの偉大な わしの名前を あんなやつらに継がさなあかんねん。…って関係ないねん 今 そんな話 あほ! チッ…なんしか教えたれへんもんは教えられへん。何でもかんでも お前のほげたで思い通りになる思てたら大間違いじゃ。あほみたいに心配せんかてな 家庭劇のためやったら あいつも最後には襲名受け入れるわ。

千代:うちもそない思てます。

千之助:ほたら…。

千代:それでよろしのやろか! いやいや名前継いで 自分のなりともないもんになって 一平はこれから自分の芝居やっていけますのやろか。亡くなりはった天海さんかて うれしいことおまへんわな。うちはちゃんと納得して 一平に天海天海の名前継いでほしい。

千之助:うだうだ うだうだ邪魔くさいのう。うう~。分あったわい。

千代:何が分かったんだす?

千之助:分わってるて 分かったんや。

千代:何が分かったんだす?

千之助:鈍いの お前。

千代:えっ?

●京都の街中

千代:久しぶりやな~。

一平:おい。

千代:ほんま久しぶりやな~。

一平:おい。

千代:何?

一平:「何?」ちゃうわ。お前が京都で面白い芝居やってる言うからついてきたんや。どこの芝居小屋やねん。

千代:ん~どこやったかな~。

一平:いちびってんのか。見えへんねやったら帰んで。

千代:堪忍! ほんまにあんたのお母ちゃんに会いに来たんや。

一平:はっ?

千代:千之助さんに京都にいてるて教えてもろてな。

一平:あかん もう帰る…。

千代:ちょちょちょちょちょちょ…!そないなこと言わんと もう ごちゃごちゃ言わんと会うてから考え。

●置屋「菊乃屋」

千代:ここや。

一平:おい。

千代:ごめんやす。

舞妓:おかあさん ほな 行ってきます。

舞妓:行ってきます。

女将:あんじょうお気張りやす。おっしょさんに よろしゅう伝えてな。

舞妓:へえ。

女将:堪忍どすえ。やっぱり ほんまの名ぁが 夕いうだkぇやど 分からしまへんわ。

一平:そうですか。

女将:せめて 写真の一枚でもあるんやったらねえ。

千代:これだす。こないな顔に見覚えあれしまへんやろか。

女将:そない言わはってもなあ。

千代:よう見とくれやす。

一平:もうええ。すんません お邪魔しました。

女将:あんたさんに似てはるんやったら えらいべっぴんさんやったやろなあ。旦さんら きっと放っとかはらへんかったんちゃいますやろか。

一平:どうせい 客の誰かに身請けでもされたんやろ。もうええ 帰ろ。

●カフェー「キネマ」

平田:よっ 千代ちゃん。

千代:ご無沙汰しております。

平田:久しぶり。元気やった?

千代:はい おかげさんで。うっ…痛っ…。

宮元:いや 堪忍。

千代:店長…。

宮元:待った! よ~い はい!

真理:本当に久しぶりやねぇ 千代ちゃん。

京子:芝居は うまいこといっとんけ?

千代:まあ どないかこないかな。

純子:何や 大人っぽぁなったんちゃう?

洋子:そりゃそうやわ…。

平田:はい どうぞ~。

(拍手)

一平:頂きます。

千代:頂きます。実は今日 来たんは皆さんに聞きたいことがあって。

平田:はい 千代ちゃん どうぞ。

千代:おおきに。

洋子:夕さんなあ。

千代:お客さんの中には色町に通う旦那さんもいてはりますやろ。話聞いたことあれへんか思て。

う~ん…。

一平:うまい。

<嘘やろ>

宮元:分かる?

一平:深みがちゃいますね。

<煮詰まってるだけやで> 

宮元:いや 気に入ったわ。今日 泊まっていき。あっ もうええわ 分かったわ。店挙げて力貸したる。なあ。

一同:えっ…。

宮元:任しとき。

一平君のお母さん 夕さんの捜索はまだまだ続きます。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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