【おちょやん】セリフ書き出し第12週58話|ヨシヲ「フッ…やめてぇや。今更姉やんぶんの」

朝ドラ【おちょやん】第12週58話、ヨシヲの仲間と見られる桐島と依田との会話で、今回の鶴亀株式会社への脅迫電話の理由が明らかに。

依田:芝居小屋 燃やした方が話早いんとちゃいますか?

桐島:あほ。そら ほんまの最後や。わしらが頼まれとんのは 鶴亀潰して 興行の権利奪い取るこっちゃ。芝居小屋はなるべく残すようにと おやじからも言われとう。

こんな2人のことを「俺の家族は神戸のおやじとアニキたちだけやから」と言うヨシヲ。

そして、

ええ服着て毎日うまいもん食うて一生笑て生きていくんや。それの何が悪いねん。俺はそねして自分一人の力だけで生きてきたんや。今の仲間以外 誰も俺を助けてくれへんかった。せやさけ 俺も人のことなんか どねでもええねん。あほくさいわ。

となるのは、ある意味必然で、憎むべきは貧乏かと思い、明日に続くです。

【おちょやん】第12週58話セリフ書き出し

一平:ん?何や…。

千代:一平! ヨシヲ? 

ヨシヲ:久しぶりやなあ。元気やったか 姉やん。

千代:会いたかったで。

百久利:中止て どういうこっちゃ!?

熊田:昨日 社長のとこに脅迫電話がかかってきたんや。

百久利:えっ?

熊田:家庭劇の興行 続けんねやったら今度はほんまに えびす座燃やしたるてな。

●福富楽器店

みつえ:えらいことになったなあ。

千代:悔しい。せっかくヨシヲにええ芝居見せたろ思て 気合い入ってたのに。

福助:フフフフ…。

みつえ:何や気色悪い。

福助:お前ら 口づけしたみたいやな。

(たたく音)

福助:痛っ!

みつえ:今 それどころやあれへんやろ!

福助:僕は脅迫より そっちの方が…。

みつえ:あほ。向こう行っとき。

福助:えっ? チュッ。フフフフフ。

一平:無神経なやっちゃな。

2人:あんたが言うな!

千代:どうせ あれちゃうの? あんたが捨てた芸子か何かが 逆恨みしてやったことなんちゅうの?

一平:俺は女捨てたりせえへん。捨てられ専門や。

千代:偉そに言うな!

みつえ:やっぱり 一番恨み買いそうなんは千之助さんかな。

椿:いや あの人は芝居以外では ほとんど一人で飲んではるだけだす。ああ見えて 恨みの買いようがあらへん。

●居酒屋「水月」

女将:千さん もう しまいやよって 帰ってや! 千さん! しまいや言うのに もう! はよ去んでえな 千さん。もう~!

●福富楽器店

椿:それより うちは石田香里が男ともめたとにらんでる。

千代:えっ?

みつえ:そうか!東京の劇団でルリ子さん追い出したいう 若い女優の仕業とか?

椿:それもあるな。ちょっと書いてまとめてみよか。いっぺん みんなに話聞かんとな。

千代:あんたら楽しんでるやろ。

一平:なあ 話あんのやけど。

千代:あんたまで 何?

(ドアが開く音)

福助:おいでやす。

宗助:ごめんやす。

みつえ:また来た。

宗助:ヨシヲ君 案内してきましたんや。道迷たら あかんよってな。

みつえ:店出て ちょっと行って 曲がったらすぐやん。どう迷うねんな。

宗助:おいで。

ヨシヲ:旦那さん おおきに。

(ドアが閉まる音)

みつえ:あんたがヨシヲ君? お姉さんの友達のみつえです。

ヨシヲ:いつも姉がお世話になってます。

みつえ:まあ ご丁寧に。千代な いっつも寝言で あんたの名前呼んでたんやで。

千代:もう余計なこと言わんかてええて! ヨシヲ こっちや。気ぃ遣わんといて。さっきの聞きたいことて何?

一平:また今度でええわ。

ヨシヲ:あの 昨日はすんませんでした。姉やんのこと思て つい…。

一平:ええ 構へん。

福助:何や 感じ悪いやっちゃな あいつ。

千代:生まれつきやさかい ほっとき。それより堪忍な。見てもらわれへんようなってしもて。

ヨシヲ:聞いたわ。ひどいことするやつ いてんねんな。姉ちゃん 大丈夫なんか?

千代:今のとこはな。けど近頃 この辺り物騒やさかい あんたも気ぃ付けや。

ヨシヲ:このまま ずっとお芝居でけへんかったら 姉やんら どないなるんや?

千代:そら ほんまにずっとあかんかったら 劇団解散するしかあれへんやろけど…。だんない。きっと犯人すぐ捕まるやろ。

ヨシヲ:そやったらええけどな。

千代:うん。あんたも何か頼むか?

●道頓堀・街中

(物音)

桐島:何お願いしとったんや。

ヨシヲ:決まってるやないですか。金 がっぽり稼げますようにってな。

依田:ハハハ!そりゃ殊勝なこっちゃ。

桐島:どやった? 久々の姉弟の再会は。

ヨシヲ:どないもこないも 俺の家族は神戸のおやじとアニキたちだけやから。

桐島:うれしいこと言うてくれるやないか。それで どやねん。探れそうなんか 鶴亀潰せるだけのネタは。

ヨシヲ:任しといてください。

依田:芝居小屋 燃やした方が話早いんとちゃいますか?

桐島:あほ。そら ほんまの最後や。わしらが頼まれとんのは 鶴亀潰して 興行の権利奪い取るこっちゃ。芝居小屋はなるべく残すようにと おやじからも言われとう。

依田:あ~何か まどろっこしいなあ。

桐島:焦んなて。なあ。ヨシヲの生き別れた姉ちゃんが鶴亀の役者やっとうなんて こんな奇遇 めったにあれへんねんから。うまいこと信用さして 懐入り込むんや。ええな。

ヨシヲ:はい。

●鶴亀株式会社・稽古場

千代:何言うてんの。そないなことあるはずないやん。あほも休み休みにして。

一平:俺は家庭劇の座長や。劇団守らなあかん。警察行く前に お前にだけは教えといた方がええ思てな。

千代:ヨシヲ見たやろ。そないなヤクザ者とつきおうてるはずあれへんわ。あれか? 殴られたん まだ根に持ってんの? 確かにあれはヨシヲが悪かった。

一平:そう考えてみ。脅迫があったんは ヨシヲが来た日の夜や。何で家庭劇が狙われたんや? お前 ヨシヲに何か話 したんとちゃうか? あいつらの目的は鶴亀潰すことや。その手始めに家庭劇を狙たんや。お前はその内情聞き出すためにヨシヲに利用されてるだけや。
千代:違う! ヨシヲは絶対にそないなことする子やあれへん。ヨシヲやで。テルヲちゃうんやで。

<<(戸の開閉音)

ヨシヲ:姉やん 信じたらあかんで。あんた何や。さっきから人のこと極悪人みたいに。姉やん この人の言うてることはみんな でっちあげや。

一平:俺はお前が仲間と会うてんの見たんやで。

ヨシヲ」人違いちゃいますか。俺はさっきまでこっちのお客さんと仕事の打ち合わせしてたんや。嘘や思うねやったら聞いてみてください。

一平:そのお客も どうせお前らの息のかかった仲間やねやろが。

ヨシヲ:そない頭ごなしに決めつけられたら どないしようもないわ。俺が何かやったいう証拠でもあんのですか?証拠もあれへんのに警察行ったかて 恥かくのはあんたやで。必死に働いて やっと姉やんに会いに来れたいうのに あんまりや。

千代:堪忍やで。姉やん あんたを信じる。

ヨシヲ:ほんまに?

千代:うん。

ヨシヲ:やっぱり 最後は血のつながった姉弟やな。

千代:一平は座長やさかいな。気持ちが焦って勘違いしただけや。許したって。

ヨシヲ:ほんまに優しいなあ 姉やんは。

(バケツの水をヨシヲにかける一平)

ヨシヲ:何さらすんじゃ われ!

一平:これで目ぇ覚めたやろ。

ヨシヲ:あほか! はなから寝てへんわ!

一平:お前ちゃうわ!千代に言うたんや。お前に殴られた時 襟元からその入れ墨が一瞬 見えた気ぃしたんや。せやから お前の後つけた。そしたら案の定や。どう見ても堅気の人間には見えへん。

千代:何やの それ。

ヨシヲ:ちゃ…ちゃうんや 姉やん これはな…。

千代:ヨシヲ。あんたもいろいろ難儀やったんやろ。つらいこと ぎょうさんあったんやろ。せやさかい ちょっことくらい嘘つかれても間違うたことしてても しゃあない思う。せやけどな お母ちゃんから貰た大事な体 何でそないなことでけんの!ヨシヲのために必死の思いで それこそ命懸けで産んでくれたお母ちゃんに 申し訳あれへんて思えへんの!

ヨシヲ:フッ…やめてぇや。今更 姉やんぶんの。あんたがおらんようなってから もう何年たってる思てんねん。俺はあんたと一緒やない人生の方がずっと長い。悪いけどピンと来えへんわ。この前も俺が姉やんて言わな俺が誰か気ぃ付けへんかったくせに。

(回想)

千代:一平!

ヨシヲ:久しぶりやなあ。元気やったか 姉やん。

(回想閉じ)

ヨシヲ:けど怒ってへんで。それが当たり前や。映画の看板に竹井千代て名前見つけて 姉やんやて分かった。分かったけど ただそれだけやったわ。会いたいとも何とも思えへんかった。

千代:せやったら あの花籠は?

ヨシヲ:俺がそないなもん 贈るはずあれへんやろ。姉やんがあんまりうれしそやったから 話合わしただけや。

一平:お前 何で鶴亀潰そとしてんのや。

ヨシヲ:そねなこと知るけ。俺は やれ言われたことやってるだけや。ほんで結構な金 貰えんねや。ええ仕事やろ。

千代:お金のためやったら 周りがどないなろと構へん言うんか!?

ヨシヲ:そや。

千代:そんなん…テルヲとおんなじやんか。

ヨシヲ:あんなやつと一緒にすな! おんなじやない。あいつは借金まみれの負け犬やんけ。俺はちゃう。金 ぎょうさん持ってんねん。ええ服着て毎日うまいもん食うて一生笑て生きていくんや。それの何が悪いねん。俺はそねして自分一人の力だけで生きてきたんや。今の仲間以外 誰も俺を助けてくれへんかった。せやさけ 俺も人のことなんか どねでもええねん。あほくさいわ。

千代:寂しやっちゃなあ!

ヨシヲ:俺のこと警察に言うてみい。そん時は仲間が道頓堀中の芝居小屋に火つけるさけな。それが嫌やったら おとなしゅうしとけ。

<<(戸の開閉音)

一平:もう 俺らだけで どうのこうのできることやあれへん。大山社長に話 するしかない。

千代:ちょっこと待って。うちが やめさせるさかい。

一平:この期に及んで あいつが変われるかずあれへんやろ!

千代:分かってる。けど 変わらせるさかい。

一平:でけん相談やな。時間の無駄や。

千代:無駄でもやらなあかんねん!ヨシヲはうちのたった一人の弟なんや。ヨシヲのためだけやあれへん。このままやったら うちがあかんようなってしまう。せやさかい頼みます。お願いや。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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