朝ドラ【おちょやん】第11週52話、福富の跡取り息子の福助と岡安の一人娘みつえの禁断の恋。
母親同士が犬猿の仲で、どうしたら若い2人の交際を認めさせることができるのか?
台本書きの一平に目を付けた千代が頼み込んで、かめ、富士子、節子、玉を巻きこむ大芝居を仕掛けるのだが…。
かめが手拭いと間違えて、一平の書いた台本で汗を拭いところでシズに見つかり、
何だす これは!
と怒り爆発。すぐに親子3人に話し合うも
あんたのためだす。 福富の息子なんぞと一緒になったかて 幸せになれるはずあれしまへん。
岡安継ぐのもあかん 福助と一緒になんのもあかん! これ以上うちの夢取り上げんといて!
売り言葉に買い言葉で明日に続くです。
【おちょやん】第11週52話セリフ書き出し
●福富楽器店
千代:誰やの? みつえが好きな人て。
みつえ:福助や…。
福助:フフフ みつえちゃん…フフフフフ…。
一平:あのご寮人さんと菊さんが許してくれはんのか?
みつえ:お母ちゃんと菊さんを説得してくれへん?うちらが一緒になれるように。
千代:えっ えっ うちが?
みつえ:このとおりや! こないなこと頼めんのは あんたらしかいてへん!
一平:俺は次の芝居のこと考えなあかんねん。遊んでる暇なんか…。
千代:よっしゃ 分かった! うちらに任しとき!
一平:「ら」!?
●道頓堀・街中
一平:どないすんねん あないな約束して。
千代:だんない。もともとご寮人さんと菊さんの仲悪いんは 芝居茶屋同士で商売敵やったさかいやん。けど今 福富は楽器屋さんや。もう いがみ合う理由あれへん。今やったら ちゃんと話したら きっと分かってくれはるわ。
一平:ほんまか?
●岡安
千代:かめさん? どないしはったんだす?
<<シズ:何だすて!?
<<宗助:悪かったて。このとおりや。
かめ:旦さんがこっそり 福富の福松さんに会うてはったんやて。
●岡安・帳場の奥の部屋
シズ:そしたら何だすか 旦さんは福富に教えを請うてまで 新しい商い始めよ言いはりますのか!
宗助:別に芝居茶屋を畳もいうのやあれへん。ほんのちょっと 店先で商いの足しに何かやれたらて思て 知恵借りただけや。わてかて 岡安のこと思えばこそやな…。
シズ:わての目の黒いうちは 岡安を福富なんぞの二の舞にはさせしまへん!今度 コソコソ福富のもんと会いはったら 離縁だす! よろしおますな!
宗助:は…はい! すんまへん!
シズ:見せ物やおまへんで!
●福富楽器店
(福松と宗助の電話)
福松:ほうか…ほな 当分 会わんとこ。
宗助:すまんなあ。いろいろ相談乗ってもろてたのに…。
福松:ええて ええて。気にせんといて。ちょっとしたら シズさんの怒りも収まりますやろ。あっ ほな また失礼します。
菊:誰だす?
福松:ん? ああ お得意さんや。
菊:シズ言うてましたやろ。
福松:えっ しず …かにせなあかんで 福助。電話している時はなあ。
菊:福助。あんた ええ人いてんのと違いますのんか?
福助:何やね いきなり。
菊:何や 可愛らしいおなごはんと一緒になるとこ見たて よそでそないな話聞いたさかいな。図星か。どこの誰や?
福助:だ…誰でもええやんか。
菊:コソコソせんと ちゃ~んと紹介しますのやで。フフフフフフ…。
福助:そない でけるもんやったらやってるわ。
●岡安・一平の居候部屋
千代:どなしよ…。
一平:せやさかい 言うたやろ。親かて人間や。なんぼ可愛い娘のためでも 譲られへんこともあるわ。
千代:うち ほんまはよう分かれへんねん。
一平:ん?
千代:親心いうの? お母ちゃんがえらい優しかったんは覚えてる。けど はように亡うなってしもたし お父ちゃんはあないやしな…。分かれへんねんなあ…。
回想・一平:俺 あいつのせぇで お母ちゃんいてへんのやで。あいつのせぇで 学校にも行かれへんかった。友達もでけへんかった。みんな あいつのせぇや…。そやのに 何で悲しいねん…。
一平:俺かて よう分かれへん。分かれへんさかい この芝居やりたいねん。貧乏な暮らししながら 子供3人を育てたたくましいお母ちゃんの物語や。俺はこれで 母親の無償の愛情描いてみたい思てる。
千代:これや! あんた台本書きやろ。ご寮人さんが みつえと福助のこと 許してくれはるような筋書き あんた考えぇな!
一平:あほか そないな暇あれへん言うたやろ。稽古までに残り2本 演目決めて配役もせなあかんねんで。
千代:そこをなんとか頼むわ。
一平:お前かて 稽古せなあかんやろ?そないな ええかげんな気持ちでええ役が欲しい ええ芝居で認めさしたるやなんてな ちゃんちゃらおかしいねん。
千代:ええかげんな気持ちやあれへん。もちろん 芝居のこともちゃんとやる。けどな このままみつえのこと ほっとかれへんねん。4年前 こっから逃げ出す時 みつえはうちを助けてくれた。今度はうちがみつえを助ける番や。みつえは大事な友達やねん。
一平:あかんもんは あかん。
千代:この どケチ! もう頼めへんわ!
●岡安・勝手口
みつえ:お父ちゃん なにもこないな時に お母ちゃん怒らせんといてほしわ。
千代:う~ん 今 福助とのこと分かったら 火に油やな。
みつえ:このままやったら 縁談も断るに断られへん。どないしたらええ?
千代:ほんまに好きなんやなあ 福助のこと。いつの間に そないなことになったん。
みつえ:半年くらい前や。
(回想|道頓堀の堀端)
福助:この世の終わりみたいな顔してんで。
みつえ:あんた 東京の学校に行ったんと違たん。
福助:今度 僕とこの店な 楽器屋にすることになってな。それ手伝うことにしたんや。前から言うてたやろ。芝居茶屋はもうあかんて。お前んとこは どないや?
みつえ:うちはだんない。何も心配あれへん。繁盛してるわ。
福助:ほうか…そら何よりやな。ハハハハ。
みつえ:嘘や。もう岡安は継がんかてええさかい お嫁に行け言われた。
福助:それで落ち込んでたんか。
みつえ:お母ちゃんみたいな女将になんのが うちの夢やったんや。
福助:また新しい夢見つけたらええやんか。
みつえ;うちはあんたみたいに でけもせえへんこと夢みるようなあほとちゃう。
福助:でけもせえへんとか 言わんといてくれるか。僕は本気で いつかこれで食べていこうて決めてんねから。何か元気の出る曲 吹いたるわ。
みつえ:いらん いらん。あんたのへったくそな音聴いたら 余計気がめいって…。
(トランペットの音色)
(回想閉じ)
みつえ:びっくした。前はまともに音も出されへんかったのに。うち あいつに励まされてしもた。ほんで 気ぃ付いたら 好きになってた。
千代:そうだすか ごっつぉさん。
みつえ:もう あんたが聞いたんやんか!
一平:あとはどないなっても知らんよってな。
みつえ:えっ? えっ?
●岡安・千代の住込部屋
千代:いとさんのために みんな力貸したっとくなはれ。
富士子:こないなお芝居すんの?うちらが?
節子:びっくりやなあ まさか福助さんやてな。
富士子:ご寮人さん知りはったら 気ぃ失うのんとちゃうやろか。
千代:せやさかい まずはこないして 福助のこと見直してもらいますのや。これ 皆さんお一人ずつのセリフだす。
節子:一人ずつ?
かめ:えっ?
千代:はい。はい。はい。
玉:ううう…うまいことできるやろか。
千代:ちょっことくらい間違えてもだんない。いつもどおりやってくれはったら よろしねん。
●岡安・帳場
かめ:ああ…。
みつえ:だんないか 福助!
千代:こら えらいこっちゃ! もう そない大ケガして 何があったんだす?
シズ:どないしましたんや。
みつえ:うちがチンピラに絡まれてるとこ 福助がこの福助が 助けてくれたんだ~!
富士子:(棒読みで)そら お手柄やったな 福助さん!
節子:体を張って いとさん守らはったんだすなあ。
玉:なかなかできることやおまへんな。立派やわあ。
福助:男として当たり前のことしたまでだす。みつえさんが無事で…よかった。
かめ:あ…福助さんは え~っと…。え~…。
<頼りになる若者やて評判だっせ>
かめ:気は優しゅうて力持ちやて 評判だっせ!
<金太郎か!>
千代:頼りになるますなあ。お嫁さんに行くねやったら こないな人のとこが一番だすわなあ。なあ ご寮人さん。
シズ:おおきに 福助さん。見直しました。
<よっしゃ 作戦成功や!>
シズ:富士子 傷の手当てしたげて。
富士子:へえ!
シズ:かめ。福助さんに 何か ぬくもるもん こしらえたげて。
かめ:へえ!
シズ:かめ! 何でそないに汗かいてますのや。
かめ:暑がりなもんで。アハハ…。
シズ:何だす それ?
かめ:これは え~…。
シズ:何だす これは!
福助:そ…それは その…。すんまへんだした!
千代:あ~! ちょちょ…!
シズ:みつえ~!
●岡安・床の間
シズ:説明しはなれ。
<<シズ:あきまへん! 今すぐ別れなはれ。
<<宗助:まあまあ そない頭ごなしに言わんかて…。
シズ:あかんもんはあかん!
みつえ:何で あかんの?
シズ:あんたのためだす。 福富の息子なんぞと一緒になったかて 幸せになれるはずあれしまへん。
みつえ:決めつけんといて。
シズ:冨川の家に入って姑の菊から さんざんいじめられながらあの楽器屋を切り盛りしますんやで?福助君と一緒になるいうのは そういうことだす。あんた それ分かって言うてますのんか?
みつえ:うちは福助がトランペット吹きになんの 手助けするて決めたんや。
シズ:日向屋の縁談 お受けしなはれ。
みつえ:お母ちゃん うちが菊さんの娘になんのが気に入らんだけやろ。何がうちのためや。
宗助:みつえ そないな言い方せんかて…。
みつえ:岡安継ぐのもあかん 福助と一緒になんのもあかん! これ以上 うちの夢 取り上げんといて!
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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