【おちょやん】セリフ書き出し第9週45話|「いえにわ」やない「かてい」劇や。

朝ドラ【おちょやん】第9週45話、紆余曲折を経て、女形を辞めて男役として劇団に残ることを決めた漆原。

かくして迎えた、鶴亀株式会社の新しい喜劇一座の稽古初日、座長の一平の挨拶がこちら。
ほな 改めて この劇団の座長を任されることになった天海一平です。稽古を始める前に 今日までに決めることになっていたこの劇団の名前を発表したいと思います。名前は…。

「鶴亀家庭劇」

「いえにわ」やない「かてい」劇や。家族みんなが集まること それが家庭や。俺はこの4年 あちこち回って芝居の勉強をしてきました。家族連れのお客さんがみんな一緒になって芝居を見て楽しんでるのを見て何べんも救われてきました。たとえ しんどい時があってもまた顔上げて一生懸命生きていこうって思えるような芝居を。そないな願いを込めてこの家庭劇という名前にしました。俺は家族いうもんをよう知りません。せやけど 今日からここが俺の家庭や。みんなで力合わしてこの名に負けへん新しい喜劇を一緒に作っていきましょう。

しかし、劇団旗揚げを巡って千之助が自ら書いた台本を持ち込んで、来週につづくです。

【おちょやん】第9週45話セリフ書き出し

●道頓堀・堀端

●岡安

徳利:千代!千代!

千代:徳利さん。

徳利:一平いてるか?

千代:えっ どないかしはったんだすか?

●道頓堀・堀端

女形仲間:あんた 私らのとこ 偽物呼ばわりしてくれたんやてな。

漆原:やめてえな あんたら!

女形仲間:何で止めんねんな。

一平:あんたはももう 時代遅れのお払い箱や。

漆原:もういっぺん言うてみい。クソッタレが!

一平:なんでも言うたるわ! あんたはもう用済みなんや!

漆原:うう~っ!

(OP)

漆原:うう~っ! 俺はおやじさんの名ぁを継ぐ役者になれるんやて 信じてたんや! それを楽しみに喜劇やってきたんや!それやのに 何でそないなこと言うんや!

徳利:漆原さん!

千代:あんた 何で…。

一平:やったらできるやないか…。これやったらできるやろ 男の役かて。やってくれへんかな…。俺な 辞めてほしないねん。一緒に新しい喜劇作ってくれ。頼む…。頼むわ…。

千代:このあほ! どあほ! 一平!

天晴:ボン しっかりせえ。ボン。

●岡安・一平の居候部屋

みつえ:何でこないなことになんねんな。

シズ:ほかになんぼでもやりようあったやろに。

千代:多分 殴られたかったんちゃうかな。

みつえ:さっぱり分かれへん。

●岡安・二階の物干し場

千代:何や もう起きてたん。

一平:痛うて寝られへんかったんや。

千代:自業自得やな。

一平:ケガ人に優しい言葉の一つもかけられへんのか。

千代:新しい劇団 うまいこといくように願うてる。漆原さんからの伝言や。あんたをここまで運んですぐに行ってしもた。

一平:ほうか…。

千代:いつまで意地張ってるつもりやの。いや 意地とちゃうな。あんたは千之助さんから逃げてるだけや。いや それもちゃうな。

一平:ちゃうんかい。

千代:怖いねやろ。4年前とおんなじことを繰り返すのが。また千之助さんを失望さしてしまうのが。あんたが逃げてんのは千之助さんからやのうて自分自身からや。

●千之助の安宿(牡丹の間)

百久利:またお前か。

千代:今日こそ絶対に笑かしたる。

<<天晴:ほな 次いきまっせ。

天晴:おうおうおうおう おう おう。だんっ! まぐろの握り。

徳利:あきまへんわ もう。

天晴:あかんなあ 自信あってんけどなあ。

千代:天晴さん 徳利さん。

徳利:よう 千代ちゃん。ボン どないや?

千代:どないもこないも 顔も根性も歪んでるわ。

天晴:ほな わてらで千さん笑かすしかないか。

千之助:いらんの また一人増えたがな。邪魔くさいのう。

徳利:しゃあっ! 須賀廼家徳利 いきます。

天晴:おお いけいけいけ!

千代:お願いします。

徳利:射撃の練習。構え!撃て!

(おならの音)

千之助:何してんだ お前 コラ!

百久利:アハハハハハ!

天晴:こいつ笑かしてどないすんねん。

千之助:臭っ!

千代:うっ!

天晴:臭っ!

徳利:そないに…。

千之助:お前 マジ 何食うたんじゃ。

千代:コココココココ コケコッコー! コケコッコー!

千之助:何十回やってるん。何十回やってるんだよ。

千代:怖い怖い怖い怖い怖い…。

天晴:千代ちゃん うまかったなあ。

徳利:うますぎて笑われへんわ。

天晴:何してんの 何してんの 何してんの…。

千代:嫌~!これも嫌~!

●岡安・一平の居候部屋

一平:痛うて寝られへんなあ。

●千之助の安宿(牡丹の間)

百久利:えっ? それ何?

千代:あの…。

千之助:ああ?

千代:3人で一緒にやってもよろしおますか?

徳利と天晴:ああ~!

千之助:何してん…何や 卑怯者 コラ!

千代:笑いに卑怯も正々堂々もあれへん。

千之助:何すんのや。

千代:覚悟~!

千之助:何や何や何や何や!

天晴:おい!

徳利:ほ~ら ほ~れ。

千代:こちょこちょこちょこちょ。こちょこちょこちょこちょ…。

千之助:いつまでやってんねん お前。

徳利:どうもない?

千之助:いつまで乗ってんねん コラ。

天晴:千代ちゃん…。

千之助:わし平気やねん こちょこちょとか。

おt:ちょっ…あかんがな!

天晴:もはやこれまでか。

百久利:もう帰れ帰れ!

千代:徳利さん行きましょう。一平…。

千之助:何や お前も わし笑かしに来たんか。

一平:お願いします。俺の劇団に入ってください。

百久利:あんなあ 千さんは芝居のうまいやつ…。

一平:俺はこの劇団を万太郎い一座を超えて道頓堀一 いや日本一の喜劇一座にしたんねん。そのための新しい喜劇を一緒に作ってください。頼んます。どうかこのとおりや!

千之助:フッ…。どないしたん それ フフフフ…。ハハハハハハハハハ!ハハハハハハハハハ!

千代:笑た…。

徳利:千さんが笑てる。

千之助:ハハハハハハハハハ!

百久利:アハッ ハハハハハハ!

千之助:どないしたん…。

百久利:おもろいですわ。

(笑い声)

百久利:変な顔。

(笑い声)

●鶴亀株式会社・稽古場

熊田:どうにかこうにか こないして稽古初日を迎えられたこと ほんまにうれし思います。いやほんまによかった。ほな あとは一平君にお任せします。

一平:はい。

<ほんまは ここにもう一人いてほしかったんやけどな…>

一平:それでは…。

(戸が開く音)

千代:誰? 漆原さん…。

漆原:まだ私の…いや…俺の席はあるかな。

一平:おおきに。ありがとうございます。

千代:お帰りなさい。いや 初めましてやろか。

漆原:(小声で)よう あの人 口説けたな。

(回想)

千之助:お前の劇団に入ったるわ。

天晴 徳利 千代:よっしゃ~!

(回想閉じ)

千代:漆原さんのおかげやで。

漆原:ん?

千代:どうぞ。

一平:ほな 改めて この劇団の座長を任されることになった天海一平です。稽古を始める前に 今日までに決めることになっていたこの劇団の名前を発表したいと思います。名前は…。

千代:鶴亀いえにわ劇?

一平:「いえにわ」やない「かてい」劇や。家族みんなが集まること それが家庭や。俺はこの4年 あちこち回って芝居の勉強をしてきました。家族連れのお客さんがみんな一緒になって芝居を見て楽しんでるのを見て何べんも救われてきました。たとえ しんどい時があってもまた顔上げて一生懸命生きていこうって思えるような芝居を。そないな願いを込めてこの家庭劇という名前にしました。俺は家族いうもんをよう知りません。せやけど 今日からここが俺の家庭や。みんなで力合わしてこの名に負けへん新しい喜劇を一緒に作っていきましょう。

(拍手)

一平:おおきに。ほな 早速 旗揚げの目玉にしよ思てる この…。

千之助:ちょっと待ってくれ。この台本 読ませてもろたわ。おもとないんよな いっこも! 旗揚げのトリはこの台本でいく。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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