【おちょやん】セリフ書き出し第8週40話|君にはこれから道頓堀へ行ってもらう。

朝ドラ【おちょやん】第8週40話、小暮から一緒に東京に戻って結婚してほしいとのプロポーズに対して千代は…。

堪忍。うち やっぱり 女優続けたい。せやさかい 一緒に行くことはでけしまへん。うちは小暮さんに不釣り合いだす。

こうして失恋した小暮は鶴亀撮影所を去り、今度は千代が大山鶴蔵社長に呼び出されて…。

君には これから道頓堀へ行ってもらう。道頓堀で新しい喜劇の一座 作ることになった。君は舞台女優としてその劇団に入ってもらう。

「こっから新しい物語の始まりやな」で、来週に続くです。

【おちょやん】第8週40話セリフ書き出し

小暮:いつの間にか 好きになっていた。

千代:お母ちゃん…うち 生まれて初めて好きやて言われた…。結婚してほしいて…。ものすご ええ人やで。

一平:お前の苦しみはお前にしか分かれへん。俺の苦しみはお前なんかには絶対に分からへん。そやから 俺は芝居すんねん。芝居してたら そういうもんがちょっとは分かる気がする。分かってもらえる気がする。

(OP)

●鶴亀撮影所・休憩所

千代:あんた何しに戻ってきたん?

一平:何でもええやろ。俺は忙しいんや。お前のしょぼくれた話につきおうてる場合ちゃうねん。

千代:はあ?

守屋:おお 千代ちゃん。これ。誰かが贈ってきたんや。千代ちゃん宛てにな。差出人の名は書いたらへんけどな。

一平:たった一人でも お前を見てくれてる人がいてるっちゅうこっちゃ。

千代:フッ…。

●鶴亀撮影所・撮影セット内

(足音)

千代:小暮さん。

小暮:やっぱり まだいたんだ。

千代:酔うてはんのだすか?

小暮:フッ…。返事 聞かしてくれないか。

千代:そない酔うてはんのに…。

小暮:聞かせてくれ。僕と結婚してください。

千代:堪忍。うち やっぱり 女優続けたい。せやさかい 一緒に行くことはでけしまへん。うちは小暮さんに不釣り合いだす。

小暮:そんなことない!

千代:大事あれへんか?

小暮:千代ちゃん…千代ちゃんはすてきな人だよ。ふさわしくないのは僕の方だ。分かってた。千代ちゃんが女優を諦めたりしないこと。もしかしたら 千代ちゃんへの気持ちも うまくいかない自分を慰めてほしかっただけなのかもしれない。

●カフェー「キネマ」

宮元:帰ってきた。

お帰り。

一同:お帰り。

お帰りなさい。

待ってたで 千代ちゃん。

宮元:こっち…。はい 皆さん お待たせいたしました。改めて発表します~。今回のビール月間 千代ちゃん 1等賞。

千代:えっ?

宮元:はい! おめでとう~!

(拍手)

真理:おめでとう 千代ちゃん。

京子:おめでとうさん。

真理:今日 小暮さんが来とって たくさんビール飲んでったがいちゃ。

平田:映画で主役にしてあげられへんかったから せめてここで1等にしてやるんだぁて 言うてたわ。

純子:これも 愛のなせる業やなあ。羨まし。

宮元:おめでとう~!

(拍手)

千代:お酒弱いくせに…。ほんまに あほやなあ あの人…。

回想・小暮:千代ちゃん…今までありがとう。本当は僕が千代ちゃんを日本一の女優にしてあげたかったなあ。

こうして小暮君が鶴亀撮影所を去ったその翌日 今度は千代ちゃんが呼び出されました。

●鶴亀撮影所・所長室

方金:竹井千代。

千代:はい。

方金:お前さんには この撮影所出てってもらう。

千代:待っとくなはれ…お父ちゃんのことで迷惑かけたことやったら謝ります。けど…。

鶴蔵:顔も並 背ぇも ちっちゃい。色気もあらへん。あんた 映画には向かんな。

千代:顔も背も 今更言われても困ります。お芝居もっともっと勉強しますさかい 頼みます!役者続けさしとくなはれ!

鶴蔵:誰が役者辞め言うた。

千代:えっ?

鶴蔵:君には これから道頓堀へ行ってもらう。

千代:えっ…。

鶴蔵:道頓堀で新しい喜劇の一座 作ることになった。君は舞台女優としてその劇団に入ってもらう。

大山鶴蔵社長の鶴の一声で 千代ちゃんは鶴亀撮影所から道頓堀へ戻ることになったのです。

方金:何で竹井千代やったんですか?

鶴蔵:ん? キャメラ映りが悪いいうのはな 悪口なんか 誉め言葉なんかどっちやろなあ。実物のよさがな キャメラでは収まりきれんちゅうことも…なあ。

●鶴亀撮影所・美髪部

たつ子:よっしゃ できたえ。

千代:すんまへん。挨拶しに来ただけやのに 髪結い直してもろて。

たつ子:構へん。はなむけの代わりや。何や その死にかけの幽霊みたいな顔は。道頓堀に戻るんが うれしないんか?

千代:そら うれしいけど… ここでは結局 何もでけへんかった。それが悔しい。

●鶴亀撮影所・守衛所前

千代:おっちゃん。

守屋:おう。

千代:今までお世話になりました。

守屋:わしは何も世話してへんで。ただ見てるだけや。新しい女優さんが入ってきて ほんでまた出ていく。ええ女優さんもおったし またそうでない人もぎょうさんおった。

千代:うちはどないだす?

守屋:千代ちゃん?千代ちゃんは…よう分からんな。

千代:何だす それ。

守屋:いやまあ ええかどうか分からへんけどやな その何や…あっ 忘れられへん女優さんや。ええか 大きな女優さんなって ここに戻ってくんねんで。

千代:おおきに。ありがとう。

守屋:はよ行き。

千代:ほな。

守屋:頑張れよ。

千代:おおきに。

●カフェー「キネマ」

水田:道頓堀の喜劇一座に入るんやて?

万田:すごいこっちゃなあ。

原:ほな 千代ちゃん 記念に何かおもろいこと言うて わしら笑かしてくれんか。

水田:なあ みんな 聞きたない? ねえ。聞きたいね。アハハハ ねえ。

千代:ほな…。

(せきばらい)

千代:え~大女優とかけまして…。

水田:大女優!ほう~ええやん ええやん。ほいで ほいで?

千代:後利益のある神社と解きます。

水田:お~。その心は?

千代:どちらも「えんぎ」がええ。

宮元:ブフッ!クッ…。

万田:監督しか笑てへんわ。

宮元:ハハハハハ!ハハハハハ!

(翌朝)

千代:ありがとうございました。皆さんお元気で。さよなら。

(京子のあくび)

京子:こない はよ起きたん 10年ぶりちゃうけ?

純子:うん。

千代:皆さん どないしはったんだす?

洋子:あんたには進太郎も世話になったしな。

純子:あんた 見送っとかな もし万一 売れた時に友達やって言われへんさかいな。

平田:ハハハハハハ。

宮元:何やねん もう うるさいな!

千代:えっ!

宮元:目ぇ覚めてしもたやないかい!

京子:店長 目 真っ赤やんけ。ほんまは別れがつろうて 泣いてたんちゃいますの?

宮元:あほか!あれや これは…あれや 目 赤なるやつあるやろ。

平田:何やそれ。

(笑い声)

千代:おおきに。

平田:あれ?何か忘れてへんか?

真理:あ~!あっあっあっあっ…!あ~千代ちゃん…。

千代:真理ちゃん。

真理:よかった。まだおったんがいね!千代ちゃん まめでおられ。私のこと 忘れられんよ。千代ちゃんと一緒におられて楽しかったよ。また会わんまいけ。お芝居も見に行くからね。

(泣き声)

千代:おおきに 真理ちゃん。

京子:うちかて~!

(泣き声)

純子:千代 うちのことも忘れんといてな。

(泣き声)

洋子:うちのことも忘れたら承知しいひんえ!

宮元:千代~!

平田:店長はあきません。

宮元:何で!

平田:僕かて我慢してます。

宮元:離せ…。

●カフェー「キネマ」店先

千代:ほな またな。

宮元:千代。いきます 本番! よ~い…。

一同:はい!

こっから新しい物語の始まりやな。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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