【おちょやん】セリフ書き出し第8週37話|わいの娘はな 竹井千代は日本一の女優になんのじゃい!

朝ドラ【おちょやん】第8週37話、金の無心にやってきたテルヲを見捨てることができなかった千代は、テルヲをカフェーに泊めることを店長に頼んだしまい…。

翌日、テルヲは撮影所に乗り込んで所長に千代を主役にしろと直談判。さらには撮影本番中にも口を出してきて、主演の滝野川恵を怒らせてしまう。

そんな中、村川監督の新作「鳥籠」の主演を試験で選ぶことになり、千代も受けることに。それを聞いたテルヲは、女優たちからマスケラや肩当て、乳ふとんを借りてきて千代へ渡すが…。

試験当日、鶴蔵がわざと湯飲みを落として千代のアドリブを試し、これで合格と思いきや、「合格者なし」の貼り紙があり、激怒したテルヲが所長室に怒鳴り込んで逆に方金所長に懲らしめられ、テレビの前の視聴者が拍手喝采で明日に続くで、もうテルヲは勘弁してほしいかもです(苦笑)。

【おちょやん】第8週37話セリフ書き出し

テルヲ:お父ちゃんが おまん 主役にしたらあ!一緒にてっぺん取ったろやないけ 千代!なあ 千代。

千代:はっ?

テルヲ:てっぺん! てっぺんや!てっぺん!

●鶴亀撮影所・所長室

テルヲ:おはようございます。いつも娘がお世話になっとります。

方金:何や どなたさんでしたかな。

テルヲ:将来の主演女優 竹井千代の父です。

方金:あの 大部屋の。

テルヲ:所長さん。次の映画では 是非ともうちの千代を主役にしたってください。

(OP)

テルヲ:いやもう あの子にはね ちいちゃい時からお芝居やら活動写真見して勉強さしてきました。せやさけ 芝居心が人一倍あるんですわ。あの~アメリカのあの何ちゅうたかな ヘリ ハリ…。

方金:ハリウッドですかな。

テルヲ:それ!それ!そのヘリウッドからも是非来んかいうて 誘われてますねや。

方金:ほう…。

テルヲ:せやさけ あの子 主役にしたら 大当たり間違いなしですわ。ひとつ よろしゅう頼んます。こら ほんの気持ちや。

方金:いやいやいや 困りますがな。個人的にこないな金 受け取られませんわ。

テルヲ:ほんだら 会社への寄付いうことで。

方金:そういうことやったら…。

(ノック)

千代:お父ちゃん 何してんねんな!

テルヲ:お~ 今 ちょうど所長さんにお前のこと頼んだとこや。

千代:このあほんだら!すんません。今の忘れとくはなれ!ごめんやす!

テルヲ:人がせっかく…。

千代:ええさけ おいで! ええさかい!

●カフェー「キネマ」

平田:やっぱり なくなってるわ。

宮元:金か?

平田:いや お客さんに配ろ思てた割引券が。

宮元:えっ…。

●鶴亀撮影所・休憩所

テルヲ:あと一息で所長口説けたか分かれへんのに何で邪魔しくさんねん。

千代:どうせ また ほげたばっかり言うたんやろ。恥ずかしまね せんといて!

テルヲ:ええ子ぶりやがって。ほんまにもっとええ役欲しねやったらな なりふり構てる場合か。

千代:うるさい!

小暮:あっ 千代ちゃん そろそろ撮影…。お父さん?

千代:ま… まあ はい。

小暮:初めまして 小暮といいます。

テルヲ:なかなかの男前やな。おまんの これけ?

千代:とっとと帰って!もう二度と来んといて!もう!

●鶴亀撮影所・樋口組の撮影現場

樋口:呉服問屋の跡取り 新一とめおとの契りを交わす理恵子。聞いてんのか。

恵:は~い。

樋口:その様子を噂好きの女中 お絹が目撃してまう場面や。準備はええか?

千代:はい。

樋口:よっしゃ!ほな 直して本番や。

撮影いけるで。

テルヲ:おう 千代。あんたが監督か。ちゃんと千代のこと きれいに撮ったってや!

<あの あの…!>

樋口:本番や!いくで!ワンのツーのほいさっさ。

百々之助:めおとになってくれぬか。

恵:喜んで。

樋口:ゆっくり ゆっくり近づく2人。それを見ているお絹。

テルヲ:ええろ 千代!日本一!

<地獄や…>

テルヲ:何や もうしまいけ。何でもっと千代のこと映さへんねん。

恵:ちょっと!この方うるさくて 私 集中できないんですけど。

樋口:スト~ップ!さっきからお前 誰やねん。

テルヲ:監督 何で こねな不細工が主役やねん。千代の方がよっほど べっぴんやないけ!なあ 千代 なあ。

<こっち振らんといて!>

恵:不細工? もう嫌!

千代:あ~!

小暮:滝野川さん…滝野川さん!

樋口:千代! さっさとこいつ つまみ出せ!

千代:はい!すんまへん! あほ!

テルヲ:何でやねん。わいは おまんのこと思てやな…。

千代:あっ…ああ~!

百々之助:ひい~っ!

百様 大丈夫ですか!?

百々之助:だいじょう…ぶ…。

樋口:中止や!今日の撮影は中止~!

誰か誰か!

大丈夫ですか!

●鶴亀撮影所・休憩所

テルヲ:過ぎたことは しゃああれぃん。元気出せ。

千代:あんたが言うな。

テルヲ:悪かったて…次 頑張ろ 次。

千代:頑張らんかてええ。もう次ないかも分からへんのに。どないだした?

小暮:心配ない。百々之助さんも無事だったみたいだし。

千代:ほんま すんまへんだした。

小暮:千代ちゃんが謝ることないよ。

テルヲ:そや!われ 分かっとるやんけ!

千代:あんたは謝り!

テルヲ:すまん。

小暮:あっ いや…。あっ それより千代ちゃん さっき大山社長から電話で通達があったらしんだけどね…。今度の村川監督の新作「鳥籠」の主演を 試験で選ぶことになったって。新しい役者を抜擢して話題を作るのがねらいらしい。

千代:この試験て 大部屋のうちらでも受けられますの?

●カフェー「キネマ」店内

宮元:はい いきます よ~い はい!

千代:私も一緒に連れてって。あなたを裏切ってしまったことを後悔しなかった日はありません。どうか私を許してください。何もかも捨てて 生涯あなたと添い遂げる覚悟でございます。

宮元:はい そこまで!

千代:どないだすか?

宮元:まあ ええんちゃう?

千代:そやろか…。

洋子:大丈夫や。もっと自信持ち!

<<(猫の鳴き声)

(ドアが開く音)

テルヲ:戻たで~!

一同:お帰りなさい。

テルヲ:撮影所のほかの女優から いろいろ秘密聞き出したろ。

千代:秘密?

テルヲ:これがマスケラいうて 目ん玉 大きゅう見せるやつで。

京子:はあ~。

テルヲ:ほんで これが肩当てや。肩 肩当てやな。肩当てな。

平田:大きゅう見せんのけ。

テルヲ:うん そうそう そう。これが乳ふとん。

宮元:え~。

テルヲ:乳ふとん。女優は見た目が命やそや。これさえつけたら 皆 おまんにくぎづけや。
千代:そんなん インチキやんか。

テルヲ:インチキちゃう。努力や。主役級の女優はみ~んなやってんねん これ。ほれ。乳ふとん つけて。つけたらええねや。

千代:やらへん。

テルヲ:何でやねん。

●鶴亀撮影所・試験会場

そして 試験の日がやって来ました。

弥生:何もかも捨てて 生涯あなたと添い遂げる覚悟でございます。

村川:はい そこまで。じゃあ 次。

千代:竹井千代と申します。よろしゅうお願い申します。

<ほんまや。みんな いつもと見る目が違う。いけるかも分からへん>

村川:それじゃあ いいですか?

千代:はい。

村川:よ~い 始め。

千代:私も一緒に連れてって。あなたを裏切ってしまったことを後悔しなかった日はありません。どうか私を許してください。

(湯飲みが落ちて割れる音)

方金:お怪我は?

千代:今日は波の音が騒がしいなあ。まるで私たちが壊れていく音みたいや。それでも私は 生涯あなたと添い遂げる覚悟です。

村川:はい そこまで。

千代:ありがとうございました。

●鶴亀撮影所・休憩所

小暮:千代ちゃん? どうしたの その化粧…。

千代:やっぱり あかんかったんやろか。

小暮:う~ん…。僕は好きだよ。

千代:えっ?

小暮:あっ いや あの そういう意味じゃなくて えっと ごめん 何言ってんだ僕…。
千代:あっあっあっあっ! これ 新しい脚本だすか?

小暮:そう。

千代:また 地味な話なんだすか?

小暮:いや 今回はちょっどだけ派手な話にしてみた。

千代:ふ~ん 珍しこと。

小暮:もう後がないからね。おやじに戻ってくるように言われててさ。だから これで駄目だったら監督になるのは諦めるしかない。

●カフェー「キネマ」店内

テルヲ:その色男君も正念場やなあ。

平田:ええんちゃうの? どうせ実家帰ったかて おやじさんの大きな病院継げんねんし。
宮元:へんねし起こさんと。世の中 お金が全てやないで。貧しゅうても こうやってテルヲさんのように立派なお人もいらっしゃる。

テルヲ:よう言うてくれた。さすが大監督。

千代:おんなじ親でも 小暮さんのお父さんとは大違いや。

洋子:それより あんたの方はどないやった?

千代:まあ やれるだけのことはやったつもりだすけど…。

テルヲ:受かるに決まっとるわ。わいが あんだけやったったんやさけ。ハハハハ!

●鶴亀撮影所・女優部屋前

黒板の貼り紙「村川茂監督 新作「鳥籠」先日の選考會の結果 合格者なし」

テルヲ:何や これ…。

弥生:滝野川恵が主役やらはるんやて。父親がお金積んだらしい。茶番や茶番。

千代:お父ちゃん。

小暮:千代ちゃんの…。

テルヲ:どけ!

●鶴亀撮影所・所長室

方金:何や! 会議中やで。

テルヲ:そねなもん あとじゃ!

方金:またあんたか。失礼やないか!

千代:すんまへん。ええかげんにして!行くで!

テルヲ:おまんは黙っとれ!何や これ。ああ? 何で千代が選ばれへんねん!

小暮:お父さん 落ち着いてください。

千代:やめてて。

テルヲ:こんなもん 誰が決めくさったんじゃ!

鶴蔵:わしが決めたんや。

テルヲ:おまんか。おっさん 見る目ないのう。何や偉そうに!

千代:偉いねん この人が一番偉い。もう行くで。鶴亀の社長さんや!

テルヲ:鶴亀かツルハゲか知らんけど よう覚えとけ!わいの娘はな 竹井千代は日本一の女優になんのじゃい!母親によう似てべっぴんやし 根性あって みんなから好かれて友達かて ぎょうさんいてる。わいなんかとはな 似ても似つけやぃんええ娘やねん!この先 大女優間違いなしや。そん時 ほえ面かくなよ!おまんら全員土下座さしたるさけな!

鶴蔵:こら おもろいわ。けどな 今のままやったら 無理やなあ。

テルヲ:何ぬかす!

方金:てや~っ!

テルヲ:あいてててて!

千代:お父ちゃん!

小暮:大丈夫ですか?

千代:お父ちゃん?お父ちゃん!

●鶴亀撮影所・休憩所

テルヲ:あいてててて 痛っ! あのおっさん なんちゅうバカ力や…。

千代:お父ちゃんが悪いねやろ。

テルヲ:いててててて!痛っ! もっと優しできへんのけ。

千代:甘えんな。せやけど…おおきに。

麗子:じい! じい! じいや~!

テルヲ:何か言うた?

千代:何も言うてへん。

は~あ。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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