【おちょやん】セリフ書き出し第5週24話|山村千鳥の雑用係として採用される千代

朝ドラ【おちょやん】第5週24話、山村千鳥一座の採用試験を受けに京都は新京極 三楽劇場にやって来た千代。

座長の千鳥も座員の清子も「この子、ひどすぎる」と酷評された千代の演技だったが、なぜか合格の声。

なぜなら「こまごました雑用は得意そうだったし応募してきたのがあなただけだったから」とのことで、要は雑用係として採用されたというのが正直なところ。

でも、いつかお稽古をしてもらえると懸命に働く千代だったが…。肝心な山村千鳥一座の公演が不評で打ち切りの話が持ち上がり、清子は千鳥に相談。

漫画が原作である「正チャンの冒険」をやろうと言う清子に千鳥が怒って明日に続くです。

それにしても座員たちの着物姿の踊りが艶やかでウットリ。特に清子を演じる映美くららさんが美しく、さすが元宝塚のトップです。

【おちょやん】第5週24話セリフ書き出し

●新京極・三楽劇場

千鳥:やるの やらないの!?

千代:やります。

千代ちゃんは山村千鳥一座の採用試験を受けに京都は新京極 三楽劇場にやって来ました。

千代:お願いと申しますのは ただこうして 一度 上様とお目通りさえ かないますければ それでよいのでござます。

清子:<この子…>

千鳥:<ひどすぎる…>

千代:私もこれまで 名ある方様にお目通りの…。

(OP)

千代:たった一つ 今 日本で一の位においであそばす上様に お目通りがかなわぬばかりに 私は生きがいのない…。

千鳥:もういい~!何なの さっきから足元ばっかり見て。

千代:あ…すんまへん。

千鳥:嫌らしい!

千代:いやいやいやいや! そやあれしまへん!

千鳥:何っ!?

千代:裾に ちょっこと綻びが…。繕いまひょか?

千鳥:よくも座員たちの前で辱めてくれたわね。

千代:えっ!? いやいやいや うちはただ…。

千鳥:お黙んなさい! 清子! 明日8時。

清子:分かりました。おめでとう 合格や。

●カフェー「キネマ」店内

宮元:ほんで さんざん怒鳴られたあげく 合格したんかいな?

真理:なあん 分からん。

千代:よっぽど うちの芝居がよかったんとちゃうやろか?

●山村家

次の日の朝

清子:ほな 頑張りや。

千代:えっ えっ… うちと千鳥さんと2人きりだすか?

清子:それがあの人のやり方や。座長のこと任したで。

千代:そないなこと言いはっても 芝居のこといろいろ教えてもわなあかんのは うちの方だすさかい。

清子:ええ心掛けや。その謙虚さ 忘れんようにな。

千代:はい。

千代ちゃんは清子さんに連れられて山村千鳥の家にやって来ました。

千代:ごめんやす。

千代:今日からよろしゅうお願い申します。

千鳥:ここにあなたのすべきことが全て書いてあります。使いなさい。

千代:こないなもんを うちのためなんかに…精進いたします。で…うちは何の役を?

千鳥:役?

千代:びっくりしました。まさか 家で2人きりでお稽古してもらえるやなんて。

千鳥:どうして あなたと稽古しなきゃならないの。あなたに任せる役あんてあるはずないでしょ。

千代:ほな うちが合格したんは…。

千鳥:こまごました雑用は得意そうだったし 応募してきたのが あなただけだったから。清子から何も聞いてないの?

千代:まだ だまされた…。

千鳥:人聞きの悪いこと言いなさんな。言っときますけどね あなた相当運がいいのよ。あんな大根芝居 付き人だとしても受からないわ。感謝してもらいたいくらい。自分の無能さを棚に上げて私たちを嘘つき呼ばわりするなんて1000年早い! 辞めるのでしたら 今のうちです。

千代:辞めしまへん。嘘つき呼ばわりしたのは謝ります。けど一つだけ お願い聞いてもらわれしまへんやろか。やることみんな済まして 時間が空いた時にはお稽古してもらわれしまへんやろか。お頼申します。

千鳥:まっ いいでしょう。ただし 私は毎日少なくとも8時間は寝ることにしてますから それ以外の時間でね。

千代:はい!

千鳥:では早速 仕事なさい。仕事の内容はその帳面に書いてあります。

千代:何や これ…。

「時間が空いたら 一座のビラを 百枚貼って回る」

<これやったら 一生 稽古なんかできへんやんか!>

千鳥:やることみんな済ましたらいつでも言うてな。お稽古したるさかい。

<また だまされた…>

「家の周りを注意深く一周する」

<これ 何のため?>

「反対周りでもう一周する」

通りすがりの人:こんにちは。

千代:こんにちは。

「新聞の文字の間違ひを見つける」

<これは何のため?>

千代:あった。クフフフ…。

「四葉の白詰草を探す」

<せやから これは何のためやっちゅうねん!>

<どれもこれも葉っぱは3枚やんか!四葉の白詰草なんてあんの!?>

千鳥:まだやってんの。寝てるの?ちょっと。稽古行くわよ。早く支度して。これ広げて。はい 浴衣入れて。

千代:はい。

●街中

<重たい…何入ってんの これ>

<劇場はあの先 曲がったとこやな。もうちょっこしや>

(猫の鳴き声)

千鳥:駄目!

(猫の鳴き声)

千鳥:向こうから行くわよ。

千代:どないしはったんだす?

千鳥:黒猫が通ったでしょ!

千代:うっ!

千鳥:演技悪い!遠回りだけど 向こうから行くしかないわ。

<ええ~っ!>

(泣き声)

●新京極・三楽劇場

千鳥:ちょん。

(掛け声)

♪~(三味線)

千鳥:寝ぼけてんじゃない!

千代:すんまへん!

千鳥:…ったく 何年やってるの!そこはもっと軽く! 少しの音も立てるなって言ってるでしょ!この下手くそ!できないならさっさと田舎に帰りなさい!

艶子:すいません。あの…もう一度 お願いします!

千代:あっ…。

千鳥:もう一度とか簡単に言うんじゃない!お客様にとってはその一回きりなのよ!何べんやったって あんたみたいなグズ できるわけがない!

清子:そうして 私はだんだんと上様に捨てられ…。

千鳥:もう一度。

清子:そうして 私はだんだんと上様に…。

千鳥:駄目 もう一度。

清子:そうして 私は…。

千鳥:駄目!

清子:あ~!

千鳥:何言ってるか分からない!何にも感じない!あんたのセリフより赤ん坊の泣き声の方がよっぽど伝わる!あんた 赤ん坊以下!生まれ直してきなさい!

はい そうします!

●カフェー「キネマ」住込み部屋

真理:そんなに怖いがけ 山村千鳥は。

千代:晩は毎日8時間以上寝んと気ぃ済まへんみたいやし。座員たちにさんざんひどいこと言うだけ言うて すっきりしてよう寝んねん きっと。知らんけど。

真理:千代ちゃん よく辞めんかったね。

(いびき)

こないして 数日が過ぎていきました。

●山村家

千代:何でやねん! もう何でやねん! ぬう~! 千鳥~!

<昨日 全部洗たのに どんだけ着替えんの>

●新京極・三楽劇場

もちろん 千代ちゃんがお稽古してもらえたことは一度もありません。

千鳥:違~う!もういっぺん!

♪~(三味線)

千鳥:違う!違う!違う違う!何で分かんないんだよ!違う違う!違う!

♪~(三味線)

千鳥:ここだって!

♪~(三味線)

(掛け声)

♪~(三味線)

千鳥:違う!

そんなある日…。

(泣き声)

●山村家

清子さんが千鳥さんを訪ねてきはりました。

<<清子:昨日 とうとう三楽劇場の座本から言われました。

清子:ここまま 客の数が減り続けるみたいやったら山村千鳥一座は今月で打ち切るて。また この町 出ていかなあかんようになるかも分かりません。

<<清子:私に一つ考えがあります。

清子:これを…私たちでやりませんか?

千鳥:何なの これ?

清子:今 子供から大人までえらい人気の「正チャンの冒険」って漫画です。ついこないだ これを宝塚歌劇団が上演して大盛況やったそうです。これをやれば間違いのう評判になります。子供も大人も 今までうちに来てくれへんかったお客さんが集まるんやないかと。台本も書いてみました。読んでみてください。

千鳥:子供だましね。私のやるべきものじゃない。客を集めるためだけにこんなものやるぐらいなら私は芝居を辞めるわ。もう その目障りなもの さっさとしまいなさい。

清子:もういっぺん よう考えてみてください。

千鳥:くどい! 図に乗るんじゃない!

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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