【おちょやん】セリフ書き出し第4週20話|千代ちゃんは8年間過ごした道頓堀を後にしました。

朝ドラ【おちょやん】第4週20話、天海一座の千秋楽を経て、岡安を去ることになった千代は、岡田家の夕げを一緒にすることを年季明けの褒美にしたいと宗助に願い出て「ごっつぉさんだした。もう思い残すことはあれしまへん」

借金取りの赤松と青田が千代を引き取りにやってきたが、千代はシズの手配で逃げることに。

乞食の小次郎たちの助けもあり、道頓堀川の船着き場に逃げてきた千代に、

これからは自分のために生きますのや。生きてええのや。あんた わてに恩返しがしたい言うてくれたな。せやったら あんたが幸せになり。それがわての望みや。これは旅立ちだす。せやさかい…しんどなったら いつでも帰っといで。あんたの家は岡安や。

篠原涼子もいい女優になったなと感涙して、今年最後の【おちょやん】でした&年明け1月4日から京都編が始まります&来年もよろしくお願いいたします。

【おちょやん】第4週20話セリフ書き出し

千代:嫌や!うちはどこにも行きとうない!ずっとここにいてたい。岡安にいてたいんや!

●えびず座・客席

一平:無理やり出さして悪かったな。

千代:ほんまや。

一平:おかげでちょっと分かったわ。

千代:何が分かったいうの?

一平:笑かすだけが喜劇と違うてこと。何や うまいこと言われへんけど 千さんとも万太郎とも違う喜劇があんのやないかて。おおきに。

千代:お礼言わなあかんのはこっちや。お父ちゃんのせいで「何でうちが」て悔しゅうて腹立ってしゃあなかったけど…楽しかった。何でやろな…。楽しかったわ。ええ思い出になりました。ほんま おおきに。

●岡安・帳場

千代:欲しいもんだすか?

宗助:そうや。急なことになってしもうたけど 年季明けたもんには みんな お祝いに何か欲しいもんあげてますんや。千代も好きなもん言いはなれ。

千代:物やのうても よろしのだすか?

●岡安・岡田家の食事所

みつえ:やっぱり あんた あほやろ。ごはん一緒に食べるだけでええて…これの何がええの。
千代:ええんだす。うち 一家そろて ゆっくりごはん食べたことなんかあれへんもん。何や 今日は楽しいことばっかりや。

みつえ:そや 思い出した。何であんたがお芝居出てんの?しかも一平君と手ぇつないで。

千代:あれは つかまれてただけや。

みつえ:「つかまれてだだけだす」や。

ハナ:千代。

千代:へえ。

ハナ:あんた 役者になり。あんたはええ役者はんになれる。

みつえ:真に受けたらあかんで。

ハナ:ええやないか。

千代:お家さんにそないなこと言われたら その気になってしまいますやんか。役者か…。ごっつぉさんだした。もう思い残すことはあれしまへん。

●岡安・帳場前

(戸をたたく音)

赤松:邪魔すんで。女将 約束どおり 千代ちゃん渡してもらおか。

シズ:今 用意さしますさかい 上がって待ってておくれやす。

男:行け。

シズ:かめ お酒。

かめ:へえ。

●岡安・住み込み部屋

玉:用意できたん?

千代:へえ。

玉:ほんなら 行こか。

千代:えっ?

節子:これ あんたの草履や。

かめ:これ お握り。里子と握ったんや。あの子はうちに行かした。何が起こるか分からへんさかいな。

千代:ちょっこと待って 何しはる気ぃだす?

富士子:決まってるやろ。あんた逃がすんや。

節子:ほら はよ。

千代:うち 行かれしまへん。

みつえ:何ごちゃごちゃ やってんねんな!

玉:し~っ!

みつえ:行くで。

富士子:みんな ご寮人さんのお計らいだす。

節子:はなから あんた逃がすつもりやったんや。

みつえ:行くで!

富士子:はよ。

●岡安・客間

青田:おい いつまで待たしくさんのや。ああ?

赤松:酒ないぞ。酒や。

<<かめ:へえ!

(笑い声)

富士子:お待っとさんだす。

節子:お待っとさんだす。

青田:どけ。どけ。どけ。どけ! もぬけの殻や!

赤松:何やと!

(騒ぐ声)

宗助:ハハ ハハ…ハハハハ…。ハハ…さ…酒来ましたで。ハハ…。お酒…あらへん。

●道頓堀・街中

千代:ちょっこと待って。待っとくなはれ!みつえさん…いとさん。

みつえ:あ~もう面倒くさい!「みつえ」でええ。ほっとかれへんやろ…友達としては。

千代:みつえちゃん…。

みつえ:「みつえ」や!

千代:みつえ…。

<<男:どこ行った あいつら!

青田:おい! おったど。

赤松:千代ちゃん 勝手に逃げたらあかんで。

みつえ:船着き場でお母ちゃんが待ってる。そこまで走り。はよ!

青田:」何じゃ おのれら!

乞食:見てのとおり 乞食です。お恵みを~。

青田:邪魔じゃ どきさらせ!

(騒ぐ声)

●道頓堀・船着き場

千代:ご寮人さん…。

シズ:やっと来た。捕まった思たわ。

千代:みんなが逃がしてくれたんだす。せやけど このまま逃げたら岡安がどないなことになってしまうか…。

シズ:見くびりはんな!あいつらが何しようと だんない。大事おまへん。これからは自分のために生きますのや。生きてええのや。あんた わてに恩返しがしたい言うてくれたな。せやったら あんたが幸せになり。それがわての望みや。これは旅立ちだす。せやさかい…しんどなったら いつでも帰っといで。あんたの家は岡安や。

千代:ご寮人さん…。

シズ:ほな 頼みますよってな。

小次郎:へえ。

千代:小次郎さん!

小次郎:鰻の恩は返さんとな。道頓堀の乞食は義理堅いんや。フッ。フフフフフフフフフ。

シズ:千代! 気張るんやで!

千代:おおきに。おおきに!

●岡安

(戸が開く音)

シズ:200円おます。2,000円いうのは あんたらがええかげんに利子膨らましただけだすやろ。それで十分と違いますのか。

赤松:出すのやったら もっとはよ出しさらせ あほんだら。

シズ:これでよろしいのや。はなから そないなことしたらお金で千代をまたここに縛りつけてしまうことになります。それはグツ悪いよってなあ。そのお金は道頓堀守りたいいうもんが ちょっとずつ出し合うたお金だす。

回想(福富)

シズ:姐さん 皆さん…おおきに。

菊:あんたのためやあらへん。道頓堀のためだす。

●岡安

シズ:これ以上 よそもんが調子乗ってたら どないなことになるか分かれしまへんで。ああ そないいうたら先週もよそから来たヤクザ者が道頓堀川に浮いてはりましたなあ。

ハナ:そうそう あんたも見ましたんか。何やえらい物騒だすなあ。怖い怖い あ~怖~。

シズ:二度とこの街に足踏み入れんこっちゃ。

赤松:も…貰うもんさえ貰たら こねなとこ用あれぃん。行くど!

シズ:はあ…。

ハナ:なかなかのハマリ役だしたな。

宗助:何や みんな作り話かいな。

シズ:ここは芝居の街だっせ!

(笑い声)

ハナ:震えてるがな。

(笑い声)

●道頓堀川

雛乃:何見てはんの?

一平:いや 相変わらず きったない川やなあ思て。

雛乃:もう はよ行きまひょ。

千代:あいつ ほんまに…。

千代:こないな どぶ川にも花は咲くねんな。

こうして千代ちゃんは8年間過ごした道頓堀を後にしました。千代ちゃんにも いつか花咲かせる日ぃがきっと来るで。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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