【おちょやん】セリフ書き出し第1週2話|栗子のおはぎ横取りで激怒する千代

朝ドラ【おちょやん】第1週2話、テルヲが卵を産まなくなった鶏を町に売りに行った後、栗子という三味線弾きの女を連れ帰り「この人が今日からお前のお母ちゃんや」と千代に紹介。

これで家事とヨシヲの面倒から解放されて小学校に通えると思った初日、勝次から巻き上げたおはぎを栗子に横取りされて激怒する千代。

「この ごんたくれが。この家のもんは みんなのもんや。あんただけのもんとちゃう! あんたなんかお母ちゃんとちゃう!」

その夜、栗子は竹井家から姿を消して、テルヲは探しに出かけてまた明日です。

ごんたくれは大阪の方言で「いたずらぼうず、 悪ガキ、わんぱく小僧」という意味合いのようです。

【おちょやん】第1週2話セリフ書き出し

千代:うちはかわいそやない。明日もきっと晴れやな。

テルヲ:戻ったで~!

栗子:こんにちは。

テルヲ:この人が今日からお前のお母ちゃんや。

千代:はあ~っ!?

テルヲ:おうおうおう…待て待て。なあ…前のお母ちゃんのことはすっぱり忘れて これからはあの人のことをお母ちゃんって呼ぶんやで。

そらあんまりやわ。千代ちゃん ガツンと言うたり!

テルヲ:文句あんのか?

千代:これからはあの人に家のことやってもらえんねんな。

テルヲ:まあ…おう そやな。

千代:ヨシヲの面倒も見てくれんねんな。

テルヲ:そら なんちゅうてもお母ちゃんやさけ。

千代:ほしたら うち 学校行けんのか?うち 学校行けんのやな!でかした! ようやった!よっしゃあ~!学校や!学校行けんねや!

何や うれしいんかい!

テルヲ:学校や! 学校やないか!学校や 学校や!学校や~!

千代:学校や~!

●竹井家・家の中

<<(鶏の鳴き声)

千代:娘の千代や。まあ こねなお父ちゃんと一緒になったってくれて おおけに!

テルヲ:「こねな」は余計や。

千代:ヨシヲ よかったな。新しいお母ちゃんやで。

ヨシヲ:うん!

千代:うち 今から役場行って明日から学校行く言うてくるさけ。

栗子:なあ テルヲさん お風呂どこ?

千代:風呂? 風呂なんかあるけ。あっ 水汲んできたらあ。

テルヲ:気ぃ付けよ。

千代:おう ほな。

テルヲ:風呂は あの…えっと…。

<千代の心の声:お母ちゃん…お母ちゃんのことは忘れやぃん。けど これからはあの人のことをお母ちゃんて呼ぶ。堪忍>

栗子:話が違うやんか。

テルヲ:えっ? 風呂あるて言うたけ? ううっ…こぼれた。

栗子:何もしやぃんかてええ。一生楽さしたる言うたやんか。

テルヲ:おう そや。楽さしたろ。楽さしたろ。教はもう… 楽さしたる! 飲もう。

(鶏の鳴き声)

そして翌朝。

ヨシヲ:姉やん おなか減った。姉やん。姉やん 姉やん。

千代:お母ちゃんに言いな。

ヨシヲ:あかん。

千代:お父ちゃん 朝やで!朝!朝!朝! 起きろ! 起きろ!

テルヲ:栗ちゃん 栗ちゃん 栗ちゃん…。

千代:ちゃう!ちゃう!ちゃう!

テルヲ:栗ちゃ~ん!

●竹井家・養鶏場

千代:堪忍な 堪忍やで。

千代ちゃん 今日から学校やろ。急がな遅刻すんで。

千代:あっ! しもた! あっ…。

ヨシヲ:姉ちゃん 行っといで!

千代:うん! あっ!

(転ぶ音)

●小学校・教室

玉井先生:はい 今日からみんなと一緒に勉強するお友達です。さあ 挨拶してください。

千代:竹井千代です。あっ シラミはもうわいとれぃんさけ。

玉井:では 国語の授業を始めます。各自 墨をすってください。

この子は隣の小林さんとこの え~と あ~え~あっ…。

千代:勝次 よろしいにな。

それや 勝次君や。

勝次:弟 ほったらかしか?

千代:新しいお母ちゃん 来たさけ。

勝次:お母ちゃん!? どねな人や?

千代:そら べっぴんさんで優しいて どえらい働き者や。多分な。

●竹井家・家の中

(栗子のいびき)

●小学校・教室

玉井:え~それでは 37ページの13「学校に持っていくもの」。ここを竹井さんに読んでもらいましょう。小林君 教科書 貸してあげて。

勝次:え~。字 読まれやぃんのとちゃうけ?

千代:読まれやぃんのとちゃう。習とれぃんだけや!

勝次:おんなじやんけ。

(笑い声)

玉井:はい 静かに。

●小学校・校庭

玉井:ひいの ふうの みい!

(おなかが鳴る音)

千代:今日の弁当 何?

勝次:はっ? おはぎやで。ばあちゃんのおはぎは やわらこうて甘うて…。

千代:よっしゃ! それ貰た。

勝次:何言うとんねん。

千代:そやけけ 自分とうち 弁当賭けてかけっこ勝負や。

勝次:ふ~ん おもろいやんけ。で われの弁当 何や?

千代:あとのお楽しみや。

玉井:次 小林君と竹井さん。

2人:はい。

<千代の心の声:こねなやつに負けるかいな>

玉井:ひいの ふうの みい!

千代:待って…待って待って待って!

遅っ!

勝次:勝った~!

●小学校・教室

勝次:約束やろ さっさと弁当よこせ。

千代:しゃあないな。ほら うちの弁当や。好きなだけ食い。

勝次:う~わっ えらい透き通ってるって… どあほ! 持ってきとらんのけ! おんどりゃあ!だましくさったな!

千代:やんのけ コラ!

玉井:すっかり仲ようなったみたいですね。

どこがや。

勝次:先生 千代がわいに嘘を…。

(千代の泣き声)

玉井:ああ…どないしました?

千代:先生…小林がな 弁当忘れたうちに おはぎ分けてくれようとしたんやけど うちがつい意地張っていらん言うてもうて…。

勝次:あん?

千代:しゃあけんど ほんまはうれしかったんや。堪忍な 小林君。おはぎ おおけに。

勝次:お前…。

玉井:偉いぞ 小林君!みんなも小林君を見習うように。はい 拍手!

(拍手)

玉井:すばらしい友情です。さ 竹井さん 遠慮のう食べなさい。

千代:はい。う~ん…。おいしいな。

勝次:当たり前や。おばあちゃんのおはぎは日本一や。

千代:ほっぺた落ちるな。

勝次:残り ヨシヲに持ってったり。

千代:おおけに。

●竹井家

♪~(三味線)

栗子:♪「お月さんがちょいと出て松のかげ」♪「はい 今晩は」

千代:ヨシヲ!ええもん貰てきた…。何やこれ…。

栗子:あっ やっと戻ってきたがな。

千代:どないなってんの これ!

栗子:何かお金になりそなもん あれぃんか思て探したんやけど この家ほんま ろくなもんあれぃんなあ。おなか減ったわ。晩ごはん早めに頼むな。

千代:えっ…ほれやったら お母ちゃんは何すんね?

栗子:何も。

千代:何も?

栗子:そねな約束やねんもん。テルヲさんに聞いてみいな。

千代:あのあほんだら。

●竹井家・養鶏場

千代:家のこと何もしやぃんかてええて どういうこっちゃ。

テルヲ:えっ…あれや あの栗ちゃんな 昔から体弱いねん。無理さしとったらかわいそやんけ。

千代:かわいそなんは うちや。ほな 何か? これからはあの人の分もご飯作って洗濯しやなあかんの?

テルヲ:若いうちの苦労は買うてでもせえっちゅうねん。

千代:若すぎるやろ。うち まだ小学生やど。

テルヲ:それやそれ。お母ちゃんがヨシヲの面倒見てくれるさけ おまん 学校行けたんやろが。どねやった?学校。

千代:そらまあ 楽しかったけど。

テルヲ:ほれ 見てみい。栗子お母ちゃんに感謝しやな あかんど。あのな 女にほれるっちゅうのは理屈やあれぃん。あの日 お父ちゃん 博打に負けて道端で身ぐるみ剥がされて気ぃ失いかけとったんや。

(おはかが鳴る音)

テルヲ:そこへ三味線の音がチチントツン 現れたんや。

ヨシヲ:姉やん おなか減った。

テルヲ:わいの弁天さんが。

千代:そや おはぎ 貰てきたで。

ヨシヲ:おはぎ?

千代:うん 行こ。

テルヲ:お父ちゃんは博打に負けて博打に勝ったっちゅうわけやな。

(流星丸の鳴き声)

テルヲ:流星丸よ ついにその時が来たんけ。

●竹井家・家の中

千代とヨシヲ:おはぎ おはぎ おはぎ おはぎ。おはぎ おはぎ おはぎ おはぎ おはぎ おはぎ…。

千代:あれ…。ここに置いといた おはぎ知らん…。おんどれ おはぎ食いやがったなあ~!

ヨシヲ:おはぎ~!

(泣き声)

千代:ヨシヲに謝ったって! うちにも謝ってほしいけど。

(泣き声)

栗子:そねに大事やったら名前書いとき。

千代:この ごんたくれが。この家のもんは みんなのもんや。あんただけのもんとちゃう! あんたなんかお母ちゃんとちゃう!

ヨシヲ:おなか減った~。

千代:ヨシヲ 待っとき。今 おかいさん作るさけ。

(泣き声)

千代:どいて。貸して。

栗子:怖い怖い…。

●林の中

千代:明日も晴れやな…。よっしゃ。

テルヲ:うわあ~! えらいこっちゃ!栗ちゃんが出てってもうた!

千代:はっ?

テルヲ:栗ちゃん!栗ちゃん!栗ちゃ~ん!

それからまたテルヲはしばらく帰ってきませんでした。

テルヲ:どこ行ってもうたんや 栗ちゃん!

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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