朝ドラ【おちょやん】第22週「うちの大切な家族だす」109話、五女・静子役の島田祥子が親から役者を辞めて学業に専念するようにと言われて家出。
「あんたともみんなとも家族になれたらええんやけど。かなわぬ夢やわ」と、ちゃんと話し合うことを静子に提案。
かくして「お父さんはお人好し」が続く限り、役者を続けることを許される静子だったが…。
千代が静子に「お母ちゃん」と慕われていることに不安を覚える春子の表情。それを悟った栗子は「春子は正真正銘 あてとテルヲさんの血ぃ引いた子や。せやさかい 守ってやってや」と。
血がつながっていようと いまいと そないなこと どないでもよろしいのや。春ちゃんはもう うちの大切な家族だす。一生 うちが守る。栗子さんも そうやで。
静子には心配してくれる親がいるけど、春子には自分しかいない、だから守るという決意だと理解して明日に続くです。
【おちょやん】セリフ書き出し第22週109話
長澤:あの子たちを選んだ一番の決め手は 今 前を向いて生きてるかどうかです。
●NHK大阪中央放送局・放送部文芸課
静子の父:どうも 家出したみたいで。
酒井:家出…?
四ノ宮:家出…?
●京都・栗子の家
千代:静子…。
●NHK大阪中央放送局・放送部文芸課
酒井:あっ お前 静子の居所なんか知らんわな。
桜庭:静子やったら 今朝 電話貰いましたけど。
酒井:うんうん。
酒井・富岡・四ノ宮:何っ!?
酒井:何て? 何て言うてた?
桜庭:お母ちゃんの住所 教えてくれ言われました。
富岡:お母ちゃんの住所て 自分の家やないか。
桜庭:そやなくて チヨ子お母ちゃんの。
●京都・栗子の家
静子:聞いてえな お母ちゃん。うちのお母ちゃんいうたらな お母ちゃんと違て…。
千代:ちょっと待って ちょっと待って…。ややこしいわ。とりあえず 今は千代さんでええわ。
静子:ほな…千代さん 聞いて。うちのお母ちゃん もう役者なんか辞めって言うねん。
千代:何で?
静子:うちのお父ちゃん お医者さんやさかい お前もちゃんと将来のこと考えて 大学にも行かなあかんて。確かにな この間の学校の試験 ちょっと成績下がってしもて。勉強とちゃんと両立させるいうのがラジオのお仕事やる条件やったから。お母ちゃん お願いします。ここにいさしてください。このままやったら私「お父さんはお人好し」も辞めなあかん。そんなん嫌や。最後までみんなと一緒にいてたいねん。
千代:この前「出番増やして」言うてたんは そないなことやったんだすな。
静子:ちゃんと役者としてやれるて分かったら お父ちゃんもお母ちゃんも許してくれるんやないか思て…。そない思たら つい…。
栗子:今晩は泊っていき。明日までよう考えたらええがな。
静子:ほんまに?
千代:よろしのか?
栗子:いつもラジオドラマ 楽しましてもろてるお礼や。
静子:おおきに。
●NHK大阪中央放送局・放送部文芸課
静子の父:どうも いろいろとお騒がせしました。あの 祥子を辞めさせる件 なるべく はようお願いいたします。
桜庭:では 出口まで ご案内します。
四ノ宮:あの…。その…もったいない…と思います。「お父さんはお人好し」今度 1時間の特別番組をやるんですよ。これからもっともっと人気が出ると思います。もしかしたら これから何年も続く人気ドラマになるかもしれません。あ…少なくとも 私たちはそのつもりでやっています。辞めるのはそれが終わってからでもいいんじゃないでしょうか。もう一度 お嬢さんの話を聞いてやってください。
●京都・栗子の家
(戸が開く音)
静子:何してんの?
千代:お月さん見てますねん。子供の頃から ようこないしてな。おいで。あんた 寝心地悪うて寝られへんかったんやろ。
静子:何で?
千代:よそ行って初めて 自分とこの居心地のよさは分かりますのや。家出なんかしても 何もええことあれへんで。ドラマの中とおんなじように あんたともみんなとも家族になれたらええんやけど。かなわぬ夢やわ。あんたにはちゃんと帰る場所があって あんたを待っててくれはるお人がいてはんねんもん。どない逆立ちしたかて そないな人たちにはかなわへんわ。明日には家に帰り。ほんで お父ちゃんとお母ちゃんにちゃ~んと自分の気持ちをぶつけなはれ。チヨ子お母ちゃんにできんのは こないしてあんたと一緒に月を見上げることぐらいだす。明日もきっと晴れや。
♪
栗子:寝られへんのかいな。
●NHK大阪中央放送局・会議室
富岡:もうすぐ もうすぐ来ますから。
当郎:台本もそやけど 静子はどなしてんな?
酒井:そのことやけど 静子役の島田祥子さんは もしかしたら もう…。
静子:遅うなりました!
清二:何や 静子か。台本が来たんか思たわ。
酒井:大丈夫なんか?
静子:ご心配かけて すいませんでした。父と母にちゃんと話して この「お父さんはお人好し」が終わるまでは役者続けてもええて許してもらいました。
富岡:ほんまか。そら何よりや。
四ノ宮:やはり 僕のおかげでしょうかね。
静子:おおきに。お母ちゃんのおかげや。
千代:うちは何もしてしまへん。あんたが頑張っただけだす。
当郎:いや~ほんまによかったな。…って 何が?
(笑い声)
静子:この前は わがまま言うてごめんなさい。堪忍です!
乙子:何や 親ともめてたんやったら そない言うてくれたらよかったのに。やり返す方法 なんぼでも教えたげるわ。
浜三:いやいや…乙子姉ちゃんと静子 一緒にしたらあかんわ。
乙子:何で よう似てるやん。ほんまの姉妹みたいやんなあ。
豊子:愚痴ほぼしたい時はいつでも言うてな。熱子が聞いたげるし。
熱子:もう そういう時ばっかし何で私やの。
清二:次の特別番組は何が何でも成功させなあかんな。このドラマ続いてる限り 静子も役者辞めんと済むねやったら 余計やわ。
当郎:よっしゃ ほな 早速 読み合わせしよか。あっ 台本あれへんのやった。
(笑い声)
静子:おおきに。
桜庭:お待たせしました!
酒井:やっと来た!はよ みんなに配って。
千代:おおきに。
富岡:え~っと…あれ?
当郎:何や 僕の20ページしかあれへんで。
桜庭:あっ…すんません。今はまだそれだけしか。
(放送まであと4日)
米太郎:いつも何ページやったっけ?
京子:確か60ぺージぐらいやったかしら。
米太郎:あと40ページ…。まだまだやな。
林田:違います。お忘れですか。今回は1時間の特別番組ですから いつもの倍の120ページ必要です。
当郎:こらまた スリル満点ですな。ハッハッハッハッハッハッ!
富岡:まずい…。まずいで…。
四ノ宮:もう…だから言ったんですよ 僕は!
●病室
長澤:チヨ子。「せやけど2人はうまいこといってんねや…」。うっ…!
桜庭:あっ 痛み止め のみますか。
長澤:あかんあかんあかん。あれ のんだら頭までぼ~っとしてしまうから。これぐらいの方が目ぇ覚めてちょうどええねや。続けるで。
桜庭:はい!
長澤:あ~! アタ五郎。
こなして 長澤先生は頑張りはったんですが 結局 台本は最後まで完成せず…。とうとう放送本番の日の朝を迎えてしまいました。
●京都・栗子の家
千代:今日も楽しみにしててな。
春子:うん 絶対聴く。頑張ってや。
千代:おおきに。
春子:ほな 行ってきます。
千代:行っといで。
♪
栗子:今日も気張ってや。
千代:いつもおおきに。
栗子:いつまで渡せるか分かれへんしな。何やったら 今のうちに10年分 まとめて渡しとこか?
千代:それ ありがたみ薄れるわ。
栗子:ほんまやな。フフフフ…。千代。あんたに言うときたいことがあんねん。
千代:何だす 改まって。
栗子:春子のことなんやけどな。春子は正真正銘 あてとテルヲさんの血ぃ引いた子や。
千代:はい 分かってます。
栗子:せやさかい 守ってやってや。
千代:何だす それ…。何で そないなこと…。
栗子:ただ ちゃんと言うときたかったんや…。春子のためにも あんたのためにも。
千代:ほんまに あほやなあ。何もわかってへんわ。血がつながっていようと いまいと そないなこと どないでもよろしいのや。春ちゃんはもう うちの大切な家族だす。一生 うちが守る。栗子さんも そうやで。
栗子:おおきに。アッハハ…。そうか…。ハハハ…。
(つづく)
●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
NHK連続テレビ小説・第103作【おちょやん】のネタバレあらすじと各回の全セリフ、そしてキャスト紹介を最終回まで書き続けています。朝ドラ【おちょやん】は女優・浪花千栄子さんをモデルに、その生涯を再構成してフィクションとして作られたド[…]