【おちょやん】セリフ書き出し第21週102話|あの子も灯子も戦争で家族亡くして一人になってしもた? さみしかったて?ずるいわ…。

朝ドラ【おちょやん】第21週「竹井千代と申します」102話、千代が道頓堀を去った時、雨に濡れた千代を見つけたのは、継母の栗子だった。

孫娘の春子の面倒を千代に見てもらいたい、その願いから千代を捜しに来たと。そして、その春子という孫娘は、千代の姪。

つまりは、栗子とテルヲの間に生まれた赤ん坊は女の子で、千代の妹。そして、その妹は夫と一緒に戦争で亡くなり、娘の春子だけが生き残り、身寄りは栗子だけ。

そこで千代に春子の面倒を、という栗子に千代の長年の鬱積が爆発。

何やねんな みんな…。あの子も灯子も 戦争で家族亡くして 一人になってしもた? さみしかったて? ずるいわ…。うちはもっと前からずっと一人やった! 誰も面倒見る人いてへんねやったら 奉公にでも出したらよろし。うちを追い出した時みたいに。

でも、明日は春子と和解するはずで、まさに「お父さんはお人好し」じゃなく「千代ちゃんはお人好し」ですな。

【おちょやん】セリフ書き出し第21週102話

●京都・栗子の家

回想・当郎:僕は竹井千代とやりたいんですわ。

吉田家の息子:お母ちゃん 行ってきます。

吉田家の娘:お母ちゃん 行ってきます。

吉田家の奥さん:はい 行っといで。

回想・長澤:どないな人生やったんや…。私も竹井千代に会うてみたなった。

回想・酒井:お任せください。この酒井がすぐにでも見つけてご覧に入れます。

酒井:ほんまにこの家なんやろうな。

桜庭:ほんまです。出てくるとこ見たて 受付のミヨちゃんが。

酒井:ミヨちゃん?

(戸が開く音)

千代:宿題持った?

春子:うん。

千代:ほな 気ぃ付けて。

春子:千代おばちゃん 今日はお仕事行けへんの?

千代:栗子おばあちゃん まだちょっと具合悪いやろ。今日は休ましてもらうわ。

春子:ほな 私も。

千代:何言うてんの。はよ行かな。

春子:行ってきます。

千代:行っといで。

酒井:あの…。竹井…千代さんでしょうか?

千代:いや 違います。ごめんやす。

酒井:何や 人違いやないか。

桜庭:けど さっき あの子が千代言うてましたけど。

酒井:あっ…。

(戸をたたく音)

<<酒井:竹井さん! いろいろとご事情はおありとは存じますが 少しだけ話を聞いていただけませんでしょうか。竹井さん 竹井さん!

栗子:朝から何の騒ぎやの。

(戸をたたく音)

<<酒井:竹井さん!

(戸をたたく音)

(OP)

千代:ほんで お話いうのは何だすやろ?

酒井:実は花車当郎さんから あなたのことを伺いまして。

千代:ご活躍だすな。昔 いっぺんだけ 防空壕でお会いしました。

酒井:単刀直入に申し上げます。ラジオドラマにご興味はおありでしょうか?

<<千代:そないなことだしたんか。

酒井:脚本の長澤先生は 是非一度 あなたにお会いしたいと言うてはります。いかがでしょうか。

千代:お断りいたします。

桜庭:このラジオドラマは全国で流れるんですよ。

千代:うちはもう役者をやるつもりはあれしまへんよって。今は近くの料亭で中居さしてもろてます。わざわざ来てくれはりましたのに ほんまに申し訳あれしまへんのだすけどな。

酒井:残念やなあ…。

桜庭:ほんまに残念 思てはります?

酒井:何が?

桜庭:これで箕輪悦子でいけるて 思てはんのと違いますか?

酒井:そらそやろ。箕輪悦子の方がええて 100品おったら100人ともそない言うわ。

桜庭:まあ そうですね。

酒井:せやけど 残念や思たのも嘘やあれへん。あない やわらかい声 いや言葉遣いやな…。久々に聞いた気ぃするわ。ほんま ちょっと残念やわ。

♪~(三味線)

<<千代:栗子さん。

千代:具合 どないだす?

栗子:うん 何や ええみたい。明日は仕事に出るわ。

千代:そら よろしおました。お昼 なんぞこしらえましょか?

栗子:ええのんか 断ってしもて。

千代:うちはもう金輪際 役者はやりまへん。

栗子:堪忍。余計なこと言うてしもたな。

念のために おさらいしときましょう。この人は栗子さんいうて まだ千代ちゃんが9つの時に テルヲが連れてきた新しいお母ちゃんです。

(回想)

テルヲ:この人が今日から お前のお母ちゃんや。

栗子:うちは テルヲさんとこの子と 家族3人で暮らしたいねん。

ヨシヲ:姉やん!姉やん!姉やん!

♪~(三味線)

(弦が切れる音)

栗子:あっ!

(回想閉じ)

もう あれから随分たつんやなあ。

春子:ほんでな キヨシのあほにからかわれてな ユキちゃん泣いてしもてん。田中先生に言いつけたってん。ほしたら先生 ケンカするほど仲がええんやて。キヨシ君はユキちゃんのこと好きなんやあて。 けど 好きやったら何でからかうの? けったいやんなぁ。あんたら 私のこと好きなんかて。あっ タロウとケンジとマサオは いっつも私のこと からかいやる あほの3人組なんやけどな。ほしたらタロウが急にな…。

千代:ちょっと待って ちょっと待って。登場人物多過ぎて よう分かれへんわ。春ちゃん 学校楽しそうでよろしな。

春子:勉強以外はな。 せや 千代おばちゃんは学校 好きやった?

千代:うちはな 学校行かれへんかってん。どっかの誰かさんのせいでな。

栗子:あてのせいちゃうで。みんな テルヲさんが悪いんや。あてかて あんたのお父ちゃんにだまされたんやで。

千代:ほんでも ちょっことくらい かわいそやなあ 学校行かしてあげたいなあて思うのが親心なんと違いますのんか?

栗子:今更 そない昔のこと言われてもなあ。

千代:何年たったかて あの時の恨みは忘れられへん。

栗子:せやさかい 謝ったやろ。

千代:まだまだ足れしまへん。もっと謝ってもらわな。

春子:2人は仲よしなんやな。

2人:どこか。

春子:せやかて 先生がケンカするほど仲がええんやて。

千代:フフフ…。

栗子:生意気言うてんと 食べ終わったら 宿題すんねんで。

(せきこみ)

千代:だんないか?

栗子:だんない。

千代:春ちゃん お水汲んできて。

春子:うん。

栗子:だんない…。

(せきこみ)

春子:おばあちゃん だんない?

栗子:だんない。

(せきこみ)

1年前 千代ちゃな家を出たあの日…。

(回想)

(雨音と雷鳴)

栗子:えらい久しぶりやなあ。分かるかいな?

千代:あんた 何で ここに…。

栗子:あんたのこと 捜しに来たんやがな。何やねんな そない ぬれネズミみたいになって。
千代:うちに何の用だす?

栗子:一緒に来てくれへんか。今 京都にいてんねんけどな。春子の面倒 見てやってほしい。あんたの姪や。

●京都・栗子の家

栗子:ここや。春子 今 帰ったで。

春子: おばあちゃん お帰り。

栗子:遅なってしもて堪忍な。

春子:ううん。お向かいさんの吉田さんとこで 遊んでもろてたさかい 大事あれへん。

栗子:そうか。明日 お礼言うとくわな。春子の伯母さんやで。挨拶し。

春子:水野春子と申します。よろしゅうお願いします。

春子:なあ おばちゃん。お母ちゃんの…お姉ちゃん?

栗子:春子…ちょっと大事な話があるさかい あんたははよ寝なはれ。

春子:は~い。

栗子:昔…あんたにしたこと謝ります。どうか許したって。あては あんたから生きる場所奪てしもた。家族 奪てしもた…。

千代:テルヲもヨシヲも亡うなってしもた。あんたのせいで うちの人生めちゃくちゃや。

<<栗子:あんたにな あの子の面倒 見てもらいたいんや。

<<千代:虫のいいこと言わんといて。

栗子:あの子 戦争で両親とも亡くしてしもてな もう身寄りは あてしかいてへんねん。けどな あてはもう年や。それに体の調子もあんまりええことあれへん。このまま一人 あの子を残していくことはでけへん。

千代:何やねんな みんな…。あの子も灯子も 戦争で家族亡くして 一人になってしもた? さみしかったて? 

(はなをすする音)

千代:ずるいわ…。うちはもっと前からずっと一人やった! 誰も面倒見る人いてへんねやったら 奉公にでも出したらよろし。うちを追い出した時みたいに。

(物音)

栗子:春子…春子…。

千代:堪忍…堪忍やで…。うち なんちゅうこと…。堪忍してな…。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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