【おちょやん】セリフ書き出し第2週10話|千代は岡安のおちょやんとして認められた

朝ドラ【おちょやん】第2週10話、シズからクビを言い渡された千代は寺の門の下で一晩明かし、ハナに発見されて岡安に連れてこられた千代は皆の前で…。

うちは…。うちは読み書きが全くできません。5つの時にお母ちゃんが死んで それから家のことみんなやらされて 毎日弟の面倒見て 学校行かれへんかったさけ。それもこれもテルヲのせぇや。あっ テルヲっちゅうのはお父ちゃんの名前です。お母ちゃんが死んでから酒と博打ばっかりで呼び捨てにしたらあかんてよう言われたけど ええねん あんなやつ呼び捨てで…。ほんである時 新しいお母ちゃんが来ました。初めはうれしかったけどその人のおなかには赤ちゃんがおって うちは邪魔やて言われました。それでうちはここに奉公に出されたんです。そやけど弟だけはちゃんと面倒見てくれるて約束してくれました。せやさけ うち二度と戻らへんて決めました。ちょっとこ鈍臭いけど…うち 弟のこと大好きやし。これでええと思いました。そやのに夜逃げて…。どうせ うち売ったお金でまた博打してえらい借金こしらえたんや。うち 何も知らんかった…。弟がどねなったんかもお父ちゃんらがどこに行ったんかも何も分からへん…。うちはもうほんまに一人や。どこにも帰るとこがありません。お願いします。ここに置いたってください。もうここしかあれへんのです。うちを助けてください。届け物もきちんと届けます。口答えもしまへん。せやさかい!せやさかい…。

今までの台詞書き出しの中でも、もっとも長い部類に入る今回の台詞。「半分、青い。」の佐野弓子(若村麻由美さん)と競う長さで、演じた毎田暖乃さんに拍手喝采です。

【おちょやん】第2週10話セリフ書き出し

シズ:クビだす。荷物まとめて わての前から消えはなれ!

(雨音と雷鳴)

●岡安

宗助:千代の家族が夜逃げ? それやったら千代には もうどこにも帰るとこあれへんちゅうことやんか。

シズ:そういうことだす。

かめ:あの あほんだら!そやったら そうと何で言わんへんねん。

ハナ:弱み見せて 情けかけられんのが嫌やったんやろ。自分は不幸やと思われとうないんや。

(雷鳴)

●寺門の軒下

千代:「私は第一に人間です」。「ちょうどあなたと同じ人間です。少なくとも…」。

ハナ:千代! 千代! 千代!

千代:お家さん…。

ハナ:わての方が道頓堀のことは 警察より はよ耳に入りますのや。フフフフ。この街のことは乞食の小次郎はんに聞くんが一番や。おおきに。これであったかいもんでも食べて。

小次郎:お家さん いつもおおきに。おおきに。風邪ひかんときや。

ハナ:おおきに。フフフフ。

●えびす座

ハナ:ここ座り。

千代:あの お家さん うちはもう…。

ハナ:ええさかい 黙って見ときはなれ。

(柝の音)

千之助:母上!幼き日に生き別れた息子の市松です。

(笑い声)

(拍手と歓声)

千之助:市松…市松かい…。まあ すっかり大きゅうなって。わしに うり二つちゅうか もう全くおんなじ顔じゃ! 久しぶりにかかの乳…。

<<旦那様~! 旦那様~!

(笑い声)

ハナ:あんた 芝居見んの始めてやな。

(笑い声)

千之助:市松。

一平:父上!

(拍手と歓声)

千之助:お前が面倒見ろ! 菊松! 菊松…どこじゃ! 菊松!

旦那様!

一平:父上! 

千之助:刀が痛え! 菊松!

一平:お会いしとうございました!

千之助:ああ 菊松 会いたかった…。

要二郎:友之進様 時が参ったようでございます。

千之助:菊松…父は既にこの世のものではないのじゃ。

要二郎:わてら 幽霊なんどすえ。

徳利:ええっ 気色悪っ!

千之助:事情を今 説明する余裕はないが もはや何の心残りもなく あの世へ旅立つことはできる。菊松…達者でな。

一平:父上…。

(すすり泣き)

千之助:芳野…。

要二郎:はい。

千之助:参ろうぞ。

要二郎:はい。

千之助:やっぱり ちょっと嫌や。ちょっと嫌…。もうちょっとだけ待って。もうちょっとだけ!

一平:父上! はよう成仏してください。

千之助:ええ~っ! ちょっと…えっ 菊松!菊松~!

一平:父上!父上~!

(拍手)

一平:父上~!

(拍手)

ハナ:あこが…あおこが あの子の生きる場所や。

<<よかったよ。

<<よう頑張ったな。

(拍手)

●岡安

シズ:見せたいもんって何だす。

かめ:あれ…。

ハナ:戻ったで。

かめ:あっ 千代…。

ハナ:話があるそやから 連れてきた。

シズ:何だす。はあ…わても忙しいのや。

ハナ:はい。

千代:うちは…。うちは読み書きが全くできません。5つの時にお母ちゃんが死んで それから家のことみんなやらされて 毎日弟の面倒見て 学校行かれへんかったさけ。それもこれもテルヲのせぇや。あっ テルヲっちゅうのはお父ちゃんの名前です。お母ちゃんが死んでから酒と博打ばっかりで呼び捨てにしたらあかんてよう言われたけど ええねん あんなやつ呼び捨てで…。ほんである時 新しいお母ちゃんが来ました。初めはうれしかったけどその人のおなかには赤ちゃんがおって うちは邪魔やて言われました。それでうちはここに奉公に出されたんです。そやけど弟だけはちゃんと面倒見てくれるて約束してくれました。せやさけ うち二度と戻らへんて決めました。ちょっとこ鈍臭いけど…うち 弟のこと大好きやし。これでええと思いました。そやのに夜逃げて…。どうせ うち売ったお金でまた博打してえらい借金こしらえたんや。うち 何も知らんかった…。弟がどねなったんかもお父ちゃんらがどこに行ったんかも何も分からへん…。うちはもうほんまに一人や。どこにも帰るとこがありません。お願いします。ここに置いたってください。もうここしかあれへんのです。うちを助けてください。届け物もきちんと届けます。口答えもしまへん。せやさかい!せやさかい…。

<<(足音)

警察官:取り込み中のところ すまんが捜索願いの出ていた女の子のことで…。あ~っ!おった!この子に間違いないか?

富士子:あの~それやったら…。

シズ:間違いあれしまへん。間違いのう うちのおちょやんだす。

かめ:ほな ご寮人さん…。

シズ:ただし ちょっとでも役に立たへん思たらすぐに追い出すさかい 覚悟しなはれや。

千代:はい!…やのうて へえ! おおきに!

シズ:それからな あないなとこに落書きしたら あきまへん。

千代:あ…すんません。

シズ:紙と鉛筆あげるさかい 字ぃの練習はこれでしなはれ。

千代:ほんまに?気張ります。

宗助:ほな 字ぃはわてが教えてあげまひょ。

千代:そんな 旦さんに教えてもらうやなんて…。

宗助:遠慮せんかてよろし。どうせ暇やしな。

宗助:家いう字 間違うてるで。こうや。この一本が千代 あんたやな。

ついに千代ちゃんは正式に岡安のおちょやんとして認められました。

シズ:違います。

よかったなあ。ほんまによかったなあ。

●岡安・店先

徳利:ほな おおきに!

(ほら貝の音)

それから数日後…。

みつえ:よかったわ 一平がお芝居続ける言うてくれて。

一平:まあ 逃げ出すのは誰でもできるこっちゃ。

千之助:誰が言うてんねんな。ハハハハハ。ほな わしらはこれで。おおきに。

ハナ:行っといでやす。

一平:ほな 行ってまいります。

宗助:気ぃ付けてな。

天海天海一座は次の巡業場所に旅立っていきました。こうして千代ちゃんは少しずつ大人になっていきました。

●岡安・二階の客間

千代:今日もええ天気やな。

来た来た いよいよ例のやっちゃ。

●岡安・宗助の寝室

そして8年の月日が流れて いよいよ大人になった千代ちゃんの登場や。この布団めくったら変わってるってやっちゃな。

(目覚まし時計の音)

宗助:ふあ~。

お前か!

●道頓堀・街中

あっ こっちやな。成長した主人公が自転車に乗って登場。「朝ドラ」あるあるや。

みつえ:おはようさん。

みつえちゃんやないか! ややこしい。

●道頓堀・川べり

これやこれ やっとですわ。水落ちからの…。誰や おっさん!誰や おっさん!

●岡安・店先

千代:おはようさんでございます。今日もええ天気やなあ。

普通。あっ すんません。そういう意味やのうて…。ごめんなさい。すんません。普通。

(つづく)

●このセリフ書き出しは、聴覚に障がいのある方や日本語を勉強されている方々等の要望に基づいて行っております。
●字幕を追って書いておりますが100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

関連記事

NHK連続テレビ小説・第103作【おちょやん】のネタバレあらすじと各回の全セリフ、そしてキャスト紹介を最終回まで書き続けています。朝ドラ【おちょやん】は女優・浪花千栄子さんをモデルに、その生涯を再構成してフィクションとして作られたド[…]